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楽しさ深まる!モビショーのバイクイベントレポート

MOTOINFO

11月8日(土)と9日(日)の2日間、「ジャパンモビリティショー2025」(以下、モビショー)にて熱いバイクイベントが開催されました。初日には、鈴鹿8耐を戦った国内バイクメーカー4社のライダーたちによる圧巻のパフォーマンスや、インフルエンサーYUさんによる「人生を豊かにするモビリティカルチャー」をテーマにしたトークショー、そして70年以上の時を経て蘇ったメグロZの実走など、バイクの伝統と革新を感じさせるコンテンツが目白押しでした。


モビショー最終日となる11月9日(日)も、バイクの奥深さを体感できるイベントが盛りだくさんでした。ここでは、最終日のバイクイベントの模様を詳しくお届けします。

Honda × YAMAHA トライアルデモンストレーション

この日の目玉企画の一つが、ホンダとヤマハのトライアルライダーが夢の共演を果たす「Honda × YAMAHA トライアルデモンストレーション」です。国内最高峰の大会「MFJ全日本トライアル選手権シリーズ」で鎬を削る、TEAM MITANI Honda所属の武田 呼人(たけだ・よひと)選手(以下、武田選手)と、Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA所属の野崎 史高(のざき・ふみたか)選手(以下、野崎選手)が、プロのテクニックを惜しみなく披露してくれました。

ウェットな路面のなか、軽快にバイクを操る野崎選手(左)と武田選手が登場しました
武田選手は、トライアルの基本とも言えるウイリーを維持しながらゆっくりと走行。一方の野崎選手は、後輪を持ち上げ、前輪だけでバランスを取りながらバイクを自在に操る高度なテクニックを披露しました
1.5mはあろうかという垂直なボードを難なく乗り越え、ウイリーのまま次の階段に挑む武田選手
わずかな助走で3m近い急斜面を駆け上がり、ジャンプして見事な着地を決めた野崎選手。まさにプロの技!

普段はライバルとして競い合うお二人ですが、トライアルを通じて互いに切磋琢磨する友人でもあります。「野崎選手なら、ジャックナイフ(前輪を軸にして後輪を持ち上げる技)で地面に置いた風船を割れますよね」(武田選手)という振りに、野崎選手が見事に応えるなど、華麗な技を披露するのと同時に、抜群のコンビネーションも見せてくれました。お互いの高い技術を認め合っているからこそ生まれる掛け合いも、このデモンストレーションの大きな魅力でした。


当日はあいにくの雨模様でしたが、ステージ開始時には雨が上がったものの、路面と特設ステージの鉄板は濡れたままでした。しかし、非常に難しいコンディションのなか、武田選手、野崎選手ともに笑顔を絶やさず、軽快なトークを交えながら、最後は息の合ったハイジャンプを披露し、会場からは盛大な拍手が送られました。国際A級スーパーならではの、トップライダーによる貴重な共演となりました。

最後に二人揃ってハイジャンプ!雨で濡れたステージ上に見事な着地を決め、観客を魅了しました

モビリティギアクロストーク

バイクライフを安全に楽しむためには、ヘルメットやライディングウェア、プロテクターなどの適切なギア選びが不可欠です。「モビリティギアクロストーク」では、バイク用品を選ぶ際に役立つ知識や情報を、専門家の方々が解説してくれました。フリーアナウンサーの柴田 直美さん(以下、柴田さん)がMCを務め、株式会社アライヘルメットの相神 隼平氏(以下、相神氏)と、株式会社アールエスタイチの篠田 帆乃香氏(以下、篠田氏)が登壇し、日頃のバイクの楽しみ方や、そこから得た経験と知識を語っていただきました。

柴田さん(左)の問いかけに、相神氏(右)と篠田氏(中央)がそれぞれの専門知識と経験を交えて熱心に語りました

相神氏は、ご自身の四輪・二輪でのサーキット走行経験を踏まえ、ヘルメットの安全基準について解説。国が定める安全基準に適合していることを示す「PSCマーク」、一般財団法人製品安全協会が定める安全基準に適合した製品に表示される「SGマーク」、そしてPSCよりもさらに厳しい安全基準である「SNELL(スネル)規格」について詳しく説明しました。

「ヘルメットが守るのは、大切な脳です。脳は一度損傷すると、元には戻りません。万が一の事故から脳を守るため、アライはもっとも厳しいSNELL規格をクリアした製品を開発しています」(相神氏)

ステージ横には、アライのヘルメットとアールエスタイチのプロテクターが展示されました

バイク歴3年目という篠田氏は、バイクに乗る楽しさを語りつつ、業務を通じて感じた安全運転の重要性や運転マナー、そして胸部プロテクターの重要性と選び方について解説しました。

「交通事故の統計データからも、頭部に次いで胸部が死傷につながる部位となっています。ヘルメットと同様に、プロテクターにもJMCA推奨の安全規格があります。プロテクター選びに迷ったら、JMCA推奨ステッカーが貼られている製品を選ばれることをオススメします」(篠田氏)

ヘルメットもプロテクターも、国が定めた安全基準をクリアした製品を選ぶことが重要です。万が一の事故に備えて、最適な製品を選びましょう。

Honda CB Meeting

会場にはさまざまなCBが集まりました

ホンダCBシリーズを愛するライダーが集う「CBミーティング」が、Community Zone(東棟屋外臨時駐車場)で開催されました。このミーティングでの主役は、モビショーのホンダブースでも注目を集めている「CB1000F」です。会場には、ウルフシルバーメタリック(グレーストライプ)とグラファイトブラックのCB1000F、そしてウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)の「CB1000F SE」の計3台が展示されました。フォトブースはもちろん、エンジン始動体験も実施され、来場者はCB1000Fに跨って記念撮影をしたり、スロットルを回してエンジンの鼓動を体感したりと、思い思いに楽しんでいました。

あいにくの天気の中、東京ビッグサイトに集まったバイクが駐車場に並んでいきます
CBシリーズを中心に、歴代のホンダ名車がずらりと並びました
フォトブースに展示されたCB1000Fは、エンジン始動体験も実施。順番待ちの列ができるほどの人気でした
純正アクセサリーを装着したCB1000F SEも大人気。足つきの良さに驚く来場者の姿も見られました
CBミーティング参加の証として人気だった専用フォトコーナーでは、愛車との記念撮影を楽しむライダーの姿が見られました

Honda CB STAGE

CBミーティングの企画として開催されたトークショー「Honda CB STAGE」では、本田技研工業 二輪・パワープロダクツ事業本部で大型FUNモデルのカテゴリーマネージャーを務める坂本 順一氏(以下、坂本氏)と、CBアンバサダーとして同モデルの開発に貢献したプロレーサー / モータージャーナリストの丸山 浩氏(以下、丸山氏)が登壇。CB1000Fに試乗済みの俳優、小野木 里奈さん(以下、小野木さん)がMCを務め、開発秘話や車両の魅力、そして丸山氏からのサプライズ発表など、盛りだくさんの内容で会場を沸かせました。

小野木さん(左)、坂本氏(中央)、丸山氏(右)の3人が、それぞれの視点からCB1000Fへの熱い想いを語りました

ホンダの坂本氏は、CBブランドへの想いと、CB1000Fの開発についてお話しされました。

「CBは伝統あるブランドなので、新型CBの開発に携わるプレッシャーは大きかったです。開発チームは比較的若いメンバーで構成されており、彼らの自由な発想を尊重するように心がけました。ただし、"214kgという車体重量"と"足つきの良さ"は、初期段階からの要望として盛り込みました。実際にお客様がCB1000Fに跨った方が『軽い!』『足つきが良い!』との声も多く、満足のいく一台を作ることができたと思っています」(坂本氏)

ステージ横には、グラファイトブラックのCB1000Fが展示されました
CBという人気ブランドの力か、ステージ前には多くのファンが集まりました

開発プロジェクトにおいてテストライダーを務め、レースにも参加した丸山氏は、日本で最もCB1000Fを知るライダーとして、その魅力を余すところなく語り尽くしました。さらに、坂本氏も驚くサプライズ発表も飛び出しました。

「2026年4月26日(日)に袖ヶ浦フォレストレースウェイ(千葉県袖ケ浦市)で『CBミーティング』が開催されますが、そのなかで行われる『4時間耐久レース』に、なんと私と坂本さんの2人で出場します!もちろんCB1000Fで、です!(驚く坂本氏の顔を見ながら)坂本さんにこのことを話すのは、このトークショーが初めてです。2人でCB1000Fの性能を最大限に引き出したいと思います!」(丸山氏)

初心者にも優しい乗り心地と、レースシーンで培った高い走行性能を併せ持つCB1000Fの魅力は尽きません。サーキットを疾走するCB1000Fの姿を見れば、バイクライフに新たな楽しみが加わることでしょう。

興奮冷めやらぬモビショーが閉幕

11月8日(土)と9日(日)の2日間、Mobility Culture Areaで開催されたバイクイベントは大盛況のうちに幕を閉じました。未来を予感させるバイクの展示、プロライダーによるハイレベルなパフォーマンス、バイクのある生活の素晴らしさを語るトークショー、そして伝統のバイクの復活など、時代を超えてバイクの世界を楽しめるイベントが満載でした。2年後の次回のモビショーでは、どのような次世代バイクが登場するのか、良い意味で私たちの期待を裏切ってくれることを願いつつ、今回の感動を胸に楽しみに待ちたいと思います。

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