釣り人に起きやすい症状3選とその対処法を解説 魚が釣れることが何よりの薬?
長年釣りをしていれば、必ず体の何処かが故障したりするものだ。特にルアーフィッシングは、キャストすることが多く、体のあちこちに負担をかけやすい。その他にも仕事の忙しさや年齢からくる体力低下で釣りに対する情熱を失ってしまう、いわゆる燃え尽き症候群なんてのもある。実に怖い病だが、対処方法はないのだろうか?筆者の経験を元に考えてみよう。
釣り人がかかりやすい病3選
それでは釣り人がかかりやすい病を紹介していくが、これはあくまでも筆者が考えるものなので、絶対ではない。対処方法も参考程度に見てほしい。
ぎっくり腰(慢性腰痛)
これは1度やってしまうと慢性化しやすく、再発しやすいので本当に気を付けてほしい。とはいえ、どんなに予防してもやるときはやってしまうのがぎっくり腰だ。特に釣り場でこれになると地獄だ。
まず、歩けないし、酷いと立っているのも辛い。筆者の場合は何とか帰れたが、その後しばらくはハイハイ中心で暮らしていた。ルアーを投げる時のひねる動作や、長時間立ち続ける釣りは知らないうちに下半身に負担をかけているものだ。
対処方法として有効なのは、腰ベルトや姿勢を正すインナー類を着用するのも効果的だが、それよりも普段から軽いウォーキングなどをして運動不足を解消することが1番の妙薬だ。
ぎっくり腰に予防法はあまり聞かないが、腹筋が弱かったり疲れや運動不足も原因の1つだ。ジムに通ったり、山ごもりなどで鍛える。とまではいかなくても、釣りを続ける以上はウォーキングなどの軽い運動はしておいた方がいい。
燃え尽き症候群
年齢的に今までのように釣りに行けなくなった。行く回数が減った。または、魚が釣れないとすぐに帰りたくなる。など、肉体的にも精神的にも以前より釣りに対する情熱が失われる、いわゆる燃え尽き症候群。これは釣りにも当てはまるが、長年釣りをやっていれば誰しもが知らないうちに予備軍になっている。
年齢的に無理ができなくなったとか、仕事が忙しくなったとか、家族ができたとか、確かにいつまでも同じ環境で釣りを続けることは難しいが、それでも一定の釣り人は、環境や年齢に関係なく魚だけを追い求めている。ほとんどの人はそれができず燃え尽きるように落ち着いてしまうが、これは仕方がない部分もある。
対処方法としてはおすすめなのは、ヒマな時間に動画や本などで他人の釣りを見ることだ。そんなことかよと思わないでほしい。筆者はブラックバスはほとんどやらないが、動画はよく見る。すると、自分の釣りに足りないものが見えてきてとても参考になる。つまり、釣りのやる気がムクムクと刺激されるのだ。こうなると不思議で、なぜか体も軽くなって釣りに行く日が待ち遠しくなる。この「釣りに行きたい」と思える気持ちこそが、この病の対処法なのだ。
腹痛
見逃しがちなのがこれだ。釣りでトイレに行きたくなった経験は誰にでもあるだろう。特に釣りは野外なので気候の影響を受けやすい。暑かったり寒かったりすると、寒暖差によるストレスで体調を崩しやすく突然の腹痛なんてこともある。主に冬場だが、夏場でもあなどってはいけない。それは熱中症から腹痛になることもあるからだ。暑さで腹痛?と思うかもしれないが、軽い熱中症の症状として腹痛はよくあるのだ。
この対処方法としては体調を整えるしかない。特に熱中症からくる腹痛は要注意だ。睡眠不足は言うまでもなく、経験上、空腹が重なると本当に危ない。最も最近は日中に釣りができる気温ではないが、夕方や夜でも風がないとジメジメして体力を奪われる。適切な水分補給、適度な休憩、そして万全な体調管理で釣りをしてほしい。
釣りはスポーツだという真実
こうして釣りで起こる様々な症状を見てみると、つくづく釣り自体がスポーツなんだと思えてくる。何時間も竿を振り続け、ときには重い荷物を背負って何kmも歩き、魚との心理戦で頭も使う。こうなると、もはや釣り人はアスリートそのものだ。
だからこそ自分なりのケアが必要になってくるが、マネージャーなどいない釣り人の肉体的、精神的ケアはどのようにしたらよいだろうか?様々な対処法を上げてきたが、やはり魚が釣れることが1番効く。
魚が釣れることが薬になる
最後は精神論のようになってしまうが、やはり魚が釣れてこそ肉体的にも精神的にも解放され、疲れなど吹っ飛んでしまうものだ。一時的なものかもしれないが、翌日の疲労感は何も釣れないときよりはるかに充実感に満ちている。そして、次もその次も釣りに行きたくなり、燃え尽きることなどなくなる。
何度もいうが、釣りはスポーツだ。最低限の体のメンテナンスは必要だが、それよりも自分が釣りたい理想の魚を手にすることそこ、最大の薬であり活力源なのだ。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>