Yahoo! JAPAN

〝創立80周年記念スペシャルシリーズ〟仲代達矢、平幹二朗、市原悦子、加藤剛、栗原小巻ら名優を輩出した演劇集団「劇団俳優座」100周年への大いなる助走

コモレバWEB

〝創立80周年記念スペシャルシリーズ〟仲代達矢、平幹二朗、市原悦子、加藤剛、栗原小巻ら名優を輩出した演劇集団「劇団俳優座」100周年への大いなる助走

第1幕

「俳優座」の名前に込められた、


近代俳優術の確立という志


文=杉山 弘


企画協力・写真&画像提供:劇団俳優座

1944年2月10日、演劇文化の発展と普及を志す同人10名によって設立した劇団俳優座。
戦後の文化的混乱期にいち早く演劇復興の旗頭として活動を開始し
2024年2月10日に創立80周年を迎える。
創立記念行事として、〝伝統と革新の共生〟を基本理念とした芝居の上演がすでに始まっている。
演劇研究所付属俳優養成所を開設し若手演劇人の育成に着手し
活動の拠点となる劇場建設にも積極的に取り組み、
俳優の個性を生かした舞台表現で現代演劇の基礎を固めてきた俳優座。
戦後演劇史に輝かしい成果を残してきた劇団の80年の歴史を紐解きながら
さらに、その先へと向かう俳優座の今を3回シリーズでご紹介する。
第2弾では共に在団60年を超える川口敦子さんと中野誠也さんのインタビュー、
第3弾では91歳の現在も現役として舞台に立つ岩崎加根子さんのインタビューで
演劇、俳優座へのそれぞれの熱い思いもご紹介する。

 劇団俳優座は2024年2月に創立80周年を迎える。戦争と思想弾圧で傷ついた演劇の復興に大きな役割を果たし、数多くの俳優や劇作家、演出家を輩出した歴史ある老舗劇団の一つであり、重厚な社会派作品をはじめ、生活感あふれる軽妙な喜劇から前衛的な実験作まで、現代劇上演の先頭に立って演劇界を牽引するリーダー的な存在として戦後演劇史に輝かしい成果を残してきた。

▲『三文オペラ』『肝っ玉おっ母とその子どもたち』などと並ぶベルトルト・ブレストの代表作と言われる寓話劇『セツアンの善人』。1986年には、千田是也演出、栗原小巻主演で上演された。89年にも同コンビで、劇団俳優座創立45周年記念として上演されている。また、61年には『セチュアンの善人』のタイトルで、市原悦子、井川比佐志、田中邦衛らの出演で上演されている。演出は小沢栄太郎だった。栗原小巻は、63年に俳優座養成所15期生として入所し、68年に日生劇場でのチェーホフ作『三人姉妹』のイリーナ役で初舞台を踏んだ。同期には、太地喜和子、原田芳雄、地井武男、夏八木勲、林隆三、小野武彦、村井國夫、前田吟らがおり、〝花の15期生〟と呼ばれている。71年には『そよそよ族の叛乱』で紀伊國屋演劇賞・個人賞を受賞し、2002年には『肝っ玉おっ母とその子どもたち』にも主演している。2013年に、50年所属した劇団俳優座を退団した。

◆受け継いだ築地小劇場のDNA◆

 日本演劇史の視点から見ると、江戸時代に大衆芸術として発展したものの、明治期になっても芝居と言えば「歌舞伎」を指していた。文明開化と共に西欧から流入した近代演劇の影響を受けた「新劇」が大きな花を咲かせるのは、1924(大正13)年に誕生した築地小劇場以降になる。築地小劇場では小山内薫や土方与志を中心に、戯曲を尊重し、調和を重視したアンサンブルの芝居の上演に主眼を置き、29年の解散までの6年間で84回計117本に及ぶ国内外の現代劇を上演している。この築地小劇場のDNAを色濃く受け継いだのが、戦時中に結成された俳優座だ。10人の創立メンバーのうち、青山杉作は築地小劇場で22本を演出し、研究生一期生だった千田是也は第1回公演『海戦』(24)から舞台に立ち、二期生の東山千栄子、岸輝子、村瀬幸子もメンバーに名を連ねている。千田は「俳優にとって納得のいく仕方で芝居を上演する機会を持ちたい」と近代俳優術の確立の必要性を説き、リアリズム演劇を基礎から作り直そうと志した。その思いがそのまま劇団名となり、劇団の方向性ともなった。

▲劇団俳優座創立10周年事業として、1954年4月20日に開場した俳優座劇場。千田是也、小沢栄太郎、東野英治郎、東山千栄子ら同人たちが、新劇のための劇場を自らの手で創りたいという理想を抱いて設立した。こけら落としは、劇団俳優座第26回公演の、アリストパネス作『女の平和』と、マルシャーク作こども劇場『森は生きている』だった。80年に改築され、9階建てビルに300席の客席を併設する形になった。施設の老朽化が進むなどして、2025年4月末で閉館の予定で、70年の劇場の歴史に幕を下ろすことになる。全席どこからでも、舞台上の演者の爪先まで見られる劇場である。

 本格的な公演活動は終戦直後の1946年3月で、第1回公演ゴーゴリ『検察官』では青山が演出し、小沢栄太郎と東山が市長夫妻を演じている。眞船豊『中橋公館』(46)や『孤雁』(49)に東野英治郎が主演し、久保栄『火山灰地(第一部)』(48)、モリエール『女房学校』(50)、ストリンドベリ『令嬢ジュリー』『白鳥姫』(同)、チェーホフ『桜の園』(51)、シェイクスピア『ウィンザーの陽気な女房たち』(52)などの創作劇、翻訳劇に、創立メンバーを中心に、信欣三、永井智雄、浜田寅彦、木村功、松本克平、中村美代子、大塚道子、東恵美子、初井言栄、岩崎加根子、関弘子らが舞台に立った。本公演のほか、地方公演、創作劇研究会、こども劇場を企画し、51年には15公演444回で観客数34万8557人の記録も残っている。

▲1954年1月、完成間近の俳優座劇場に、座員たちがそろった。いずれの顔も自分たちの劇場を持てる喜びですてきな笑顔にあふれている。前列着席の右から、創立メンバーの青山杉作、東山千栄子、岸輝子、(一人おいて)千田是也。東山の後方に岩崎加根子、その2列右後方には、95歳の現在も現役として舞台に立つ中村たつ2列左後方には映画『男はつらいよ』シリーズでもおなじみの杉山徳子(後にとく子)、中村たつの右方向には、小林正樹監督映画『壁あつき部屋』をはじめ、多くの映画、テレビドラマでも活躍した浜田寅彦の顔も見える。千田の2列後方は菅井きんだろうか。写真上部の組まれた鉄骨の中段、左から2人目の東野英治郎と、その隣小沢栄太郎は、「オレたちの家ができた」と歓喜したと聞く。

◆劇団、俳優養成所、劇場の三本柱◆

 これらの公演活動に加え、49年には演劇研究所付属俳優養成所を開設して若手演劇人の育成にも本格的に着手し、16期生が最後となった67年の閉鎖までに約600人を演劇界に送り出した。さらに、演劇研究所の建設のために確保していた六本木の土地を使って、活動の拠点となる劇場建設にも積極的に打って出る。50年代は日本映画の黄金期でもあり、プロの演劇人は映画界から引っ張りだこで、東野や小沢、千田をはじめ劇団員はギャラの70%を収めて劇場建設に邁進した。その苦労もあって54年4月に客席数400の俳優座劇場が誕生。現代劇を上演する自前の専用劇場の誕生は、45年の東京大空襲で焼失した築地小劇場以来のことだった。こけら落とし公演はギリシャ悲劇『女の平和』を青山の演出で上演し、100人近い出演者が舞台に立って賑やかな船出を飾った。

▲左:『タルチュフ』を演じる千田是也フランスの劇作家モリエールの戯曲『タルチュフ』で、敬虔なキリスト教信者のふりをした偽善者タルチュフを演じた1957年の千田是也。千田は44年2月10に東山千栄子、東野英治郎、小沢栄太郎ら同人と劇団俳優座を創立し、49年には俳優座養成所を開校した。初代俳優座代表で、94年に亡くなるまで同座代表を務めた。新劇界に与えた千田の功績は大きく、西欧の近代劇や古典劇の基盤を作るとともに、日本の現代演劇において、最初の実践的な演技論でリアリズム演技の教科書と言われる『近代俳優術』を著し、近代的な演技術・俳優術を理論化した。40年代から70年代ころまで『善魔』『恋人』『慟哭』『地獄門』『青春怪談』『陽のあたる坂道』、東映の『宮本武蔵』シリーズなど約100本の映画にも出演している。『タルチュフ』は劇作家の田中千禾夫の演出で、若き仲代達矢も二枚目のヴァレール役で出演している。後に仲代が創設した無名塾の舞台で『ぺてん師 タルチュフ』に主演している。
▲右:『桜の園』を演じる東山千栄子 日本新劇俳優協会初代会長を務めた東山千栄子。チェーホフの『桜の園』のラネーフスカヤ夫人は当たり役で、1927年から63年まで演じ続けた。52年には、同役で芸術選奨文部大臣賞を受賞している。そのほかにも、『フィガロの結婚』の伯爵夫人、『女の平和』のリューシストラテー、森本薫脚色『陳夫人』などの代表作がある。また、小津安二郎監督『東京物語』は映画の代表作であり、『女の園』『紀ノ川』など木下惠介監督映画の常連出演者でもあった。吉村公三郎監督、長谷川一夫主演の映画『源氏物語』では、敵役的な存在の弘徽殿女御を演じていた。映画、テレビドラマの映像作品でも名を残す女優である。

 劇団、養成所、劇場。創立からわずか10年で三本柱を手にした俳優座の歩みは、戦後の現代劇の歩みそのもので、千田をはじめ、青山、小沢、田中千禾夫らそうそうたる演出家の下、俳優の個性を生かした舞台表現で現代演劇の基礎を固め、新時代の到来に若者が呼応する形で人気俳優も次々と生まれていく。田中千禾夫『千鳥』(59)、鶴屋南北『東海道四谷怪談』(64)、ゲーテ『ファウスト』(65)などの平幹二朗、安部公房『幽霊はここにいる』(58)や『巨人伝説』(60)の田中邦衛、シェイクスピア『十二夜』(59)、トルストイ『アンナ・カレーニナ』(60)の河内桃子、ブレヒト『セチュアンの善人』(60)や『三文オペラ』(62)の市原悦子、小山祐士『黄色い波』(61)、チェーホフ『かもめ』(74)の中野誠也、シェイクスピア『ハムレット』(64)、『オセロ』(70)、『リチャード三世』(74)で仲代達矢が躍動したほか、シェイクスピア『ハムレット』(71)、トルストイ『戦争と平和』(73)の山本圭、田中千禾夫『マリアの首』(73)の佐藤オリエ、シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』(77)、イプセン『野鴨』(78)の加藤剛、チェーホフ『三人姉妹』(68)、ブレヒト『コーカサスの白墨の輪』(80)の栗原小巻、シラー『メアリ・スチュアート』(83)の川口敦子、と枚挙にいとまがない。

▲新劇出身の映画俳優の代表格であり、300本以上の映画に出演し、特に憎々しい悪役の演技で定評があった、日本映画黄金期に欠かせない俳優の小沢栄太郎。1946年木下惠介監督映画『大曾根家の朝』では第1回毎日映画コンクールで演技賞を受賞している。ちなみに東野英治郎も出演していた。『雨月物語』『白い巨塔』『華麗なる一族』『不毛地帯』『悪党』『犬神家の一族』といった映画での演技も印象深い。また、NHK大河ドラマ「新・平家物語」での信西、「元禄太平記」での吉良上野介などの憎々しい役は、余人をもって代えがたい小沢栄太郎の真骨頂といった感じで、今でもしっかりと記憶に刻まれている。眞船豊作・千田是也演出の84年の舞台『遁走譜』では紀伊國屋演劇賞・個人賞を受賞した。『遁走譜』は、40年に新協劇団で初演された、千田是也が初めて演出した眞船作品だった。それ以来、多くの眞船作品が千田の演出により紹介され、俳優座の大きな財産となっている。84年の上演は俳優座としては58年以来の上演で、初演同様、小沢栄太郎が主演を務めた俳優座創立40周年記念公演だった。小沢は65年に仲代達矢主役の『ハムレット』ではクローディアスを演じていたのも記憶に残る。51年、60年、63年の『桜の園』ではロパーピンを演じている。

◆80周年「伝統と革新の共生」を理念に◆

 その一方で、巨大になった劇団ならではの悩みも多く、俳優座劇場や地方での公演には限りがあり、なかなか活躍の場を得られない若い演劇人たちは俳優座を飛び出し、新しい劇団を旗揚げしていく。青年座をはじめ、仲間、新人会(現:朋友)、三期会(同:東京演劇アンサンブル)などが誕生したほか、佐藤信や斉藤憐、串田和美、吉田日出子らの養成所出身者で結成された自由劇場は「アングラ演劇」と呼ばれる新しい演劇運動を起こしていく。その中で94年の「座・新劇」公演が忘れられない。木下順二『風浪』、秋元松代『村岡伊平治伝』、宮本研『美しきものの伝説』と、新劇の財産的演目3本を5劇団が合同して上演した。骨太のドラマ、簡潔で無駄のない美しいせりふ、エネルギッシュな俳優の演技は、「これぞ、新劇」の力量を示す濃い内容で、当時のトップランナーだった蜷川幸雄や野田秀樹が演出した舞台に勝るとも劣らない演劇の魅力を解き放った。

▲1971年の初春を飾った千田是也演出の『オセロ』。オセロを仲代達矢、デズデモーナを河内桃子、イアーゴを中野誠也が演じたほか、大塚道子、近藤洋介も出演。仲代は千田是也の演技に感銘を受け、52年に俳優座養成所の4期生として入所、同期には宇津井健、中谷一郎、佐藤慶、後に東宝のアクション映画で活躍する佐藤允らがいた。55年に俳優座に入団し、イプセン作『幽霊』のオスワル役で初舞台を踏み、新劇新人賞を受賞している。74年には『リチャード三世』『友達』で紀伊國屋演劇賞・個人賞を、75年には『どん底』『令嬢ジュリー』で、毎日芸術賞、芸術選奨文部大臣賞を受賞している。79年に、劇団俳優座を退団した。

 この94年には半世紀にわたって代表を務めた巨星・千田是也が他界する。若手演出家の伸び悩みや演劇の多様化で劇団は曲り角にたたされたが、本公演と並行して稽古場を使った「ラボ公演」で実験的な芝居を試み、演技研究生の募集を再開して活動を再活性化させた。今世紀に入り、演出の眞鍋卓嗣がトルストイの『ある馬の物語』(2011)や劇作家・横山拓也とコンビを組んだ『首のないカマキリ』(18)、『雉はじめて鳴く』(20)、『猫、獅子になる』(22)などで高い舞台成果を残したほか、俳優の森一が「修復的司法」を題材にしたオーストラリア演劇の『面と向かって』(21)、『対話』(23)を演出して新生面を切り開くなど、意欲的な創作劇、翻訳劇の上演で活気を取り戻し、2022年には第56回紀伊國屋演劇賞の団体賞受賞へと結びつけた。

▲1954年に俳優座養成所6期生として入所した市原悦子。同期には川口敦子、大山のぶ代、近藤洋介、阿部百合子らがいる。54年に劇団俳優座に入団し、『りこうなお嫁さん』で舞台デビュー。59年に『千鳥』で芸術祭奨励賞、63年に『三文オペラ』で新劇演劇賞、64年に『ハムレット』でゴールデン・アロー賞新人賞を受賞している。71年に退団。『ハムレット』は、劇団俳優座20周年記念として千田是也演出により日生劇場で上演され、ハムレットを仲代達矢、オフィーリアを市原悦子が演じた。クローディアスを小沢栄太郎、ガートルードを東山千栄子と岸輝子のWキャスト、ボローニアスを三島雅夫、ホレーショを平幹二朗、さらに、東野英治郎、永井智雄、中谷一郎、滝田裕介、近藤洋介、田中邦衛、横内正、加藤剛、長谷川哲夫、岩崎加根子、佐藤オリエら、そうそうたる顔ぶれである。千田是也も俳優として出演している。劇団俳優座の俳優たちの層の厚さを感じさせる公演である。

 創立80周年の記念公演は「伝統と革新の共生」を基本理念に15公演19作品(23年4月~26年3月)がラインアップされている。イプセン『野鴨』、ブレヒト『セチュアンの善人』などの近代劇から、瀬戸山美咲、桑原裕子、長田育恵の新作まで、多彩なラインアップとなっている。中でも24年2月に上演する『スターリン』は、落合真奈美、村雲龍一、中村圭吾の若手演出家3人が競作する刺激的な企画だ。俳優座100周年に向けての大いなる助走が始まろうとしている。

すぎやま ひろむ
1957年、静岡市生まれ。81年に読売新聞社入社。芸能部記者、文化部デスクとして30年間にわたり演劇情報や劇評の執筆、読売演劇大賞の運営などを担当。2017年に読売新聞社を退社し演劇ジャーナリストとして「読売新聞」「テアトロ」「join」などで原稿を執筆。公益社団法人・日本劇団協議会常務理事。読売演劇大賞、ハヤカワ「悲劇喜劇」賞、日本照明家協会賞の選考委員、共著に『芸談』(朋興社)、『唱歌・童謡ものがたり』(岩波書店)など。

劇団俳優座 創立80周年 LINE UP 第一弾

2024年2月10日に創立80周年を迎える劇団俳優座。80周年の前後3年間(2023年4月~2026年3月)を創立記念事業として、〝~伝統と革新の共生~〟を基本理念に15公演19作品の新作の上演が始まっている。これまでの作品の再演で全国巡演も実施されている。今後の上演予定スケジュールをご紹介しよう。

2023~他者とつながれるか 私たちの現在地を知る~

『閻魔の王宮』

数十万人に影響を及ぼした中国・河南省HIV集団感染事件を題材にした問題作を、劇団俳優座が本邦初上演!

脚本:フランシス・ヤーチュー・カウィグ
翻訳:小田島恒志
ドラマトゥルク:飯塚容
演出:眞鍋卓嗣
出演:河内浩、塩山誠司、清水直子、安藤みどり、志村史人、千賀功嗣、八柳豪、野々山貴之、滝佑里、松本征樹
公演劇場:俳優座劇場
公演期間:上演中 2023年12月27日(水)まで

『スターリン』

新進気鋭の演出家3名による競作。同一戯曲を異なる演出・俳優で一挙上演!

舞台は1952年末から53年初頭のモスクワから32キロ離れた独裁者スターリンの別荘。齢70を越える老スターリンはいまだ意気軒高で、権力の妄執に囚われている。モスクワでは、老ユダヤ人役者サーゲリがリア王を演じている。リア王で自分を揶揄していると勘繰ったスターリンは、サーゲリを別荘に呼びつける。リア王を演じてサーゲリの真意を突き止めようとするスターリン。道化となってスターリンの虚像と実像を暴くサーゲリ。独裁国家だったチリからドイツに亡命した作者が、独裁者とはなにかを問う渾身の劇が始まる。

脚本:ガストン・サルヴァトーレ
翻訳&ドラマトゥルク:酒寄進一
演出:落合真奈美+出演:巻島康一、島英臣、山本順子、馬場太史、釜木美緒、山田貢央、長井優希
演出:村雲龍一+出演:斉藤淳、小田伸泰、丸本琢郎、井口敬太、あり紗 他
演出:中村圭吾+出演:川口敦子、森 一、小島颯太
公演劇場:俳優座スタジオ(5F)
公演期間: 2024年2月9日(金)~16日(金)

〔問〕劇団俳優座 03-3470-2888(10:30~18:30土日祝除く)

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. BL的感性の描写も? 『源氏物語』は男性同士の関係性も面白い!

    さんたつ by 散歩の達人
  2. 【コスパ最高】世界初のカプセルホテルこと「カプセルイン大阪」に泊まってみた / 4フロアに及ぶ巨大サウナ&スパ入り放題・朝食付きで1泊4000円!

    ロケットニュース24
  3. 秋元真夏、可憐に投球! 楽天ゴールデンイーグルスvs千葉ロッテ始球式登場

    Pop’n’Roll
  4. 静岡といえば「さわやか」の印象が強いけど「ホロタチェーン」の存在も覚えておいてほしい / 地元民から愛される超ローカルな味

    ロケットニュース24
  5. <義母、鬼ヨメがしんどい……>同居10年目。寝たきりは不安!本格的に介護がはじまる前に【まんが】

    ママスタセレクト
  6. どれだけ読める? 兵庫県の難読地名に挑戦

    anna(アンナ)
  7. 神戸ポートタワーに回転床カフェ&バー誕生!座ったまま楽しむ景色と軽食

    PrettyOnline
  8. 神戸・三宮の海沿いフードホールで、日帰りBBQとビアガーデンを満喫しよう!

    anna(アンナ)
  9. 東京公演のSPゲストに『遊助』が決定!!全5都市のZeppにて開催される【lecca LIVE TOUR 2024 LIBERTY ERA】

    WWSチャンネル
  10. ティーボール 市内外チームが熱戦 厚木RCクラブ会長杯〈厚木市・愛川町・清川村〉

    タウンニュース