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枝野幸男・前予算委員長が指摘する、異例の59時間審議の問題点

文化放送

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、3月19日の放送に枝野幸男・元衆議院議員が出演。前予算委員長の視点から、ノンフィクション作家の常井健一とともに、異例の短さの審議時間となった衆議院の予算委員会についてコメントした。

長野智子「まず今回の(衆議院予算委員会の)議論のありよう、どうご覧になりましたか?」

枝野幸男「予算の審議ってじつは、いま審議している予算の数字の話だけではないんです。どういう審議をしたかによって、実際にお金が使われる現場での運用が、いろいろと変わってくる余地があるわけです。それから、ここで議論したことが秋の補正予算や来年度の予算につながってくる。1年間を通じて、あらゆることについての予算となるのだから、時間をかけて、実際の運用、今後のことについて調整しましょう、と」

長野「はい」

枝野「時間をかけてやってきている慣習です。それが時間も大きくカットされている。プロがよく言うんですが、分科会がなくなっている。自民党の議員さんはどうするのかと思います。予算委員会、国会はどちらかというと野党の出番ですが、分科会は30分単位で同時に8つぐらいに分かれてやっていた。省庁ごとの細かい予算を、若手も(考える)。自民党の若手はなかなか質問の機会はないけど、ここではいくらでもある」

長野「はい」

枝野「そこで『こういう声もあるんだ』となって、運用や来年度以降に関わってくる。これがない。ほとんどの国会議員が、当選したのはいいけど予算審議にノータッチのまま予算が成立する。それはどうなの、という気がしますね」

長野「今回、すごく職権が濫用されているイメージがあります」

枝野「合意ができないと委員長が強引に決める、というわけですが。与党のほうが多いことが普通です。与党が多数持っていて野党が反対して、というときでも、普通はギリギリまで話し合いで決着させましょう、とがんばる。それでもダメだから職権、となるわけです。ところが今回は意見が分かれたらとにかく職権で委員長が決める。さすがにやりすぎでは、と」

常井健一「予算委員会、先週の金曜まで行われていました。ポイントは4つありまして。1つ目は今世紀で最も短い審議時間となったこと。通常は1ヶ月で80時間ほどかけるところを15日で59時間でした。2つ目は予算委員長による職権の行使が相次いだことです」

長野「はい」

常井「3つ目が通常2日間ほど開かれる分科会の開催が見送られた、37年ぶりの事態です。4つ目が採決の前に行われる地方公聴会が、通常は平日に行われるのに、日曜に開催されました。史上初です。去年までの枝野予算委員会と大きく変わった原因は、与野党伯仲国会から自民党1強になって、予算委員長のポストが野党から与党に交代したことで。それによって与党ペースに戻った。全閣僚が呼んでもいないのに出席するかたちに。総理に質問しても委員長が別の閣僚を指名する場面が増えた、というのがいまの形式です」

枝野「予算委員会でないと総理に聞けないんです。自民党の人だって総理に質問したい。でもなかなか若手は話す機会がない。数少ない場が予算委員会で。党首討論はあっても質問するのは党首でしょう。中堅、若手にとって唯一、総理に聞ける場なので、総理に聞くのは当たり前です。かといって細かいことを聞いたら、そのほうがバカにされる。なのに『総理ばかり当てられる』って、何言っているんだ、と」

長野「はい」

枝野「政治家って国民の皆さんに話しかけたくて仕方ないものだと思っています。言いたいこと、伝えたいことがたくさんあって。NHKで中継されている予算委員会で当てられる、発言する場がたくさんあるって、普通ならうれしいのでは、と。決して総理ばかり指しているわけではない。しゃべりたくないなら、なぜ総理になったんだろう、と思います」

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