【リアル給与明細】販売員の女性。拘束時間が長いのに給料が低い……。貯金できません【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。明細の内訳から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【29歳 アパレル店員】
【リアル給与明細】29歳、アパレル店員の場合
プロフィール
29歳、女性
アパレル店員
▼現状
勤続年数10年。
ボーナスは年間60万円。
労働時間は月165時間、残業はなし。
【相談内容】拘束時間が長いわりに給料が低くて貯金ができません。手取りを増やすにはどうすればいいですか?
解説するのは……
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
質問者さんの年収は平均より高い水準
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、25〜29歳女性の平均年収は349万円です。
それに対して質問者さんの年収は約433万円と、平均を84万円ほど上回っています。
現在お勤めの会社は、ほかの会社と比べて基本給が高い傾向にあるようです。
*……参考https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/pdf/000.pdf
とはいえ、質問者さんは給料が低く、貯金ができないと感じていらっしゃいます。
収入を増やす以外にも、支出を減らすことで貯蓄額をアップすることも可能です。
すぐに取り組める支出の削減方法をご紹介します。
格安SIMへの乗り換えで月数千円安くなる
携帯代は、大手キャリアから格安SIMに乗り換えることで、毎月数千円安くなるケースがあります。
気になる電波については、大手キャリアと同じ回線を利用しているので大きな違いはありません。
一方、キャリアメールが利用できなくなったり、長時間の通話では逆に高くなったりするデメリットがあります。
各社のプランはさまざまなので、利用状況に応じてご自身にあったものに見直しましょう。
保険の見直しで年間数十万円浮く
毎月支払う保険料は、見直すことで年間数十万円浮くケースはよくあります。
本当に今必要な保障内容なのかを見極めて、ムダな保険を削りましょう。
そもそも、万一のことが起こった場合、社会保険がカバーしてくれることは多くあります。
例えば、亡くなったときは遺族年金、障害が生じたときは障害年金、失業したときは失業手当、病気やケガのときは高額療養費制度や傷病手当金がもらえますよ。
また、貯蓄で賄えそうであれば、保険で備える必要はありません。
ご自身の受け取れる社会保険を確認し、必要な保障だけを残しましょう。
固定費の見直しは手取りアップと同じ効果
保険料や携帯代、サブスク代などを見直して毎月1万円の固定費削減に成功すれば、手取りが1万円増えたのと同じ効果が得られます。
収入を増やすよりも、簡単に取り組めますね。
例えば、電気代を見直す場合は、電力会社やプランの見直しがおすすめです。
こまめに消す節約方法よりも、ストレスなく毎月の支出を減らせます。
収入を増やして貯蓄額を上げることも大切ですが、支出を見直すことで貯まりやすい家計に変えることも効果的です。
ぜひ取り組んでみてください。
まとめ
・支出の見直しで無理なく貯蓄額を上げられる。
・格安SIMに乗り換えるデメリットは、メリットが上回る。
・保険の加入は、社会保険と貯蓄でカバーできない分の最低限でOK。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。