「メバリングのシーズンが開幕！」秋から初冬のメバルの動き方と釣り方を解説
釣り人にとって待望の、メバリングのシーズン開幕が訪れた。初冬から春にかけてのメバルは、その習性や行動パターンが変化し、釣り方もそれに合わせて工夫が必要となる。ここでは、メバリングを楽しむための基本的なタックルの準備から、シーズンごとの釣り方、周到な攻略術までを詳しく解説する。
まずはタックルの準備
メバルを釣るためには、専用のタックルが必要だ。一般的に、メバリングには以下の道具が最適とされている。
ロッド
7ft台のロッドが基本となる。6ft後半でもOK。長いロッドほど足場の高いところで引きやすい。6ft後半から7ft台前半のロッドは、メバルの小さなアタリを拾いやすく、軽量で疲れにくい。
リール
スピニングリールの2000番が推奨される。ラインはPEラインの0.3号を使うのが一般的だ。PEラインは感度が高く、細さに対して強度もあり、メバリングに好適である。フロロカーボンラインの使用でも構わないが、感度が下がり、飛距離が出にくい。フロロを使用するならば、2.5lb程度がおすすめだ。
メバルってどんな魚？
メバルは、根魚の一種である。そして、根魚としては珍しく、夜行性の魚であり、主に夕方～夜間に活発に動く。そのため、夜釣りがメインとなるが、昼間でも釣れないわけではない。
特徴的なのは、夜は表層に浮いてくるという習性だ。夜になると、メバルはほとんど水面直下に浮き、堤防際や障害物の周辺に群れることが多い。メバルが好むのは流れが緩やかで、岩や藻などの障害物がある場所である。
また、メバルはエサを追う際に足元に近いエリアを回遊することが多いため、近距離でのアプローチが有効となる。堤防の足元を重点的に狙うことにより、初心者でも手軽に数釣りを楽しむことができる。
秋から初冬のパターン
秋から初冬にかけてのメバルは、まだ水温が高め（20度前後）であるため、比較的深いレンジにいることが多い。この時期のメバルは、表層よりは少し沈んだところで餌を探している。そこを通していく。
季節が進むにつれて水温が徐々に下がり、メバルは少しずつ水面直下に近いレンジに移動していく。特に、11月後半から12月にかけては、次第に表層に近づく。水温が低くなった後は、釣り場の浅いレンジを探して、1gアンダーの軽量リグや、表層フローティングのプラグを使って攻略することが大事だ。
12月頃には、メバルはスポーニング（産卵）に入る。この時期には一時的にアタリが止まってしまう。
春のパターン
長い冬を越えて春になると、メバルは再び表層に浮いてくる。春のメバルは特にバチ抜け（多毛類が水面に現れる現象）を意識しており、フローティングのプラグで攻略しやすい。バチ抜けのタイミングは地域によって異なるが、表層に浮いているので姿が確認しやすい。バチがいればメバルもいるはずだ。
バチ抜けの時期はメバルの活性が高いため、わりと簡単に釣れてしまうが、状況に応じた仕掛けの工夫も求められる。プラグで食わなければバチを模したワームを使って、ふわふわとアクションさせよう。
秋冬と春のメバル、完全攻略術
メバルを完全に攻略するためには、ワームやプラグを上手に使い分けることが大事だ。基本的にメバルはワームに反応がいい魚で、まずはジグ単で攻めていく。その際、レンジも意識したい。夜が更けるとほとんど表層につく魚だが、それまではちょっと沈めたところや、ボトム周りにもついているものだ。
また、食い気が高いときには、ジグ単よりもプラグを使ったほうがいい場面も多い。メバルがベイトフィッシュを追いかけていて高活性なときは、意外にジグ単にかかりにくかったりする。そのような状況では、トレブルフックを装着したプラグを使ってみよう。メバルのショートバイトを吸収しやすくなる。
また、これはどんな魚でもそうだが、その日のレンジを見極めることも重要である。メバルは、昼夜を問わず様々な水深に移動するため、その時々に合わせて適切なレンジを狙うことが釣果を上げるためのカギとなる。基本は表層に絞りながら、少し沈めたところ、あるいはボトムと、先入観を持ちすぎずに釣り分けたい。
さらにいえば、潮を読むことも大切だ。メバルは潮の流れに非常に敏感であり、なるべく上げ潮のタイミングに釣りを行うことで、アタリが増える傾向にある。潮の流れに乗ったエサやプランクトンがメバルにとっては格好なベイトである。当然ベイトっ気の多いところで釣ったほうが確率も上がってくる。
初冬〜春の攻略
初冬から春にかけてのメバリングは、メバルの行動パターンに合わせた立ち回りをしたい。タックルを整え、季節ごとのパターンに応じた釣り方を実践することで、より多くのメバルを釣り上げることができる。
潮を読み、ルアーの使い分けを行い、レンジを巧みに調整することで、メバルを完全に攻略できるだろう。もちろんワームのカラーやプラグの種類も豊富に持っておいたほうがいい。
カラーはクリア系をメインにソリッド系をいくつか持っておきたい。プラグはフローティングタイプとシンキングタイプをバランスよく持っておけば、メバルの定位しているレンジに合わせた攻略が可能となるだろう。
＜井上海生／TSURINEWSライター＞