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【しつけのお悩みを解決!!】噛む、吠える、トイレの失敗など…愛犬の困り事改善やしつけの注意点を『いぬのきもち』編集長がアドバイス!

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鉄崎さんは甘やかしすぎた!?愛犬と楽しく暮らすコツ、「こんな時どうしたらいい?」に答えます!

「犬と暮らすポイント」について、犬に関する総合情報誌『いぬのきもち』(ベネッセコーポレーション刊)編集長の田中深雪(みゆき)さんに、「鉄崎幹人のWASABI」パーソナリティーの鉄崎幹人、太田明里が話を聞きました。

「いぬのきもち」編集長 田中深雪さん(写真提供)

1.噛み癖は理由によって対処法が違う

太田:今日は多くの飼い主さんが抱えている悩みについて教えてください。早速ですが、噛み癖を治すにはどうしたらいいですか?

田中:噛む理由は犬によって異なりますが、読者さんから寄せられるお悩みで多いのは次の2つです。

まず遊びの延長で飼い主さんを噛んでしまう場合。これはエネルギーがあり余っている可能性があります。愛犬が噛んだら「楽しいことが終わってしまうことを学習させる」ことが大事です。散歩や別の運動でエネルギーを発散させたり、噛んでもいいおもちゃを与えたりすると、徐々に噛み癖が穏やかになると思います。

次にブラッシングなどお手入れの時に噛んでしまう場合。これは、「お手入れグッズやその行為そのものが怖い」と不快に感じていることが多いです。おやつを与えてリラックスしている時にお手入れをするとスムーズにいきますよ。

そして終わったらしっかり褒めることが大事です。お手入れは褒めてもらえるんだ、おやつがもらえるいいことなんだと愛犬が思うようになると、噛むことも段々減ると思います。

鉄崎:叱るより褒める方がいいのかもしれませんね。

2.吠え癖はむやみに叱らないで

田中:吠え癖も不安で恐怖などから生じる「警戒吠え」と、とにかくかまってほしい「要求吠え」の大きく2つにざっくり分けられます。

「警戒吠え」は、怖がらなくても大丈夫と教えることが大切です。チャイムの音や来客、掃除機、車の音に吠えてしまうという悩みは多く聞きますが、ハウストレーニングをして安心できる場所に向かう練習をすることで安心感から吠えることが少なくなる傾向にあります。「チャイム吠え」の場合は、スマホにチャイムの音を録音し愛犬が遊んでいる時に小さくかけて、徐々に音に慣れさせてあげてください。

鉄崎:小さい音から慣れさせるんですね。

田中:「要求吠え」は、かまってほしい時や、食べたい・遊びたい時に吠えるので、吠えたら要求に応じるのをやめることが大切です。吠えても要求は叶わないことを覚えてもらうために、吠えても無視をしてその場から立ち去り、落ち着くまで放っておいてください。

立ち去る時は目を合わせないのがコツです。落ち着いたらきちんと向き合ってしっかり遊んであげるなどメリハリを付けることで学んでいきます。吠えることも犬の本能なので「座って」、「待って」と指示をしてやめば、それは吠え癖とまでは言わないので褒めてあげてください。

鉄崎:むやみに叱らないことですね。うちは洋犬で愛が強い犬だったんです。寝る時もずっと「一緒に寝たい」と吠えるので毎晩一緒に寝て許しちゃっていました(笑)。これはダメですね。甘えさせてたわ~。

田中:トラブルがなく、飼い主さん自身が不快でなければそれは愛情として受け入れていいと思います。

鉄崎:なるほど。ケースバイケースですね。

3.叱ってしまうとトイレも覚えない!?

田中:大前提として「トイレの失敗をした時に叱るのはNG」です。叱られてトイレを覚えることはほぼありません。叱ると人前で排泄すること自体を怖がって排泄を我慢したり、人目につかないところで隠れてするなど、かえって困りごとが増えがちです。それを踏まえての対策として、犬に強引に教えるのではなく「飼い主さんが環境を変えてあげる」ことをまずやってもらいたいです。

鉄崎:なるほど~。

田中:トイレのサイズが合っていない可能性がある場合は、トイレトレーを一回り大きくして、トイレシーツを広く敷いてあげてサークルで囲むとおしっこがはみ出しにくくなります。また、足を上げておしっこをするタイプの子の場合は、L字型のトイレトレーにしたり、サークルをトイレシートでL字型に囲むといいでしょう。

よくお悩みとして聞く「うれしょん」は、犬を興奮させないように飼い主さんが気を付けることが大事です。例えば留守から帰った時に飼い主さんが「帰ってきたよー」と大げさなアクションをすると犬はピョンピョン飛び跳ねがちです。飼い主さんはいつも帰ってくると分かればそんなに興奮しないので、犬を興奮させるアクションや態度を取らないようにすることが大事ですね。

鉄崎:なるほど~。そこはドライにならないといけないんですね。うちの犬は、愛が強くてかまってちゃんだったから、怒られるためにわざとうれしょんをする感じがあったな〜。

田中:そういうこともあると思います。わざとおしっこや粗相をした時にそこで飼い主さんが「ダメでしょ!何でしたの?」と言うと犬側は「ここでおしっこをすると飼い主さんは構ってくれる」という考え方になります。

鉄崎:しまった〜〜(笑)。

田中:そんな時は何も言わずにそそくさと片付けるのが一番です。

4.日々の楽しい経験の積み重ねが愛犬との絆を生む一歩

鉄崎:自分には懐かないけれど、他人には近づいていく場合はどうしたらいいですか?

田中:一般的な考え方ですが、犬と仲良くなるためには「この人は自分に良いことをしてくれる、楽しいことをしてくれる」という印象を持ってもらうことがとても大事です。何か特別なことをするよりも日々しっかり世話をして優しい声掛けをしてフードを与える。散歩や遊びなど日々一緒に楽しい経験を繰り返すことで絆が生まれてきます。

一方でしつこくスマホで写真を撮り続けたり、無理に抱っこしたり、構いすぎたりするのは犬の性格によってはすごくストレスになり嫌われてしまうことも少なくありません。ご飯の時にじーっと見つめるのも犬にとってストレスです。うまくいっているご家族でやっていること、やっていないことをよく観察して愛犬の性格に合ったコミュニケーションの取り方を意識してみてください。

鉄崎:ちなみに犬は順位をつけますか?

田中:それもよく言われがちですが、犬はそもそも共同生活をしているものなので順位はないと言われています。仲間を作る意思が強いので心を開けば好きになります。

太田:へぇ〜。

鉄崎:うちでは嫁がよく面倒をみて、ご飯や散歩もやってくれていたんです。そんな中、2人並んで30メートル離れた所で犬を放したら、どっちに駆け寄っていくか実験をしたんです。だーーっと一目散に俺のところに来て(笑)。俺と嫁の中が冷えました(笑)。

太田:わははははは〜。

旅行やもしもの時に備えて預かり先を見つけておく

鉄崎:ペットホテルの話も教えてください。

太田:実は祖母がペットホテルを経営していて、よく犬と触れ合ってきたのですが、田中さんが思うペットホテルの良さはどんなところにありますか?

鉄崎:最近は犬を旅行に連れて行くこともよくあるよね〜。あれはどうなんだろう〜。

田中:犬にとって知らない所への移動や知らない場所での滞在は結構ストレスになります。特に夏の移動は熱中症の恐れがあり危険が多いです。リスクを回避するために愛犬をホテルに預ける選択肢は有効的だと思います。

また、災害や急な不在などもしもの時に備えて行きつけの預かり先を見つけておくのは大事なので、その意味でもホテルは有効です。毎回新しい場所に預けるより同じ所に預ける方がお互いに慣れるので愛犬にとっても安心です。

鉄崎:分かりました。最後に田中さんが編集長を務める『いぬのきもち』の今月号について教えてください。

田中:6月10日発売の7月号は猛暑の夏を乗り越える大特集です。イベントの予定もあり9月28、29日に栃木県矢板市で行われる58ロハスマルシェにて「いぬのきもちフェスタ」を開催します。愛犬との絆が深まるゲームやイベントをたくさん用意しています。随時SNSなどでも告知しますのでご期待ください。

鉄崎:田中さんありがとうございました。

※2024年5月30日にSBSラジオWASABIで放送したものを編集しています。今回お話をうかがったのは……田中深雪さん
ベネッセコーポレーション『いぬのきもち』 編集長。
2008年ベネッセコーポレーション入社後、生活情報誌『サンキュ!』、「サンキュ!WEBマガジン」の編集を経て、2019年4月より現職。愛玩動物飼養管理士の資格を持つ。

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