ハゼクラ攻略5つのポイント 【ルアー・釣り方・フック・場所・潮汐】を徹底解説
ハゼは往来エサで狙うのが一般的でしたが、近年ルアーで狙う方法も確立されてきました。ハゼを狙ったルアーフィッシングの代表的な釣り方が、クランクベイトで狙う通称「ハゼクラ」。今回はこのハゼクラのタックルなどの基本とおすすめルアー、釣り方のコツ、釣れない場合の原因などを解説していきます。
ハゼをルアーで釣るハゼクラ
ハゼは視覚でもエサを追うため、ルアーでも釣ることができます。釣果はエサ釣りに劣ることもありますが、いかにハゼにルアーを食わせるかという駆け引きがこの釣りの魅力です。
ハゼをルアーで狙うための代表的な釣り方が「ハゼクラ」です。ハゼクラでは小刻みに体を振ってアピールするクランクベイトというルアーを使いますが、ハゼへのアピール力も高く、何尾も追尾してくるという光景も珍しくありません。
そんな視覚的にも楽しいこの釣りですが、ハゼの口より大きいルアーを使うため、追ってはくるものの掛けられずに釣れないといった場面も多いです。そこで、ハゼクラでハゼを釣るための基本やコツを紹介しましょう。
ハゼクラに向いた場所
ハゼは底に棲む魚なので、クランクベイトもボトムを泳がせるのが基本。あまり水深が深い釣り場だとクランクがボトムまで潜り切らないので、河口域の干潟や汽水域の水路などのシャロー(浅瀬)エリアが最適な釣り場となります。基本的には水深1m以内の釣り場を選びましょう。
そのうえで、杭や岩、アシ、カキ瀬などハゼが身を隠しやすい障害物が多い釣り場が狙い目となります。
ハゼクラに最適な時期
ハゼ釣り自体は6~7月の初夏にシーズンインを迎えますが、ハゼクラはハゼの体のサイズに比べると大きいルアーで狙う釣りなので、ハゼが小さい初夏にはフッキングしづらいことがあります。そのため、10cm程度までハゼが成長しだす8月以降が狙いやすいシーズンと言えるでしょう。
シーズンの終わりは、浅場でしか成立しにくい釣りであることを考えると、水温が下がって深場へ落ちる前の10月はじめぐらいまで。それ以降になると、浅場に居ても活性が低かったり、成長して警戒心が増しルアーを追わない場面も多くなります。
潮汐と天気も重要
ルアーでハゼを狙う場合は、活性の高いタイミングで釣行することが非常に重要です。潮汐(潮の満ち引き)はハゼの活性に密接に関係する条件で、ハゼは潮が動かないタイミングでは活性が下がることが多く、生エサを使っても釣れないこともあります。特に上げ潮とともに浅場に差して捕食を行うというパターンが多いので、満潮前後の潮が動くタイミングを狙うのがベストです。
また、天気も意外と重要で、ハゼはクランクベイトそのものや、底を小突いて立てる土煙を見てルアーを追うので、前日や当日に雨が振っているような状況も難易度が上がります。潮汐と天気も意識して釣行日を決めましょう。
ハゼクラのタックルとライン
ロッドはアジングやメバリング用のライトソルトゲームロッドや、トラウトロッドなどが最適です。リールは1000~2000番台の小型スピニングリール。ラインはPEラインの0.3~0.5号程度がおすすめです。
根ズレ防止のためリーダーは必須。簡単なトリプルエイトノットなどでいいのでフロロカーボン1.5号前後を30cmくらい直結します。リーダーの先にはスナップを付けるとルアー交換がしやすく、SやSSサイズの小さなものを使用しましょう。
使うクランクベイト
活性が高い浅場に居るハゼを狙うのが基本なので、使うクランクベイトは放っておくと水面に浮くフローティングタイプをメインに使用します。沈んでいくシンキングタイプも水深のある場所では使いやすいですが、根掛かりでのルアーロストが多くなりやすいので注意が必要です。
クランクベイトのルアーとしての特徴は、リールを巻くとリップが水の抵抗を受けてボディを振りながら潜っていくことです。潜る深さ(潜行深度)とアクションの強弱はリップの長さと角度で変わります。長くて角度が浅いものほど大きく動きながら深く潜り、短く角度のあるものは細かく動きながら浅く潜るので、水深や活性に応じて使い分けしましょう。
フック
フックは針掛かり重視でバーブレスのシングルフックが最適。トラウト用の#8~#10サイズのフックを装着しましょう。リアフックにバイトすることが多いので、上の画像のクランクのようにリアにシングルフックを2つ付けるのも効果的です。
また、根掛かり防止にフロントフックを外してしまうのも選択肢のひとつ。ただ、ストップアンドゴーなどで浮かせて誘う場面ではフロントフックへのバイトが増えるので、フローティングクランクを使うときはそのまま付けておくのがおすすめです。
アタリがあっても針掛かりせずに釣れない場合はリアにアシストフックを付けるのも非常に効果的となります。アシストフックにはハゼの口にあった小さなフックも使えるので、フッキング率は大幅にアップ。小型が多いときにも有効です。ハゼクラ専用のアイテムが販売されているので、用意しておきましょう。
カラーローテーション
カラーを変えることでルアーを追ってくるだけだったハゼが、しっかりアタックしてくるようになることもあります。いくつかカラーバリエーションも揃えておくといいでしょう。
クリアカラーが定番で、特に反応のいいカラーは主に捕食している甲殻類に似たクリアブラウンやクリアイエローなど。反応がなくなってきたら、アピール度の高いクリアレッド、クリアオレンジ、より派手なラメ入り、ゴールド系などを投入するのがおすすめです。
ハゼクラにおすすめのルアー
ハゼクラにおすすめのルアーもいくつか紹介します。
クラクラ ソルト
「クラクラ ソルト」はDUOが出しているソルトゲーム用のクランクベイト。ゆっくりと巻いてもしっかりとボディを振るので、活性の低いハゼにもアピールしてくれます。フックセッティングもハゼ専用にチューンナップされているので、フッキング率が高いのも魅力です。
エッグナッツ
ジャッカルの「エッグナッツ」はエリアトラウトとハゼクラどちらも楽しめるマイクロクランクです。ラトルサウンドと、小粒な丸型のフォルムがハゼに好まれるのか、反応も抜群。また、細かくボディを振る安定したアクションで、巻きスピードを速めても動きが破綻しにくく、クランク初心者にも使いやすいルアーです。
ハゼクラピー
ラッキークラフトの「クラピー」シリーズは、エリアトラウトでも定番のクランクベイトですが、ハゼクラ用の「ハゼクラピー(ディープクラピーSFT BELL)」も完成度が高く、安定してハゼが釣れます。浮力が高く、根掛かり回避性能も高いほか、DRタイプで2mまでしっかりと潜るので深場でも使いやすいのが特徴です。
ハゼクラの釣り方
まずは障害物周りやブレイク(かけ下がり)、波打ち際などハゼが居着く変化のあるポイントを狙ってキャスト。アクションの基本はただ巻きで、クランクベイトを底まで潜らせたら、リップで底を小突く感覚を維持しながら、ゆっくりと巻き続けます。
あまり速く巻いてしまうとルアーの動きが破綻したり、ハゼがルアーを追い切れずに引き返してしまう傾向があるので注意しましょう。
アワセはアタリがあってもそのままフッキングするまで巻き続けるのが基本。ルアーを追尾してくるのにアタリが出ない場合は、巻きスピードを変えたり、1秒ほどのステイを織り交ぜて止めて巻くを繰り返す「ストップ&ゴー」など変化を付けてみましょう。
同じルアーを使い続けるとスレることもあるので、ルアーやカラーのローテーションも重要です。また、同じポイントで釣り続けているとスレてくるので、場を休ませるために移動しながら釣りをするのがいいでしょう。
<TSURINEWS編集部>