世界中のワイン愛好家が余市町に集合!年に一度の農園開放【La Fête des Vignerons à YOICHI 2024~余市ラフェト】の魅力とは
アルコール全般と地元・北海道をこよなく愛するライター・オサナイミカが、今こそ知ってもらいたい、北海道の食とアルコール+ロケーションの素晴らしさを綴ります!
今回は、今年で8回目の開催となった【La Fête des Vignerons à YOICHI 2024~余市ラフェト】の取材レポートをご紹介します。
過去最大の1500枚のチケットがすぐに完売!世界中のワイン愛好家が集まるイベント
2015年から余市登地区で年に一度開催され、今年で8回目となった【La Fête des Vignerons à YOICHI ~ラ・フェトデ・ヴィニュロン・ア・余市】通称、余市ラフェト。
年々規模が拡大し、今回も過去最大の1500枚のチケットも完売。(ちなみに昨年は1200枚)
ふるさと納税やツアーなどを利用して、この日のために道外からもワイン愛好家が集まります。
まずはイベントの趣旨のおさらいを・・・
ヴィニュロンとは、ワインぶどう生産農家、ラ・フェトはフランス語でお祝いを意味しており、日本語にすると、“農園開放祭”となります。
この日に限り、普段は関係者以外入ることのできないぶどう畑の中で、そこで栽培されているぶどうで造られたワインを味わう事の出来るイベントです。
もともと果樹栽培が盛んだった余市町。2011年にはワイン特区となり、2024年9月現在、ワイナリーの数は19軒、ワイン用ぶどうを育てている畑の数は、約70軒(ワイナリー含む)と、盛り上がりを見せています。
今年もオサナイは、9:30前には余市駅前に到着し、シャトルバスに乗り込んで総合受付が設置されているニトリ観光果樹園向かいの敷地内へ。
受付会場でバッジを受け取り、ワイングラス、グラスホルダー、MAPを受け取ります。
MAPは事前に公式サイトでもチェックできますので、時間内でいかに無駄なく・たくさん回れるかは既に計画済み!
昨年に続きお天気に恵まれ、額に汗をかきつつ、目指すポイントまで歩きます。ぶどう畑ですので勾配もあるため、運動不足の方は前半から飛ばし過ぎないことが最後まで楽しむ秘訣です。## 最初の目的地、“木村農園”さんの会場へ
と、今年の最初の目的地である“木村農園”さんの会場に到着!
ちなみに何社かのワイナリーが集まっている会場も多く、さらに町内外の美味しい飲食店の出店もそれぞれの場所で違うので、こちらも要チェック。
ワインはこの建物の中で提供され、周囲には農作業で使用するかごなどで簡易型のテーブルと椅子が用意されており、すでにワインを堪能している方がたくさんいらっしゃいました!
こちらには8社のワイナリーが出店しており、昨年はなかったニューフェイスも!
まずは2023年に自社醸造を始めたばかりの『YOKA WINERY』さんの“喜久”をいただきました。
ちなみにワインはキャッシュオンで、30mlで200~400円で提供してくれます。ということで、今年も小銭や1000円札を多めに準備。
まずはさっそく、建物の裏手にある畑をバックに記念撮影♪そして一気に飲み干す(笑)
こちらは“じき”さんのワイン。じきさんはワイン用葡萄の栽培だけでなく、野菜・梅・栗などの栽培を行っていて、すべて有機JAS認証を取得しているそうです。
余市には地元出身の方はもちろん、理想のワインを作りたい・農業に携わる仕事がしたいと、家族で移住し就農される方も多いのですが、ラフェトの会場でお見かけする皆様は本当にいい笑顔な方たちばかりで、毎回心が洗われます^^
そんな皆様が作っているワインなので、当然美味しい!!(だから飲まさります・笑)
美味しいお料理を堪能できるのも「余市ラフェト」の魅力
そして美味しいワインに負けない、美味しいお料理が堪能できるのも、余市ラフェトの魅力!
こちらは余市のジビエを提供する“EBIJIN”さんの鹿肉!!
希少なエゾシカのハツ串があったので赤ワインを購入しつつ、頂いちゃいました!
余市のピノ・ノワールの第一人者でもある木村農園の木村さんのもとで栽培技術を学んだという有馬さんの“アリマックス・ルージュ”
これがもう、エゾシカのハツに合い過ぎました!!
いやはや、午前中からエンジン全開になりそう^^;
危うく一ヶ所に居座ってしまいそうでしたが、気合を入れなおして、才川農園さんへ。
才川さんのぶどうは、栃木にある『COCO FARM&WINERY』さんでワインになります。
以前から余市産のぶどうは、本州のワイナリーやメーカーからも注目されているのです。
参加者の皆さんにもお話を聞いてみました
本州と言えば、参加者の方も道外からいらしている方がかなり増えました!こちらは和歌山・大阪・東京から参加されていた飲み仲間のグループ!
好運にもWEBでチケットをゲットし、初参戦されたそうです。
この時点で10杯以上は飲んでいるとのことでしたが、来年もぜひ参加したい!とおっしゃっていましたよ^^
こちらは千葉と横浜から参加されたご夫妻とシェフ。なんとご夫妻のご子息がワイナリーで働いているとのことで、憧れだった余市ラフェトに今年初めで参加出来たそうです!幸せオーラ全開でした(笑)
そしてこちらは、地元在住の奥様たち。より多くの余市町民が参加できるよう、「余市町民限定チケット」が新たに販売されたことで、ようやく参加出来たそうです。やっぱり地元の方にも楽しんでいただかないとですよね!
おつまみのクオリティが高い!さらに余市への愛の深さも実感
前出のエゾシカのハツ串も素晴らしく美味しかったのですが、余市ラフェトに出店している飲食店はとにかくクオリティが高い!
こちらはキャメルファームワイナリーに出店していた『ワインときどき豚』さんのブース。
「食べて、泊まれる、町なかワイナリー」をつくる!というプロジェクトを立ち上げ、今年の6月18日にグランドオープンした、地元産のブランド豚である“北島豚”を使った料理やワイン、ウイスキーなどが楽しめる飲食店なのです。
余市ラフェトが終了したあと、町内を散策した際に撮影した実際の店舗。この2階が今後、宿泊施設として使われるようです。
こちらが北島豚の自家製ソーセージ!美味しすぎて瞬殺でした(笑)
ちなみにこちらが、余市ブランド豚の生みの親・北島農場の北島さん。以前こちらのブログでも紹介しましたが、いつも地元・余市のことを考え、精力的に活動されています。
そんな地元愛に溢れた人たちが多いのも、余市の魅力の一つなのです。
こちらは中井観光農園さんのブース。
左が中井さん、そして右が中井さんのご子息である中井瑞葵さん。
中井観光農園の5代目であり、『ドメーヌ・ミズキナカイ』の醸造家でもあります。
余市町初となる、ぶどう農家直営のワイナリー。この日はシードルのみでしたが、ワインは今秋初リリースとなるそうです。
「余市ラフェト」を通し、余市の魅力を再実感
昔から余市に足を運んでいて思うのは、次の世代へのバトンの受け渡しがとてもナチュラルにできている感じがします。(あくまでオサナイの感覚ですが)
全国どこにでも言えることですが、特に果樹農家の高齢化による廃業は多く、農地が荒れ地状態になっていることもよく見かける光景。
余市町とお隣の仁木町は、ワイン特区になったことで若い世代の移住も多く、さらに地元住民が家業を継いでさらに盛り上げようとされている。
これからの余市が楽しみで仕方ありません!!
と、時間ギリギリまで飲み続け(多分、20杯以上)、気持ちよくほろ酔いになりながら、これからも余市ラフェトも見届けたい!と思ったのでした^^
【La Fête des Vignerons à YOICHI ~余市ラフェトの魅力】
●普段は立ち入ることの出来ないぶどう畑の中で、ワインやフードが楽しめる
●ほとんど流通していないワインが飲める
●生産者から直接話を聞くことができる
●自分のペースで楽しむことができる
●とにかく気持ちいい!!
★余市観光協会 公式サイト
連載「#ソロ飲みのススメ」
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文・写真:オサナイミカ
Edit:Sitakke編集部・ナベ子
関連~北海道産ワインの情報は動画でも発信中!
HBCのYouTubeチャンネル「PAIRINGx」では、「ワインエキスパート、ソムリエドヌール、余市町ワイン大使」といった肩書をもつ 「髭男爵 ひぐち君」こと樋口真一郎氏と共に、生産者との対談をメインコンテンツとするほか、希少ワインが飲める飲食店の紹介、ワインと合わせたいフードメニューの紹介など、 日本ワイン・北海道産ワインの応援をしています。
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【ライター:オサナイミカ PROFILE】
札幌生まれ・札幌育ちの、アルコールをこよなく愛するアラフィフ、中学生の息子の母。 (株)リクルートが発行する情報誌生活情報サンロクマル(現Hot Pepper)の営業を経て、 2007年よりWEB情報サイトSapporo100milesの編集長として15年間、札幌や北海道の食と観光の情報を 【オサナイミカのつぶやき】を綴り続け、2022年11月からはSAPPORO YARDにて、【オサナイミカが行く!】をスタートしている。