祖母から教わった「おこわ」を作ってみたら、図らずも丁寧な暮らしになった話
筆者の家の食卓には、時々近所に住んでいる祖母からのおすそ分け料理が並ぶ。
祖母の作る料理はどれも絶品なのだが、その中でも特に好きなのが「おこわ」だ。たっぷりの具材と旨みたっぷりのもち米がおいしくて、毎回あっという間に完食してしまう。
この味を自分でも作れるようになりたくて、先日祖母からレシピを教えてもらった。さっそく挑戦してみたところ……図らずも「丁寧な暮らし」になった。
・材料
このおこわで絶対に使う材料は、「もち米」と「しいたけのもどし汁」だけ。あとは材料も調味料もそれぞれの量も、好きにアレンジしていいとのことだ。ゆるい。
なお、祖母が普段使う材料は以下の通り。
【材料】
・もち米
・乾燥しいたけ
・油揚げ
・ごぼう
・ひじき
・鶏肉(今回はモモ肉を使用)
【調味料】
・しいたけの戻し汁
・みりん
・酒
・しょうゆ
・水
ちなみに、具材はもち米のほかに大体5~7種類を入れるとのこと。味が薄いと感じたら、本だしなどを使って調整してもいいそうだ。
・作り方
それではさっそく調理を始めていこう。まずは下準備として、乾燥しいたけともち米をひと晩水につけておく。
しいたけともち米の準備ができたら、蒸し器に水を半分くらい入れて沸かす。
布を使ってもち米の水を切り……
蒸し器にセットして20分ほど蒸す。
その間に、具材を切ったり水で戻したりしておこう。
20分経ったら、具材と調味料をもち米に混ぜる。
せっかく入れた調味料が蒸し器の下に流れてしまうかな? と思ったので、筆者はいちどボウルにもち米を移動させて、その中で混ぜ合わせることにした。
なお、「調味料はいつもどのくらい使ってるの?」と祖母に聞いてみたところ「特に計っていない、大体で作ってる」とのこと。
そういえば祖母が調理をしている時、計量グッズを使っているところをあまり見たことがないな……それでちゃんとおいしいんだからすごい。
ということで、今回はとりあえずしいたけの戻し汁だけをカップ一杯分くらい、その他の調味料をひと回しずつくらい入れてみた。
混ぜる作業が終わったら下の鍋に水を足す。もち米を蒸し器に戻して再び20分蒸したら……
完成!
・実食
蒸し器でお米を炊くのが初めてだったのでうまくできるかドキドキしていたのだが、ちゃんともちもちになってる!! 鶏肉にもしっかり火が通っていて安心だ。
さっそく食べてみたところ、今回の分量では調味料が少なかったのか少々味は薄めだった。
しかし、いろいろな具材としいたけの旨みのおかげで物足りなさはほとんど感じない。
これはこれで全然アリだな、と思える優しい味だった。勘で作ってもそれなりにおいしくなるの、ありがたい……!
後で聞いたところ、具材を先に調味液で煮込んでおくとよりしっかり味がつくそうだ。
なるほど。これはまたリベンジしないとな……何度も作って、いつか祖母の味を再現できるようになりたい。
・丁寧な暮らし
さて、おこわが完成したあと、しいたけの戻し汁としいたけの軸が余っていることに気付いた。せっかく時間をかけて作ったのに、捨てるのはもったいないな。
そこで、しいたけの戻し汁を入れた味噌汁と……
しいたけの軸のバター醤油炒めも作ってみた。
先日AIにズボラレシピを提案してもらう記事でも書いた通り、筆者は自分のために料理をするのが苦手。しかしこの日の食事では、図らずも複数の料理を食べることになった。
これってもしかして「丁寧な暮らし」というやつなのでは……!? いろんな味を楽しめて、満足度の高い時間を過ごすことができた。
簡単におこわを作れるだけでなく、アイデア次第でちょっと副菜が増える祖母のレシピ。皆さんにも是非是非試してみてほしい。
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.