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静岡の民謡「ちゃっきり節」のお噺し

アットエス

2024年4月21日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」、今回は静岡の民謡「ちゃっきり節」のお噺しです。
語り:春風亭昇太

静岡の皆さんにおなじみ「ちゃっきり節」。昭和の時代には全国的にも知られたこの曲は、いわゆるCMソングとして、昭和2年に作られました。

現在の静岡鉄道の前身となる静岡電鉄が、沿線の開発の中のひとつとして、阪急の宝塚遊園地にならって開園したのが狐ヶ崎遊園でした。昭和2年に開園を迎えたこの狐ヶ崎遊園の宣伝のために作られたのが、「ちゃっきり節」です。

作詞をしたのは、あの北原白秋。「まちぼうけ」や「ペチカ」などの童謡でも知られる日本を代表する詩人です。取材のために静岡にやって来たものの、酒宴を続けて周囲を不安にさせた白秋でしたが、芸妓が夜空を眺めて「きゃあるが鳴くんて、雨ずらよ」とつぶやいたのを聞いて、この一節をはやしことばにした「ちゃっきり節」の詩を一気に書き上げたといいます。

戦後、芸者から転身して人気歌手となった市丸が吹き込んだレコードがヒットし、昭和32年に静岡で開催された国民体育大会の開会式でその歌と踊りが披露されたことで、静岡の民謡として全国にも広く知られる曲になりました。

今はもう狐ヶ崎遊園はありませんが、ちゃっきり節は今も、これからも歌い継がれていきます。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。 <!-- tag:/area:静岡市清水区 -->

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