『ヴァチカンのエクソシスト』監督、新作はエイリアンvs父娘の誘拐スリラー ─ 『第9地区』監督から引き継ぐ
日本でも大人気を博した『ヴァチカンのエクソシスト』(2023)にて話題を集めた監督ジュリアス・エイヴァリーが、エイリアンによる誘拐を描く新作スリラー『They Found Us(原題)』の監督に就任したことが分かった。米が報じている。
本作は、ある父親と娘が、壊れた関係を修復すべくユタ州の荒野でキャンプをしている最中、地球外生命体に襲われるというストーリー。親子関係と命が危機にさらされるなか、未知の恐ろしい異星への誘拐を阻止するため、ふたりは人型のエイリアンと戦わなければならない……。脚本は「ムーンナイト」(2021)や『ゴジラxコング 新たなる帝国』(2024)のジェレミー・スレイターが執筆した。
この企画は当初、『第9地区』(2009)『チャッピー』(2015)のニール・ブロムカンプが監督、『スーサイド・スクワッド』シリーズのジョエル・キナマンが主演を務める予定でられていたもの。しかし、2023年10月にはサウジアラビアでのプリプロダクションを中止し、資金調達の仕組みを再構築していることが。
現在は、エイヴァリー監督の故郷でもあるオーストラリアで2025年前半の撮影を目指し、キャスティング作業が進められているとのこと。なお、キナマンはすでにプロジェクトを離脱しているという。
プロデューサーは、『トワイライト』『メイズ・ランナー』など人気シリーズを手がけてきた製作会社「テンプル・ヒル・エンタテイメント」のウィク・ゴッドフリーとマーティ・ボーウェン。国際セールスを担当するAGCインターナショナルが、UTAインディペンデント・フィルム・グループと共同で米国での権利を獲得した。
監督のエイヴァリーは短編映画からキャリアをスタートし、ユアン・マクレガー主演『ガンズ&ゴールド』(2014)にて長編デビュー後、ホラー映画『オーヴァーロード』(2018)、シルベスター・スタローン主演『サマリタン』(2002)を手がけた。では、実在したヴァチカンのチーフ・エクソシスト(ラッセル・クロウ)と最強の悪魔の壮絶な戦いを描き、約1,800万ドルの予算に対して世界累計7,700万ドルを稼ぎ出すスマッシュヒットを記録している(日本でも『ヴァチクソ』の愛称で親しまれた)。
『ヴァチカンのエクソシスト』は続編の製作もしているが、エイヴァリーが監督として続投する場合、おそらく本作のあとの本格始動となりそうだ。名優ラッセル・クロウの新境地を開いたエイヴァリーは、『They Found Us』でも登場人物と俳優の魅力を引き出し、独自の世界観で作品をけん引してくれるはず。キャストなどの続報が待たれる。
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