川辺が中間決算で大幅回復 純利益は前期比6倍増に
ハンカチやスカーフ、タオルなどの服飾雑貨を手掛ける川辺は11月13日、2026年3月期の中間期決算を発表した。売上高は61億3300万円で前年同期比9.6%増、営業利益は7000万円と黒字転換(前年同期は1億8800万円の赤字)、親会社株主に帰属する中間純利益は7800万円と前年同期比で517.4%増と、大幅な回復を示した。
事業別に見ると、ハンカチやタオルなど生活雑貨が業績を牽引した。特に「大阪・関西万博」に関連した商品は、当初の計画を大きく上回る売上を記録したほか、新たに出店した「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」でも予想を上回る成果となった。これにより、同事業の売上高は前年同期比14.7%増と二桁成長を達成した。
一方、フレグランス事業は百貨店を中心に展開する「クリード(CREED)」などが好調だったものの、ホールセール部門の販売が低迷し、前年同期比12.4%減となった。ブランド別やチャネル別の差が顕著になった格好だ。
2026年3月期通期の業績予想では、売上高は134億7000万円(前期比5.5%増)、営業利益は2億2900万円(同25.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億2500万円(同45.3%減)を見込む。中間期決算の好調を受け、通期では売上高の増加が期待される一方、営業利益や純利益は減益の見通しだ。生活雑貨事業の堅調さと、フレグランス事業の改善余地という両面を抱えつつ、川辺は2026年3月期通期での利益回復を