Yahoo! JAPAN

播磨灘の初夏のボート釣りターゲット3選【マダコ・キス・マアジ】

TSURINEWS

昨年5月のマダコ(提供:TSURINEWSライター丸山明)

釣り人の狙いものの好みは様々ですが、ここでは、明石沖、高砂沖から家島諸島で、ひとり気ままなボート釣りで、その季節の狙いものをお話します。釣り船とは違い素人の沖釣り、攻略なんてとんでもなく、狙える魚を狙っておいしく食べる旬の釣りもの、私が食べたい魚です。狙いもの術中にはめると、楽しい釣行になります。

初夏(5月-6月)の播磨灘

・水温が上がり、外洋から播磨灘への回遊が始まる
・イワシの群れが入れば賑やかになる

5月から一気に夏に向かって水温が上がります。GWで15℃が、6月中旬には20℃に達します。15℃を超えれば、それまでじっとしていたシロギスもマダコも水温と同様に体温も上がり、おなかのすき具合で動き回ります。

さらに、例年5月下旬から6月には、イワシが外洋から大阪湾を経て播磨灘に入ります。このイワシを追いかけて青物がやってきますし、マアジの尺サイズの群れも来て、播磨灘の食物連鎖、プランクトンの底辺から頂点の青物までが動き始める初夏です。

初夏の狙いもの

マダコとシロギス等の隠れていた連中が、就餌を活発にし始めます。5月初旬からシーズンインして中旬には、随分活性が高くなります。さらに、6月になると元気いっぱいに数がそろい、晩ごはんがたくさん食べれるおいしい肴になります。シロギスは、近年小型化でピンギスが多くなりましたが、5-6月に比較的型物が釣れる好機です。

マダコ

タコエギで釣ります。動かし方、色、形状、その日の当たりがあるので、いろいろ試しながら探ります。釣れた人と同じ色のタコエギ使用は、釣果への近道です。マダコの時合いは、潮止まり前後の緩み始めや動き始めです。潮の速い時間帯は期待できにくいので、潮の流れが緩く、釣り時間帯に潮止まりのある日が釣行狙いです。明石界隈の釣り船は、5月からほとんどがタコ釣りで土日はたいへんな賑わいです。

昨年6月のマダコ(提供:TSURINEWSライター丸山明)

近年激減でいろいろ取りざたされていますが、個体数が少ないのは事実ですから、5ハイクリアを目指します。シーズンAV.5ハイなら上々です。

シロギス

ボート釣りでサーフエリアを狙っています。水深3mくらいの浅場ですから、ボートのエンジンを止めて潮に乗せ、アタリがあった場所を何カ所かマークして、アンカー入れてボートの周囲360度探ります。もうこの時期ならば、常に回遊していて、群れの通り道があります。その場所をつかむと、ブルルンルーンという小気味良いアタリが出ます。エサは、石ゴカイ。ハリいっぱい+αか1匹がけ、その日のコンディションがあるので2本バリで試し、喰いの良い方を見つけます。

昨年6月のシロギス(提供:TSURINEWSライター丸山明)

仕掛けがオモリやテンビンに絡んだら絶対に釣れません。しばらくアタリがなければ、魚がいないか絡みかです。シロギスは、細いハリスでなくても喰いが悪くないので、私はハリス2号モトス3号です。そして、海面着水寸前でラインをサミングで止めると絡み防止になります。

潮が動かないとシロギスは元気よく喰ってきません。ですから、潮止まり前後はマダコ、潮が動いたらシロギスと、潮の緩急で釣り分けるのもボート釣りならではです。

マアジ

5月下旬から尺サイズを狙います。アジ用の派手なサビキ仕掛けで明石沖の水深80mのカケアガリの底層で待ち受け、そこへ群れがエサを探し回遊してきます。

昨年6月の尺サイズのアジ(提供:TSURINEWSライター丸山明)

タナは底層で、回遊があれば必ず喰ってきます。80m先の底層をキープさせるのが、この釣りの肝で、潮と風の具合で仕掛けが浮いたら喰いません。だから、風に弱いボート釣りでは、風が吹く日は容易ではなくなります。また、口の弱いアジですから、かかりが悪いとハリ外れをします。サオは、軟調のものを使用して、暴れたら軟らかいサオで、慌てずいなし、取り込みは、悔しい思いをしないように必ず玉網を使います。

フルソリロッドがたわむこの引き(提供:TSURINEWSライター丸山明)

真夏になると、マルアジも回遊して賑やかになります。アジのグングンというアタリと引きを楽しみ、おいしい肴を手に入れます。

初夏の番外編

イワシの群れが播磨灘に入ってくると、それを追いかけるように青物が来ますが、その前に西日本系のサワラが産卵に瀬戸内海にやって来ます。このサワラは、冬になるまでここをエサ場としますが、ジギングで狙い、中層でガツンと来れば間違いなくサワラでしょう。この時期は、おいしい魚に輪をかけて抱卵の個体があり、そんな型物を1匹釣ればボーズ覚悟の釣りが、大喜びになります。

昨夏のヒラメ(提供:TSURINEWSライター丸山明)

その他にも、青虫エサでぶっこみ釣りでのチヌ狙い。さらに、番外編のフラッター狙い、ヒラメにマゴチが、ルアーにシロギスを活きエサでのませ釣りと、そういう時期です。

GWから釣りものが日々増えてくる播磨灘です。春は、根魚系からマダイと低水温に強い魚、しかし、マダイが不調で意気消沈でしたが、ここからどんどんと狙いものが増えていき、本格的なシーズンインです。

次回は、ツバスやハマチがやって来る夏の狙いもの(6月から盆)をお話します。

<丸山明/TSURINEWSライター>

【関連記事】

おすすめの記事