真夏の日中でも楽しめる【ライトロックゲーム(ルアー根魚釣り)入門解説】
夏に熱くなるライトロック・ゲーム。小さな根魚を、ワームやマイクロメタルジグで釣っていく。カサゴやメバルはナイトゲームでも反応がいい魚だが、実は、デイ(日中)ゲームでもよく釣れる。タックル要件を満たし、打ち方を知って、気持ちよく夏の日差しを浴びながら小さな根魚たちと戯れよう。
真夏は日中のライトロックが熱い!
ライトロックフィッシュ・ゲームは、通年楽しむことができる釣りだ。中でも、夏は根魚の反応が非常にいい。主には春に産卵された小さな個体が、まだスレておらず、食いまくってくるのだ。なかなか良型連発は望めないが、小型がポンポンと釣れてフィーバー状態となることも珍しくない。
デイ・ライトロックは、もちろん朝夕のマヅメに絡む時間の方が魚のアタリが多くなるが、陽のある時間ずっと釣れ続けることもある。よって、竿を出す時間を深く考える必要はない。ただ、ひとつ頭に置いておきたいのは、潮汐だ。潮がすっかり干上がってしまったり、満潮の潮止まりはさすがに反応が薄くなる。あらかじめタイドグラフをチェックしてその時間は避けたい。
タックル要件
タックルは、専門タックルもあるが、手持ちのLT系ならば何でも流用できる。以下が基本例だ。
ロッド:6ft前後アジングロッドないしメバリングロッドに似た感触のもの。
リール:1000番または2000番スピニング
ライン:PEライン0.3号またはフロロカーボンライン2.5lb程度
ルアー:ジグ単1g~3g、マイクロメタル1g~3g
対象魚種
夏のライトロックで狙える魚種は、代表的なところでは次の5目となる。
・カサゴ
・ムラソイ
・タケノコメバル
・メバル
・キジハタ
その他グルーパー類は地域によって多種釣れるかもしれない。どの魚も夏の日中はそこまで大きなサイズが出ないので、そこは理解しておこう。キジハタは夏の魚なので、夜には大型も狙える。
ジグ単の足元打ちからスタート
タックル要件を満たして、釣り場に立つ。
「さあ、どこから打とうか」……と遠くを眺めることはない。何はともあれ、魚は足元から探していくものだ。足元打ち、「キワ打ち」からスタートする。根魚は特に足元にストックが多い。キワを「足元から20cm以内」「50cmくらい」「1mくらい」と刻んで見ていこう。
もっともシンプルで食わせやすいのは、ジグ単の巻きの釣り。または、ダートの釣りだ。ダートは下の画像ような、やじり型の専用ヘッドで、竿をちょっと煽るようにして動かしてやる。すると、小エビに似たような動きになり、魚が飛びついてくる。
ひとつ厄介なのは、ジグ単の釣りでは、日中はフグ・ベラの猛攻が避けられないことだ。比較的かれら歯のある魚の攻撃に強い「エラストマー系」のワームをチョイスすると、ワームが保ちやすい。
マイクロメタルで足元からちょい投げまで
デイゲームでプラッギングもいいが、さすがに「疑似餌とバレやすいもの」は一瞬で見切られる。そこで持ってきたいのが、マイクロメタルジグだ。1g~3g、または5g程度までのものがあるといい。
マイクロメタルは歯のある魚に齧られてもノーダメージ。水中でしゃんしゃんとアクションさせることで、ジグがきらめいて、魚のリアクションを誘う。プラスワンで、ジグを1本バリにして、そこにトレーラーワームをつけると魚の反応が非常によくなる。「メタルジグヘッド」と筆者が名付けている派生リグだ。ぜひ使ってみてほしい。
メタルジグはジグ単と違って、足元からちょい沖までと、飛距離も稼ぎやすい。足元がスレてしまったら、オープンに投げて底を取り、ボトムについている魚を誘いあげて食わせよう。
レンジは基本的に「底」
日中の魚のレンジはすべて、基本的に底だ。まして根魚はもともと海底につく魚なので、ボトム(底)がキーレンジとなる。確実に海底に着底させられる重要のジグヘッドや、メタルジグが必要となる。
ただ活性が上がってくると、どんな根魚も多少海底の巣をおろそかにして上ずってくる。朝夕のマヅメ時、チャンスタイムは、あえて底を切ってリトリーブしたりアクションさせるのもひとつの狙い方だ。
<井上海生/TSURINEWSライター>