心温まるルーマニア家庭料理と自家焙煎のコーヒー【一番町珈琲】富山の喫茶店で楽しむ異国の日常
「今日はいつもと違うランチを楽しみたいかも」
そんな日におすすめしたいのが、富山市のまちなかにある「一番町珈琲」です。
北陸では珍しいルーマニアの家庭料理が楽しめる小さな喫茶店。自家焙煎のコーヒーはルーマニア流の淹れ方で一杯ずつ丁寧に。異国の日常の空気感が漂う、知る人ぞ知る名店です。
路面電車の停留所すぐそばの喫茶店
富山駅とまちなかを繋ぐ市内電車・環状線。富山市民プラザやユウタウン総曲輪などがある「大手モール」停留所のすぐ目の前にあるのが「一番町珈琲」です。
以前は名前の通り一番町交差点のそばにありましたが、2024年に約150メートル西、現在の場所に移転してきました。
店の入口横の貼紙には、「安心してください。本物です。ルーマニア人妻が作る本場の家庭料理」という文字が。
「おまけで角刈り日本人店主がいます」の添え書きもあって、店に入る前から茶目っ気あふれる、アットホームな雰囲気が感じられます。
スタイリッシュなインテリアの店内は、カウンターとテーブル席あわせて25席。1人でもグループでもゆったりとした時間を過ごせる落ち着いた雰囲気です。
店を切り盛りするのは、大浦英朗さんとマダリナさんご夫婦。
マダリナさんはルーマニア出身で、日本に来て22年。日本語も流暢で、お客さんとのコミュニケーションもばっちりです。
ルーマニアは、世界遺産の陶器や美しい刺繍ブラウスで知られる東欧の国。一番町珈琲はそんなルーマニアの家庭料理を味わえる、北陸でも数少ない特別な場所です。
鍋で煮立てる!? ルーマニアコーヒー
店自慢のメニューが「ルーマニアコーヒー」です。
一般的にイメージするコーヒーと何が違うのかというと、淹れ方。「イブリック」という小鍋に、細かく挽いた豆と水を一緒に入れて煮出すのです。
沸々と煮立ってきたら、噴きこぼれる直前でサッと火から離します。
そしてまた火にかけて、サッと離して…これを3回繰り返したら出来上がり。豆は濾さずに、そのままカップに注ぎます。
30秒ほど待つと、カップの底に豆が沈んで飲み頃に。豆を沈めたまま上だけを飲むのが”ルーマニア流”なんだそう。
さぞかしガツンと濃い味なのかと思いきや、これがとっても飲みやすい。後を引く苦みもなく、自然体で楽しめます。
焙煎したての風味を毎日楽しめる
元々はコーヒー豆を焙煎して販売する店としてスタートしたそうで、豆にはこだわりが。店で提供するのは環境保全や労働環境の向上などに配慮して作られた“サステナブルコーヒー”で、店の中で焙煎しています。
使用する機械は100gという少量から焙煎可能。毎朝、その日に使用する分だけを焙煎するので、豆の風味を存分に楽しめます。食品ロスの削減にもなり、サステナブルな営業にもつながるそう。
ラム酒が香るスペシャルブレンド
ちょっと珍しいコーヒーもありました。
生豆をラム酒に漬け込むこと2週間、乾燥させたあと2度焙煎するという「スペシャルブレンド」です。
ラム酒の風味がふわ~っと広がる香り高いコーヒーで、ラムレーズン好きにはぜひ試してほしい上品な味わいです。アルコール分はとばしてあるので、安心して飲むことができますよ。
フードも豊富! 喫茶メニューをルーマニア風に
コーヒーだけでなく、料理もルーマニアの家庭の味が楽しめます。
パスタやトースト、ご飯ものなど喫茶店らしいメニューが豊富にそろいますが、どれもルーマニアのエッセンスが感じられるものばかり。
1番人気はルーマニアの国民食「トキトゥーラ」
フードの1番人気は「トキトゥーラ」。ルーマニアの国民食とも言われる、肉と野菜を煮込んだ伝統的な家庭料理です。
一番町珈琲では「ごはんものが食べたい」という客の声を受けて、カレーのようにアレンジ。ここでしか食べられないオリジナルレシピで提供してしています。
真ん中にあるのは、ルーマニアでは定番の「ミチ」という肉料理。ひき肉とスパイスを混ぜ込んだ皮なしソーセージのようなイメージです。
玉ねぎなど野菜のうま味が溶け込んだスープとの相性は抜群で、ごはんにもよく合います。胡椒のスパイス感もアクセントになって、食べる手が止まらなくなりそう。
ミチを使ったメニューはほかにもパスタの「ミチボナーラ」やサンドイッチなど様々。食べ慣れた料理もルーマニアのエッセンスでひと味違う楽しみ方ができますよ。
おすすめデザートは「賢いケーキ」?
デザートのオススメは日替わりケーキの「シルビア」。
スポンジやテリーヌのような食感の違う層が重なったルーマニアのスイーツですが、生地を混ぜて焼くだけで勝手に層に分かれることから、現地では「賢いケーキ(プラジトゥラ・デ・シュタップタ)」と呼ばれているのだそう。
使う材料は小麦粉や卵など一般的なケーキと同じですが、作り方に特徴があるそうで、英朗さんいわく「混ぜ方は企業秘密です!」とのこと。
この日のシルビアはアップルシナモン。甘すぎずやさしい味わいで、コーヒーと一緒に味わえば特別なひと時を過ごせそう。
工芸品が並ぶレンタルスペースも
店の奥には有料のレンタルスペースがあり、平日限定で会議や商談などに利用可能です。
ルーマニアの伝統的な刺繡や民芸品などが飾られた、温かみのある心地よい空間。利用してみたいという方は、店頭、または電話かインスタグラムで問い合わせてください。
出典:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2026年4月16日放送
記事編集:nan-nan編集部
【一番町珈琲】
住所 富山県富山市総曲輪4丁目6-8 パズル総曲輪 1F
営業時間 10:00~18:00(L.O. 17:30)
定休日 不定休