豪華な衣裳と制作資料、魔法陣を生成できるフォトスポットも 舞台『魔法使いの約束』祝祭シリーズ展レポート
舞台『魔法使いの約束』祝祭シリーズ展が、2024年3月22日（金）から4月21日（日）まで、東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYAにて開催されている。
株式会社colyより配信中の、700万ダウンロードを超えるスマートフォン向けアプリゲーム『魔法使いの約束』。現代から魔法の世界に召喚された主人公が活躍するストーリーは、魔法使いと心を繋ぐ育成ゲームとして、多くのユーザーを魅了してきた。本展は、その舞台化作品である『魔法使いの約束』祝祭シリーズ2部作を振り返る展覧会である。素晴らしい舞台衣裳や公演の制作資料などがずらりと並ぶ会場内をレポートしよう。
物語世界をそのまま反映 華麗な衣裳を間近で堪能
『魔法使いの約束』は魔法使いと人間が共存する世界の物語。大陸には5つの国が存在し、空に浮かぶ大きな月は＜大いなる厄災＞と呼ばれ、年に一度世界を襲う。作中、主人公である賢者が選ばれし21人の魔法使いたちと厄災に対抗して戦う姿が描かれている。
舞台『魔法使いの約束』祝祭シリーズ2部作のPart1では、「欲望と祝祭のプレリュード～西の国＆東の国～」「親愛と祝祭のプレリュード～南の国＆西の国～」の2ストーリーを、Part2では「正義と祝祭のプレリュード～中央の国＆南の国～」「奇跡と祝祭のプレリュード～東の国＆北の国～」「矜持と祝祭のプレリュード～北の国＆中央の国～」の3ストーリーを展開している。
会場はPart1の舞台衣裳と関連資料に始まり、Part1とPart2の制作資料、Part2の舞台衣裳と関連資料が紹介されている。5つの国ごとに展示された衣裳は実際に舞台で着用されたもので、それぞれの国のイメージカラーや生き方、考え方を投影した華麗な衣裳がずらりと並ぶさまは圧巻だ。
服は作品世界を反映しつつキャストを魅力的に見せるように工夫されており、アクセサリーや帽子といった小物、一着一着に見どころがある。しかも間近で見ることができるので、レザーやファーに似た素材の質感やリボンやレースといった細部の装飾をじっくりと確認できる。動きやすさや着心地を考えながら、着脱しやすいようにジッパーなどに工夫を凝らすなど、機能面にも配慮されていることにも注目したい。
衣裳のあるブースには、それぞれの世界観を示すイラストやキャストたちの写真があるのも嬉しい。
大画面の映像で作品世界に浸り、公演の制作資料で舞台の足跡を辿る
会場奥にある大画面では、舞台のダイジェスト映像が流れている。足元から天井まで届く巨大スクリーンは音も映像も迫力があり没入できるので、まるで舞台を鑑賞しているかのよう。映し出されるキャストたちの姿をしっかりと目に焼き付けてから会場を進もう。
展示中盤には、普段あまり目にすることが少ないであろう舞台の制作資料が並ぶ。脚本・作詞担当の浅井さやか氏や、主催である舞台まほやく製作委員会による熱のこもった感動的なメッセージも。セリフの一部を確認できる脚本などを見ると、ダイナミックなストーリー展開や感動エピソード、熱いやりとりなどを思い返すだろう。
香盤表や舞台平面図などを確認できるのも嬉しい。目まぐるしいスケジュールを見ていると、多くの工程とたくさんのスタッフの力によって舞台が成立しているのかが伝わってきて、まるで公演の裏方を覗き見ているような特別感が味わえる。
制作資料のコーナーでは楽曲が流れており、2曲がそれぞれオンコーラスとオフコーラスでかかるので、合計4パターンの曲を聴くことができる。オンコーラスではキャストの魅力的なボイスと歌に浸り、オフコーラスでは心震える旋律を堪能しよう。
魔法陣を生成できるフォトスポットも！
展示の最後には、舞台で投影されたそれぞれの魔法使いの魔法陣を生成することができる迫力満点のプロジェクションマッピングが出現。国とキャラクターを選んでボタンを押すと、カウントダウンの後に魔法陣が現れ、魔法陣を背景にしたご自身や推しのグッズの写真を撮ることができるのだ。
※多くのお客様にお並びいただいた場合、お時間をいただく可能性がございます。
その他、キャラクターへのメッセージを寄せられるコーナーが用意されており、オリジナルグッズを扱う物販コーナーも充実しているので、見逃さずにチェックしよう。
美しくファンタジックな作品世界をたっぷり体感できる舞台『魔法使いの約束』祝祭シリーズ展。衣裳と映像を堪能して制作資料を目にすればきっと、舞台を鑑賞しているような気持ちになれるだろう。キャストの写真やフォトスポットなども細部に至るまで豪華なので、余すところなく楽しもう。
文・写真＝中野昭子
