北海道の“芸妓”にはどこで会えるの？「お座敷」のルールって？｜さっぽろ芸妓日記vol.7
札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。
「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ名妓連」には12名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。
連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いいたします。
北海道の「芸妓」にはどこで会えるの？「お座敷」のルール
お昼間のお稽古が終わると夜のお座敷に向けてお仕度を始めます。「お座敷」とは、料亭などで踊りのご披露をしたりお酌をさせていただいたりすること。
私たちは特定の料亭に所属しているわけではなく、事前に組合を通してご予約をいただき、その時によって料亭や日本料理屋さん、時にはホテルの宴会場などに派遣され出向くという仕組みになっております。
（小樽やニセコなどへの日帰り出張も多いです！）
そして内容に厳密な決まりは特になく、基本的にはお客様と事前に打ち合わせをさせていただき、ご要望にそった流れで進めていきます。ひとつルールをあげるとすれば、例えば懐石料理が出るようなお店でしたら、いつもお造り（おさしみ）が出たあたりで踊らせていただくことが多いです。（これを「踊りをつける」という言い方をします。）
次に温かいお料理が出るので、踊りをご覧いただいている間に冷めてしまわないようにこのタイミングである、というお話をお姐さんから聞いたことがあります。
その他はお客様のご様子やその場の雰囲気を見つつ、お座敷遊びをすることもありますし、最後に再び踊らせていただいてお座敷を締めることもあります。
ちなみに踊りの演目は、事前に決めて音合わせをしてから当日を迎えるパターンが多いですが、直前に演目が変更になることもありますし、お客様からアンコール！のお声をいただけば「ではもう一曲…！」なんて咄嗟に追加で踊らせていただくこともあるので毎回油断できないのです。笑
ですので、お座敷内容についてはわりと柔軟に、臨機応変に対応させていただいております。
気になってくださっている方は一度お気軽にお問合せいただければと思います。お座敷だけでなく、イベントやお祭りなどへの出演もよくお声がけいただいていますので、是非なんなりとお申しつけくださいね！
Sapporo Geiko's ｍind in one-word English ～札幌芸妓の”こころ”を英語でひとこと～
We invited to a banquet at a ryotei (Japanese-style restaurant) or Hotel banquet hall and entertains guests with shamisen songs and dances.
(Actually we sometimes go to Niseko and Otaru for a banquet as a one-day business trip.)
You can enjoy Japanese traditional culture even in Sapporo Hokkaido. Please feel free to ask about it!
【告知】2024年3月28日14時～＠「COCONO SUSUKINO」でトークします！
■Sitakke Talkって？
SitakkeTalkでは、月1回、北海道で活躍する様々な人をゲストを招き、Sitakke編集部とゆる～っと対談をしています。
会場は、すすきの駅直結「COCONO SUSUKINO」 一階中央部エスカレーター横にあるラジオブース！
■3月28日（木）のゲストは、連載を担当している「こと代さん」！
今月のゲストは、札幌の芸妓・こと代さん！芸妓ってどんな仕事？普段はどんな生活をしているの？芸妓には、どこに行けば会えるの？などなど、芸妓さんの裏話をアレコレお聞きします！
3月28日（木）14時から、30分～1時間程度、ゆるっとトークしていますので、ぜひ皆さんも応援しにきてください♪
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連載「さっぽろ芸妓日記」
文：さっぽろ名妓連 こと代
編集：ナベ子（Sitakke編集部）
＜「こと代」プロフィール＞
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。
