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「甲子歌う会」震災、コロナ禍乗り越え30周年 感無量の記念コンサート

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「甲子歌う会」発足30周年記念コンサート

 釜石市の甲子公民館で活動する「甲子歌う会」(坂本慶子会長、会員44人)は5日、会発足30周年を記念し、大町の市民ホールTETTOでコンサートを開いた。平均年齢79歳というメンバーが、童謡や唱歌など全23曲を美しいハーモニーで歌い上げ、30年の歩みをかみしめながら活動継続へ意欲を高めた。

 会員33人が出演。指導する山﨑眞行さんの指揮、菅和佳子さんのピアノ伴奏で、古くから歌い継がれる曲を中心に披露した。1部は日本の情緒あふれる四季の歌。「春の小川」「夏の思い出」「赤とんぼ」「冬景色」など全10曲を、ソプラノ、アルトの女声合唱で聞かせた。

日本の原風景を思い起こさせる四季の歌を届けた第1部。優しい歌声が会場を包んだ

 山﨑さんのフルート、釜石市民吹奏楽団・谷澤栄一さんのオーボエによるデュオ演奏をはさみ、3部がスタート。「花の街」「から松」「母」など著名な作詞、作曲家の作品のほか、本県出身者ゆかりの曲も歌唱。歌人石川啄木の短歌に曲を付けた「ふるさとの山に向かいて」(新井満作曲)、歌手新沼謙治さんが作詞作曲を手がけた「ふるさとは今も変わらず」を聞かせた。最後は「見上げてごらん夜の星を」など2曲を歌い、観客と心を通わせた。

衣装を替えて登場した第3部。人の思いが込められた曲を心をひとつに歌い上げた

 新型コロナウイルス感染防止策を徹底した会場には約200人が来場。コロナ禍の疲弊を癒やす温かい歌声にマスク越しの笑顔を輝かせた。甲子町の野田笑美子さん(69)は「懐かしい曲に、先輩方の頑張っている姿。感動で涙があふれた。来て良かった。機会があればまた聞いてみたい」と喜びを表した。

感動のステージに大きな拍手を送る観客

 同会は1991年に「甲子童謡を歌う会」として10人余りで発足。2002年には童謡以外の曲も歌っていきたいと「甲子歌う会」に改称した。甲子公民館まつりや市民合唱祭、県内各地持ち回りで開催される「いわて童謡唱歌のつどい」への出演を続けるほか、市内の高齢者、保育施設の行事にも協力する。20周年を迎えた11年は東日本大震災が発生。以降の10年はまちの復興に思いを寄せながら活動してきた。

 現在、会員は60代以上の女性で、最高齢は93歳。会発足当初からのメンバーは7人いる。現指揮者の山﨑さんは99年から指導を続ける。30年間歌い続ける畠山カツ子さん(75)は「最初は楽譜も読めなかったが、山﨑先生の指導でいろいろな表現も身に付いてきた。会のモットーは『みんな仲良く元気に』。互いに顔を合わせ、歌声を重ねることが元気の源」と話す。

観客に感謝の気持ちを伝える坂本慶子会長(中央)

 1年前から準備してきた記念コンサート。坂本会長(75)は「今日は30年の頂点。足を運んでくれた皆さんにも感謝したい。会員の意欲、まとまりが会を継続してこられた要因。会員は歌うことで日常生活も潤っている。これからも楽しんで活動し、次の40周年につなげたい」と誓った。

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