【第2回サロン・デ・ヴァン・ジャポネ】フランス・ブルゴーニュで日本ワインの大試飲会開催
2025年2月9日、フランス・ブルゴーニュ地方のボーヌにて、日本ワインの大試飲会 第2回サロン・デ・ヴァン・ジャポネ(Salon des Vins Japonais)が開催された。今年は来場者600名、日本からの現地参加14生産者と、23年11月に行われた第1回を超える規模での開催となった。今年は来場者の増加に対応し、よりスムーズな運営を図るため、午前はワイン業界関係者向け、午後は一般来場者向けとする時間帯別の構成が採られた。
今回の開催には、JETRO(日本貿易振興機構)、栃木県、長野県東御市、奈良県香芝市、岡山県新見市、北海道余市町の後援があり、日本ワインの海外展開を後押しする動きが広がっている。
より具体的な関心へ
2023年の初開催では「日本ワインの品質の高さ」に対する驚きが中心だったが、今年はリピーターも増え、より実践的な関心が寄せられた。特に、「フランス市場でどのように受け入れられるのか?」という視点での議論が活発になり、ワイン販売も試験的に実施。オランダの輸入会社「GUBI GUBI」が販売ブースを出展し、販売用ワインは早々に完売した。
日本からの現地参加生産者
今年は14の生産者がフランスに渡航し、現地で試飲を実施。フランスのワイン業界関係者にとって、生産者本人から直接ワインの背景や造りの哲学を聞ける機会は貴重であり、各ブースでは活発な意見交換が行われた。
現地に来場し出展したワイナリー(14生産者)
•ドメーヌ・タカヒコ(北海道)
•ド・モンティーユ&北海道 (北海道)
•ウッディファーム&ワイナリー(山形県)
•フェルミエ(新潟県)
•ココ・ファーム・ワイナリー(栃木県)
•シャトー・メルシャン(山梨県)
•マンズワイン(山梨県)
•ダイヤモンド酒造(山梨県)
•山梨大学ワイン科学研究センター(山梨県)
•楠わいなりー(長野県)
•ナゴミ・ヴィンヤーズ(長野県)
•木谷ワイン(奈良県)
•domaine tetta(岡山県)
•安心院葡萄酒工房(大分県)
(輸出元: プルール株式会社)
来場者のコメント
会場では、日本ならではの品種や醸造スタイルに対して多くの関心が寄せられた。
例えば、日本で広く栽培されているデラウェアのワインは、ラブルスカ種なので個性的な香りがするのでは?と予想されていたが、実際に試飲した来場者からは「驚くほどクリーンでエレガント」「アルザスのピノ・グリのような熟した果実の香りとフレッシュな酸があり、食前酒としても楽しめる」との評価を受けた。
他にも、日本独自の赤ワイン品種や果皮浸漬を行った白ワインなど、来場者の反応はさまざまだった。本誌では、より詳しい来場者の声や、生産者との交流の様子をお届けする。
本誌ではさらに詳しく!
4月5日発売のワイン王国146号の誌面では、イベント主催者・岩﨑元気氏のコメントや、フランスのワイン業界が日本ワインに対してどのような可能性を感じているのかを詳しく紹介予定。
また、ジュヴレ・シャンベルタンでのシンポジウムの様子と併せて、日仏のワイン生産者がどのように交流を深めているのかも掲載致します。ぜひ本誌もお楽しみに!
text & photographs by Yukari EBATA