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様々な経験を経て輝き増す坂本昌行!主演ミュージカル『THE BOY FROM OZ』公開ゲネプロレポート

エンタステージ

2022年6月18日から東京・東急シアターオーブで坂本昌行主演のミュージカル『THE BOY FROM OZ supported by JACCS』が上演中。2005年の初演以来、主演を務めてきた坂本の他、鳳蘭、紫吹淳、今陽子ら初演組が再集結し、新メンバーの末澤誠也(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)、宮川浩らと共に波瀾万丈の人生を歩んできたエンターテイナー、ピーター・アレンの半生を色鮮やかに描き出している。

本作は、「愛の告白(I Honestly Love You)」「あなたしか見えない(Don’t Cry Out Loud)」、アカデミー賞最優秀歌曲賞受賞曲にもなった映画『ミスター・アーサー』のテーマ曲「ニューヨーク・シティ・セレナーデ(Arthur’s theme)」など数多くの名曲を生み出してきたオーストラリア出身のエンターテイナー、ピーター・アレンの波瀾万丈な人生を、“My songs are my biography”と語っていたピーターが生み出した名曲とともに描いたミュージカルだ。

2005年に初演し、2006年に再演、2008年に再々演し、2020年5月に4度目の上演が発表されていた。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発令を受けて公演中止になっていたが、2年越しに念願の開幕を果たした。坂本は「気づけば十数年…初演から経っていますが、久々にこの作品に触れ、こんなにも色褪せないこんなにも楽しませてくれる作品はなかなかない」と再び本作に出演する喜びを語っている。

初演時30代前半だった坂本だが、4回目となる今回、「この17年間で僕自信も多くの人との出会いや大切な人との別れを経験し、旅立った人を心から愛していたと改めて思えました。それを反映して演じている部分はあります」と、ピーターと同じ経験をしたからこそ役への理解が深まりさらに良い変化をもたらしているようだ。

物語は、小さい頃から自身のパフォーマンスで稼ぐほど抜群の音楽センスを持つピーターが、母・マリオン(今陽子)の心配もよそにオーストラリアの田舎町を飛び出すところから始まる。友人とコンビを組んで人気が出たところ、ある日出演した香港のステージで大女優であり歌手のジュディ・ガーランド(鳳蘭)の目に留まりアメリカに渡ってジュディのショーの前座を務めることに。

そこからジュディの娘であるライザ・ミネリ(紫吹淳)と出会い電撃的な結婚を果たすも、ハリウッドで大女優として飛躍していくライザと仕事が行き詰まるピーターの間に溝が出来始めてしまう。寂しさを埋めるようにピーターが家に男性を連れ込み“遊んでいた”ことで同性愛者であることが明らかになってさらに関係がこじれた二人は、とあることを機についに離婚。一念発起してソロで活動し始めたピーターは新しい恋人のグレッグ・コンネル(末澤誠也)と敏腕マネジャーのディー・アンソニー(宮川浩)と共にスターの道を歩んでいくが、とある事実が発覚し――という物語を展開していく。

まさに波瀾万丈。そんな人生の中で、坂本が演じるピーターは色気に溢れ、愛に翻弄され何かを失いながらも輝きを失わず、全身で音楽を楽しむ姿はエネルギーに満ちていた。パーティーで出会ったジュディをステージに上げるためのスマートな誘導と若者らしい自信家な姿はハツラツとしていて、ジュディが目を留めるのも納得のいく魅力を持ち合わせていた。

さらにコンビの相方(松原剛志)と披露するショーでは爽やかでキラキラと若手シンガーの勢いを感じさせ、ライザと共にいる時間は安心感を与える余裕のある男のように見える。一方で、パーティーに呼んだ名も知らぬ男性やグレッグといる時は危険な香りのする色気を振りまき、見るものの目を釘付けにしていた。ピーターの若い頃から酸いも甘いも知った年代までの多面的な姿を体現した坂本は、さらに圧巻の歌声とダンスで会場中を魅了していく。

くしくも上演初日となった6月18日は48歳で亡くなったピーター・アレンの命日にあたり、坂本は公開ゲネプロのあとに行われた会見で「今、演じなさいということなのかなと。もちろん、お客様に向けたステージですが、心のどこかでピーター・アレンに捧げたい」と誓っていた。その言葉が心に沁みるような2022年版ピーターが舞台上にいた。

そして、会見で「ミュージカルって曲が命で、回を重ねていると血管の中に曲が入ってくるんです。曲を聞いただけで胸が熱くなって涙が出てきます」と語っていた鳳蘭は、まさにその気持ちを感じさせる血管の通ったジュディの“アツい”歌声に聞き惚れてしまった。また、紫吹淳はキュートな少女時代から大女優へと変貌していく“みんなが憧れる女性”ライザの姿を見事に描き出し、今陽子は優しい笑顔とピーターを信じる母の強い愛情を身に纏い見る者に安心感を与えてくる。魅力的な女性たちがさまざまな影響を与え、その感性を刺激していく。ピーターの人生に欠かせない存在であることを認識させてくれた。

4度目の上演ということで紫吹は「またライザを演じさせていただけるのは、私にとっては驚きでした。稽古場にいると時が当時に戻ったような不思議な感覚がありました。貴重な経験をさせていただけることに感謝しています」と嬉しさを噛みしめ、今も「オーバーチュアがはじまった瞬間に感激してしまいました。初演から17年経って歳を取りましたが、うちの息子(坂本)も全然変わらなくて(笑)、本当に嬉しく思います」と変わらぬ息子の姿に笑みをこぼしていた。

今回新たに作品に加わったのはグレッグ役の末澤とディー役の宮川。坂本演じるピーターの幼少期に影響を与える父とスターの道を歩むディーを演じる宮川は「本当は2年前に出演できるはずだったので、2年待ちました。素晴らしい作品で、今回はピーターの父とマネジャー、全く違う二役を楽しませていただいてます。千秋楽まで頑張ります」と意気込み、「大先輩二人とは共演したこともありますし、素敵なカンパニーなので入りやすかったです。前回までのキャストと比べられるかもしれないという心配はありましたが、今その不安もなく楽しくやっています」と楽しんでいるようだ。

一方、末澤は「僕は今回が初ミュージカルで、不安も大きかったですが、皆さんがとても優しく、温かく迎え入れてくださり、楽しく稽古することができました。先輩たちも(演出の)フィリップさんもすごく丁寧に説明してくださって、『遠慮しないで』とも仰っていただけて、教えてもらいながら掴んでいけたので、すごく勉強になりました。ミュージカルの発声の仕方が違って思っていた以上に難しかったです」と稽古を振り返っている。

本作が初ミュージカルとは思えないほどの堂々とした芝居と歌唱力を披露していた末澤は今作で坂本の恋人役ということもあり、「なるべく近づきたいと思い、話しかけたりしました。関係性や感情のベクトルの提案などもしてくれてすごくやりやすかったです。悲しみや市への恐怖や悔しさの表現について、前面に出すだけじゃなく抑える方法もあるんじゃない?というようなアドバイスもいただきました」と先輩からのアドバイスに感謝していた。

末澤の感謝の思いに、坂本は「普段は弟的な可愛らしさがあるんですが、芝居が日々進化していくので、つい色々アドバイスしてしまいました。(助言し過ぎるのは)あまり良くないと思いつつ、それを自分なりに吸収し、フィリップの言葉も自分の中で消化して芝居に落とし込んで、自分のものにしてくれたと思います」と後輩の成長を喜んでいた。尊敬しあう二人の相性は抜群のようで、ライザ役の紫吹が「ピーターとグレッグが素敵すぎて、ちょっとグレそうです(笑)」と語るほどだった。

安定感のあるキャスティングに新風を巻き込んで新たにピーターの人生を描き出している坂本主演のミュージカル『THE BOY FROM OZ supported by JACCS』は7月3日(日)まで東急シアターオーブで上演し、7月14日(木)からは大阪・オリックス劇場で開幕。上演時間は第1幕75分、休憩20分、第2幕75分の合計2時間50分を予定している。

(取材・文・撮影:エンタステージ編集部3号)

『THE BOY FROM OZ supported by JACCS』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2022年6月18日(土)~7月3日(日) 東急シアターオーブ
【大阪公演】2022年7月14日(木)~7月16日(土) オリックス劇場

スタッフ・キャスト

【演出】フィリップ・マッキンリー
【振付】ジョーイ・マクニーリー

【出演】
坂本昌行
紫吹淳、末澤誠也(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)、宮川浩、今陽子、鳳蘭

松原剛志、井上一馬
尾関晃輔、加藤翔多郎、北村毅、古賀雄大、
さけもとあきら、佐野隼平、高橋伊久磨、LEI’OH

谷合香子、福田えり、町屋美咲
岩崎ルリ子、大月さゆ、北村羽菜、久保田彩佳
竹内真里、中原彩月、横山祥子、米島史子

木村咲哉/日暮誠志朗(ヤングピーター/Wキャスト)
小暮航ノ介/重松俊吾(リトルピーター/Wキャスト)

佐々木誠 根岸みゆ(スウィング)

公式サイト

https://www.theboyfromoz2022.jp/


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