もし20年後人口が減少し続けたら日本はどうなる?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】
6:人口が減少し続けた20年後の日本
今から20年後の日本はどうなっているでしょうか。そして、 あなたはどうなっているでしょうか。20年後は長いようで短い年月です。
今から20年後の日本のGDPの世界順位は7位くらいに落ち込むと予想されています。日本経済は、ほとんど成長しなくなっているので他国の成長に遅れをとり、地盤沈下が続くからです。
今から20年後といえば、今働き盛りの40代の人は、60代の定年時代が現実化する年齢となり、今30代で「まだ若い」と思っている人も50代となります。定年を前にリストラやら役職定年やらで年収が激減したり、希望退職募集などにも遭遇せざるをえない年代となるでしょう。日本の少子高齢化による人口減少は今よりはるかに進みます。今から20年後の2044年の人口は、1300万人も減り、1億1千万人そこそこになります(2054年に1億人割れ)。
日本が深刻なのは、人口比率での65歳以上高齢者が、今の29%から37%にまで膨れ上がることです。65歳以上高齢者は4000万人でこの頃がピークになります(今は3623万人)
健康寿命(男性73歳・女性75歳)を超えて長生きする人が増えるわけですから、介護施設で暮らす人も多くなります。住宅も3戸に1戸は空き家になります。年金財政もタイトなので支給年齢の後ずれも現実化しそうです。警察官や自衛官の定員割れも大きくなって治安や安保も心配です。
実際、高齢者を狙う犯罪も増えており、日本周辺の有事への備えも危うくなりそうです。地球温暖化による気候変動での災害も増えるでしょうし、世界的な食糧危機の懸念さえあります。将来に備えた態勢作りが、今後の人生の重要テーマです。
【日本の高齢化社会の実態】
資料:1950年〜2010年は「国税調査」、2012年及び2013年は「人口推計」2015年以降は「日本の将来推計人口(2012年1月推計)」出生(中位)死亡(中位)推計(国立社会保障・人口問題研究所)から作成
注)2012年及び13年は9月15日現在、その他の年は10月1日現在
出典・総務省統計局の資料
【主要国の高齢化率の比較】
【経済とお金の豆知識】
20年後の日本、このまま少子高齢化の社会が進めば、約37%の人が65歳以上の高齢者となってしまいます!
【出典】『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』著:神樹兵輔