彫刻家・平野富山のお噺し(その弐)
2024年9月22日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」。先週に続き、彫刻家、平野富山のお噺しです。
語り:春風亭昇太
1911年、明治44年に、庵原郡江尻町、現在の清水区江尻東に生まれた彫刻家・平野富山。
富山は近代日本木彫の巨匠、平櫛田中の作品の彩色を手がけるとともに、独自の作品も数多く制作しました。
17歳で上京したのちは、東京で活動を続けた富山でしたが、故郷にゆかりのある作品も残しています。
三保の羽衣伝説を題材とした富山の代表作「羽衣舞」。昭和58年に、地元の3銀行がこの作品を共同購入し、当時の清水市に新庁舎の落成記念として寄贈しました。
田中(でんちゅう)から「良い彩色をするには、彫刻を知るとよい」と助言を受けて、西洋彫刻を学んだ富山は裸婦像なども数多く残しました。
ふるさと清水を中心に、静岡市内に12点の富山のブロンズ彫刻が置かれています。富山の死後、作品の数々が遺族から旧清水市に寄贈されました。
清水文化会館マリナートには、富山の展示コーナーが常設され、会期ごとにいくつかの作品を見ることができます。
静岡市歴史めぐりまち噺し、今日のお噺しはこれにて。 <!-- tag:/area:静岡市清水区 -->