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「高畑勲展 ―日本のアニメーションを作った男。」内覧会レポート|『火垂るの墓』『かぐや姫の物語』――“アニメーションの可能性”を追い続けた軌跡を辿る展覧会が開幕

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

2025年6月27日(金)より、麻布台ヒルズ ギャラリーにて「高畑勲展 ―日本のアニメーションを作った男。」が開幕します。

本展は、『アルプスの少女ハイジ』や『火垂るの墓』『平成狸合戦ぽんぽこ』『かぐや姫の物語』など、アニメーションの表現可能性を広げ続けた高畑勲監督の仕事を、多数の制作資料とともに振り返る展覧会です。

会場では、原画・イメージボード・絵コンテ・覚書など貴重な制作資料が数多く展示され、実際の映像とあわせて“高畑アニメ”の本質に触れることができます。作品ごとの演出意図や表現のこだわりを実感できる展示演出も必見です。

6月26日に行われたメディア内覧会とオープニングセレモニーには、高畑監督の令夫人・高畑かよ子さん、ご長男の高畑耕介さんが登壇。耕介さんより監督の人柄や作風、制作にかけた思いが語られました。

さらに、ゲストとして爆笑問題の太田光さん、映画監督の岩井俊二さんも登壇。高畑作品との出会いや、自身の創作に与えた影響について語り、来場者の胸を打ちました。

会場の併設ショップでは、展覧会オリジナルグッズが多数販売されており、ギャラリーカフェでは高畑作品にちなんだフードメニューも提供されています。

高畑勲監督のアニメーションや表現に迫る、またとない機会。アニメファンならずとも、その表現の豊かさに心を打たれるはずです。

【写真】「高畑勲展」内覧会&オープニングセレモニー レポート

「高畑勲展 ―日本のアニメーションを作った男。」が開幕

6月26日に行われたオープニングセレモニーには、高畑監督の令夫人・高畑かよ子さん、ご長男の高畑耕介さんが登壇。耕介さんのご挨拶では、監督のアニメーション作品の特徴に言及。主人公やキャラクターたちを徹底的に俯瞰して描き、観客に安易なカタルシスを与えない、リアリズムに溢れた作品だと語りました。

続いて、スペシャルゲストとして、高畑監督の大ファンである爆笑問題・太田光さん、映画監督の岩井俊二さんが登壇し、クロストークを展開。

監督との出会いについて、太田さんは穏やかな人柄だが、作品や仕事、自分自身に対する厳しさが印象的だと語り、「遠縁の親戚」だという岩井監督は、映像業界を志す学生時代の自分に、作品づくりの難しさ、業界の厳しさを教えてくれたと明かしました。

その後、思い出の作品として、太田さん、岩井監督はそれぞれ『ホーホケキョ となりの山田くん』、『太陽の王子 ホルスの大冒険』を挙げ、印象的なシーンについてトーク。そして、本展覧のメインビジュアルにもなっている『火垂るの墓』について、終戦80年の節目に振り返るべき、複雑性を持った作品と評しました。

高畑勲監督の誕生から90年、太平洋戦争から80年を迎える本年。その生涯をかけて、日本のアニメーションを作り続けてきた監督の軌跡を味わうことができる展覧会が6月27日よりスタートです。

膨大な資料と、作品映像から監督の軌跡をたどる|会場フォトレポート

会場では、原画・イメージボード・絵コンテ・覚書など貴重な制作資料が数多く展示されています。高畑監督や、共に作品を作ってきた宮崎駿監督の肖像写真から、『太陽の王子ホルスの大冒険』〜『かぐや姫の物語』まで、監督の仕事を一挙に振り返ることができる展示が並びます。

各作品のストーリーや、ビジュアル、込められた思いを表現した展示演出は必見。メインビジュアルにもなった『火垂るの墓』のコーナーは、他作品とは異なる特別な空間が演出されています。

監督の遺作となった『かぐや姫の物語』。原画や作画資料と、実際の映像を照らし合わせて鑑賞することができ、本作の表現がいかに卓越したものであり、異質なものであるかが伺えます。

オフィシャルグッズ、「高畑勲展 開催記念 ギャラリーカフェ in 麻布台」も!

会場付近には、展覧会オリジナルグッズが多数並ぶショップも。隣接されたギャラリーカフェでは高畑作品にちなんだフードメニューも提供されています。

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