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近所の「井戸」を知っていますか?災害時に「命の水」に…子どもの普段使いで防災

Sitakke

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熊本県で最大震度7を観測した地震。連日の猛暑の中、住民たちが直面していたのが…

「電気はくるようになったが、まだまだ水がこない。お風呂とか洗濯とがやっぱりすごく困っているかな」

生活用水の不足です。
熊本県内では、8月4日時点で1万3000棟以上の住宅が被害を受け、約4万4000戸で断水が続いていました。
当然トイレも台所も使えません。

水に苦労する住民が今、頼りにしているのが 住民を勇気づける恵み、井戸水です。
熊本県内では、井戸を持っている企業や家庭が、善意で住民に無料開放して助け合っています。

提供した企業の社長は「うちは井戸を掘っていて、冷たいきれいな水が出たので。この地域の周りの人に提供できたらと思い…被災したとき、やっぱり一番に恩返しができるのは、こういうことかなと思って」と話します。

災害時に井戸を開放するボランティアは、北海道にもあります。
もしものときに命を救う水。今こそ知っておきたい「協力井戸」を深掘りします。

【特集】“じぶんごと”防災

札幌の豆腐店が担う「もう一つの役割」

札幌市白石区の豆腐店「伊丹食品」です。
豆腐作りには支笏湖を水源とする深さ100メートルの水脈に井戸を引き、ポンプで汲み上げた地下水を使っています。

伊丹一貴社長は「地下水が柔らかい水なので、豆腐としてもおいしく仕上がる」と教えてくれました。

豆腐作りに欠かせない井戸には、もう一つ大切な役割があります。
それが札幌市の災害応急用協力井戸です。

災害で断水したときに民間の井戸を住民に開放し、生活用水を提供してもらうボランティア制度です。
この豆腐店では、20年前から協力井戸に登録しています。

「いろんなところに点々と水を汲めるところがある。最近は災害が多いので、いいことではないかなと思います」


あくまでボランティア

札幌市内にある井戸は約700か所。
そのうち半数の約350か所が協力井戸に登録されています。

札幌市保健所生活環境課の林康人課長が「大きなビルや商業施設、食品工場から個人の家まで、多くの方々にご協力をいただいているところ」と話します。

札幌市の協力井戸の制度は、阪神・淡路大震災の2年後、1997年度に始まりました。

井戸は構造が単純な上、手押しポンプの井戸の場合、電力を使わずに水を汲み上げることができるメリットもあります。

地震の被災地では、水道の復旧に時間がかかると、トイレや風呂、洗濯に使う生活用水の不足が問題になります。
札幌市は協力井戸にプレートを掲げてもらい、場所のリストをホームページで公開しています。
用途はすべて生活用水です。

そして、この井戸で水を提供するのは、設置をしている人の「善意に基づくボランティア」。
井戸を設置している人が被災してしまって、井戸水を提供できなくなるということも想定してほしいと市の担当者は呼びかけます。


災害関連死にもつながる「水」

生活用水が不足すると、トイレや洗濯、洗い物など衛生面に関わり、災害関連死が増加することにもつながります。

だからこそ、こうした協力井戸はまさに「命の水」。

今回の熊本地震では、10年前の熊本地震の教訓から、協力井戸や井戸の数が増えていたそうです。

札幌も、阪神・淡路大震災があった2年後にスタートしている「協力井戸」の制度。
ホームページで事前に確認することも防災につながります。

各区に分かれてリストアップされていて現在約350カ所あります。
この井戸の登録数は制度が始まった1997年からは約7割近くも減ってしまっているんです。

登録されている井戸は、豆腐店などの食品工場、銭湯、病院、企業が多いんですが、一般家庭の登録もあります。

「普段使い」で維持

災害時の井戸の活用に取り組む自治体は札幌以外にもあります。

東川町は、豊富な地下水を利用して町内の公園に手押しポンプを設置しています。
災害時だけでなくいつでも使えるように、水遊びなどでも使えるようにしています。

普段使いをすることによって配管の詰まりや腐食を防ぐことができて、いざというときにも、子どもたちを含めてみんなが使いかたを知っているということになる取り組みです。

このほか恵庭市や浦河町なども協力井戸の登録数を増やそうと、今さまざま取り組みを進めています。

家族で防災の会話を

忘れてはいけないのが「協力井戸」というのはボランティア制度だということ。
井戸を持っている方の善意で提供してもらえるというところは、念頭に置いておきたいところです。

9月は防災月間。そして、北海道にとっては胆振東部地震が起こった時期でもあります。
家族で改めて避難経路や協力井戸の存在、ちょっとでも防災に関して話し合う機会をもってほしいと思います。

【特集】“じぶんごと”防災

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2026年8月6日)の情報に基づきます。

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