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低価格でハイスピードな配送サービスを実現。インドの物流業界を改革するRivigo

TECHBLITZ

長距離トラック等のドライバーが家に帰れないという問題は、日本だけでなくインドでも共通している。インド発のスタートアップRivigoは、テクノロジーの力を使い、物流改革をもたらそうとしている。今回は創業者でCEOのDeepak Garg氏に詳細を聞いた。

長距離ドライバーの救世主

――まずサービスについて詳細を教えてください。

 Rivigoはインドのロジスティクスをテクノロジーの力で変えるプラットフォームを提供しています。主に運送会社をクライアントとしており、小規模な荷物配送から、大型貨物の輸送まで幅広く請け負っています。

 低価格でハイスピードな配送サービスを実現し、自社ドライバーの負担とならないよう、インド国内70ヶ所以上に積み替え地点を置いて工夫を施すことで差別化を図っています。また配送ルートやドライバーも追跡可能となっており、非常に効率的でありながらも、より運転手にとって働きやすいサービスを実現しています。

Image: Rivigo

――創業のきっかけは何でしたか?

 Rivigo創業前は、マッキンゼーに9年勤めていましたが、2013年にインドに戻り新しい機会を探していた際に、ロジスティクス業界が面白そうだと考えました。

Deepak GargRivigoFounder & CEOインド工科大学で機械工学の学士、及びインド経営大学院でMBA取得後、マッキンゼーで勤務。2014年にRivigoを創業し、インド国内最速で成長を遂げたスタートアップとなる。

 現在インド社会の抱える最も大きな問題は、運送ドライバーが長期的に家に帰れないという現状です。大部分は家族にも会えず、カースト制度の下の層にいて社会からも見放された人々です。またそのような背景から、そもそもドライバー不足でもあります。この問題は、インドに限らず米国でもヨーロッパでも見受けられます。

 私は、どうしたらこの問題を解決できるか考え、生み出したのがドライバーが家に帰れるよう配送ルートをリレー形式に工夫して途中途中で積み下ろし地点のある追跡可能なシステムを作ることです。このようなシステムを作ることで、顧客満足度の上昇、ドライバーの生活の質の向上、そして配送スピードの改善の3点を解決することができます。

Photo: Virrage Images / Shutterstock

 ドライバーも毎日家にしっかり帰れるようになります。長距離を走るのと同じ給与をもらいながら、今までよりも家族との時間を長く取れるようになります。私は、Rivigoを立ち上げテクノロジーを融合して人々の生活の向上を図ることに決めたのです。

――長期でドライバーが帰宅できない問題について、具体的にどのように解決しているのでしょうか。

 長距離ドライバーは、場合によっては数ヶ月にわたって家族に会えないこともあります。その結果、ドラッグ依存に陥ったり、生活習慣病など様々な病気を発症する人も多くいるのです。私たちはドライバーに医療保険を提供したりと、福利厚生も充実させています。ドライバーは安心して家族の元へ戻ることができるのです。

 また例えば、異なる州の高速道路に積替地点や輸送地点が所々にあれば、そこでいったん停止して戻ったり、次のドライバーにリレー形式で引き継いでもらうことができます。私たちからすると、事故も減り、効率も上がり、スピードの向上にもつながります。今まで1週間かかっていた配送が3日で済むようになったのです。カスタマーも満足で、ドライバーも満足でいられます。

――現在Rivigoはユニコーンにまで成長しました。事業を成長させるにあたり、どのような課題がありましたか?

 最初の課題は資金調達でした。インドの場合、既に中国や米国で提供しているサービスでないと資金を調達するのが難しかったのです。私の場合、最終的にうまく資金調達ができ、人々にもサービスの良さが浸透したので成功したと言えるでしょう。インドの高速道路に関する問題もありました。インフラの問題を解決するのは簡単ではありませんが、テクノロジーの力で解決しました。

 さらにこのパンデミックで、たくさんのカスタマーやドライバーが苦境を切り抜け、私たちのサービスに頼るようになりました。過去の1年でサプライチェーンの需要も増大したので、プラットフォームを合わせて拡張させたりしたので、次の2年間で非常に伸びしろがあると思います。

インド国内最大規模の配送業社へ、国際展開も視野に

――今後はどのような目標がありますか。

 すでに配送追跡や、運送業者等とたくさんのパートーシップを組んでいるので、今はサプライサイドのパートナーシップを探しています。私たちのサービスを融合できるようなIoTテクノロジー関連企業と組み、より効率性を向上させたりプラットフォームを拡張できるといいと思います。

 また、カスタマーサイドでは、イーコマース、自動車関連、そして製薬関連企業でポテンシャルがあると思いますので、次の数年はこれらの企業と組めることを願っています。

――さらなる国際展開および日本での展開は考えていますか?

 米国、欧州、そして日本からも私たちのソリューションに興味を持ってくれた企業から問い合わせは来ていますが、目先の目標は自社のソフトウェアを強化して物流に焦点を置くことです。様々なインフラがデジタル化されている中で、テクノロジーの力を借りて、ロジスティクス業界を変えていきたいと考えています。

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