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少年野球選手は「骨盤前傾スクワット」マスターが上達の近道

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イメージ画像Ⓒfred_dl/Shutterstock.com

投球、打撃、守備のパフォーマンス向上に役立つ

小学生のうちにできるようになっておくべき基本的な姿勢がある。それは、骨盤を前に傾けた状態で行うスクワット姿勢である。これを著者は骨盤前傾スクワットと呼んでいる。

骨盤前傾スクワットができていると、ピッチング、バッティング、守備など野球に関わる様々なプレーが向上しやすくなる。逆に、このスクワット姿勢を習得できていないとパフォーマンスは上がりにくくなるため、できるだけ早い時期にこの動作を習得することをおすすめする。少年野球の選手にはぜひ参考にしていただきたい。

骨盤前傾スクワット姿勢の形

まず、骨盤前傾スクワットがどのよう動作なのか解説してきたい。

【正しい骨盤前傾スクワット姿勢】


これが骨盤前傾スクワットの姿勢で、ポイントは以下の通り。

・体幹と骨盤が前傾している
・膝がつま先より前に出ない
・背中が丸まらない
・荷重が足裏の中央にある

簡単そうに見えると思うが、小学生ではこの姿勢をキープすることができない選手が非常に多い。ぜひ試していただきたい。

【間違った骨盤前傾スクワット姿勢】


こちらは膝が前に出すぎてしまっているスクワット姿勢である。原因としては荷重がつま先寄りになっていることが挙げられる。


こちらは体幹が直立してしまっている例である。原因としては骨盤を前傾させられていないことが挙げられる。


こちらは背中が丸まってしまっている例。骨盤のコントロールをうまくできていないとこのスクワット姿勢になることが多い。

このようなスクワット姿勢になってしまう選手は骨盤前傾スクワットの練習に取り組む必要がある。

骨盤前傾スクワットの可否による野球パフォーマンスへの影響

では骨盤前傾スクワットをできている選手とうまくできない選手では、野球のパフォーマンスにどのような違いが生まれるのか簡単な例で紹介していきたい。

【バッティングへの影響】

まず、バッティングにおいては、骨盤前傾スクワットができる選手は骨盤前傾をキープしたまま、体重移動することができる。

端的にいうと、骨盤前傾の姿勢は股関節のパワーをためやすい状態にある。そのため、骨盤前傾のまま体重移動を行い、インパクトに向けて一瞬でボディーターンすることで下半身のパワーを効率よく上半身に伝えることが可能になる。


その結果、バットがボールに伝える力も大きくなり、打球の飛距離も伸びやすくなる。

しかし、骨盤前傾スクワットができない選手がバッティングで体重移動をすると、股関節にパワーをためることができず、下半身と上半身の連動性が損なわれてしまい、力の発揮が非効率的になってしまう。その結果、打球速度が上がりにくく、飛距離も伸びなくなってしまう。

【守備への影響】


骨盤前傾スクワットができていると、守備でグローブを地面に近づけやすくなる。


一方で、骨盤前傾ができない選手はグローブの位置が地面から離れてしまい、正確な低いゴロの処理が難しくなってしまう。このような選手がいくら腰を落とそうとしても、グローブを地面に近づけることはできない。

むしろ、骨盤前傾スクワットができていない状態で腰を低くすればするほど膝が前に出て体幹も反り返ってしまい、グローブが地面から離れやすくなり、ますますエラーをしやすくなってしまう。

いわゆるトンネルを繰りかえす選手はこの負のスパイラルに陥っていることが多いので注意していただきたい。腰を落とさないのが問題なのではなく、骨盤前傾を保持できていないことに根本的な原因があるのだ。守備が安定しない選手は守備のときに骨盤前傾ができているか確認していただきたい。

骨盤前傾スクワットのトレーニング方法

骨盤前傾スクワットを習得するための練習法を紹介する。

骨盤前傾をうまくできない原因が体幹や下半身の筋力不足であることは極めて少ない。いくら小柄で細々とした選手でも骨盤前傾スクワットを上手にする選手はたくさんいる。

このスクワットをうまくできない主な原因は、骨盤と体重をかける位置。この2つを正確にコントロールする能力を身につける練習法を紹介する。

足を肩幅に広げてまっすぐ立ち、後方に椅子を置いた状態でトレーニングを開始する。


まず、膝を伸ばしたまま深くお辞儀をしよう。

・お尻を後ろに突き出すようにしてお辞儀する
・背中が丸まらないように注意する

この2点を意識していただきたい。

次に椅子に腰掛けるようにゆっくりとお尻を下げていく。

・体幹の前傾角度が変わらない
・背中が丸まらない
・体重がつま先寄りにかからないように注意

この3点に気をつけるようにしたい。


お尻が椅子につく手前くらいの高さまでお尻を下げてその位置で体を止める。5秒間キープしてゆっくりと開始の位置まで戻るようにしよう。お尻が一番下まで降りたときにお尻周りの筋肉に力が入り、体全体を支えている感じがあれば正しくトレーニングを行えていると判断していただきたい。

はじめは6〜8回×3セットから開始し、慣れてきたら15回×3セットで行うようにしよう。

小学生のうちに骨盤前傾スクワットを習得しよう

骨盤前傾スクワットは野球のパフォーマンスに直結するとても大切な動作である。小学生ではこの動きをうまくできない選手がとても多く、野球上達の妨げになっている可能性がある。

まずは、骨盤前傾スクワットの姿勢を真似してみてもいいし、うまくできない選手は今回紹介したトレーニングを行い、野球上達の基盤をしっかりと築いていただきたい。

《ライタープロフィール》
芹田祐(せりた・たすく)。理学療法士。小学生から野球を始める。中学時代に肩を痛め、思い切りプレーできなくなったたことをきっかけに、スポーツでけがをした選手を支える側に立つことを志す。大学卒業後、アマチュア選手だけでなく、プロ野球選手のリハビリやトレーニング指導に従事。現在はWebサイトやSNS、書籍を通じて知識と技術を発信している。 著者サイト:野球のコツと理論

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記事:芹田祐

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