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「お部屋」のようにくつろげる雑貨店、三条の「雑貨スタジオ Room」。

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「お部屋」のようにくつろげる雑貨店、三条の「雑貨スタジオ Room」。

外観は一般住宅そのものの「雑貨スタジオ Room(ルーム)」という雑貨店が三条市にあります。撮影スタジオを併設していて、レンタルルームとしても利用できるとか。いったいどういうお店なのか、オーナーの山本さんを訪ねてお話を聞いてきました。

雑貨スタジオ Room

山本 優貴子 Yukiko Yamamoto

三条市生まれ。東京にある服飾専門学校を卒業後、都内の撮影スタジオでスタイリストとして働く。その後はいくつかの雑貨店で経験を積み、2010年に三条で「雑貨スタジオ Room」をオープン。ガーデニングが趣味。

どうして撮影スタジオと雑貨店が一緒になったの?

——こちらはどういったお店なんでしょうか?

山本さん:夫の撮影スタジオと、私の雑貨店が併設されたスペースなんです。撮影スタジオは撮影にご利用いただけますし、ワークショップのためのレンタルもしています。

——山本さんは東京の服飾専門学校を卒業したんですね。もともとファッションに興味があったんですか?

山本さん:雑誌のスタイリストをやりたかったんですよ。だから専門学校ではスタイリスト科で勉強しました。卒業後、都内にある広告写真の会社でスタイリストをやっていて、そこでカメラマンをやっていた夫と出会ったんです。

——そうだったんですね。その会社ではどんな仕事をしていたんでしょうか?

山本さん:モデルさんの手配をしたり、撮影に使う小物を用意したりするのが主な仕事でした。入ったばかりの頃は1日中衣装のアイロンがけをしていたこともあります(笑)。とにかく忙しくて仕事が終わらないので、泊りがけの仕事もしょっちゅうでした。

——その会社ではどのくらい働いていたんですか?

山本さん:3年間働いたんですけど、忙し過ぎて次から次へと仕事をこなすだけの毎日が疑問に思えてしまったので、スタイリスト以外の仕事をしてみたいと思ったんです。それで生活雑貨店で働くことにしました。

——生活雑貨にも興味が?

山本さん:スタイリストとして関わってきた「ファッション」というのは、流行の移り変わりが早いんですよね。そうしたことに疲れてしまったのか、流行に左右されない普遍的な生活雑貨に興味を持つようになったんです。

——なるほど。それからはずっと雑貨店で働いてきたんでしょうか?

山本さん:次に働いたのは、有名な料理家が経営するレストランに併設した雑貨店でした。食品をはじめ、食器や調理器具を扱っているお店だったので、私も食に対して興味を持つようになったんです。

——なんだかすべての経験が、今営業している雑貨店につながっているように感じられます。三条に帰ってきたのはどうしてなんですか?

山本さん:ふたりめの子どもが生まれることになって、自然豊かな三条で育てようということになったんです。カメラマンの主人はスタジオを持ちたいと考えていたんですが、東京で実現するのはなかなか難しかったし、私も自分で雑貨店をオープンしたいという思いがあったので、2008年に三条へ帰って2年後に「雑貨スタジオ Room」をオープンしました。

選ぶのは、長く使い続けることができる雑貨。

——「Room」という店名にはどんな思いが込められているんでしょうか?

山本さん:自分の部屋みたいに、くつろいで過ごしてほしいという思いを込めました。

——確かに落ち着くお店ですよね。

山本さん:ありがとうございます。できるだけ一般住宅にあるお部屋のように作ってあるんですよ。商品の陳列には店舗用の什器を使わないで、お部屋にあるような棚を使っていますし、子どもが床に座ったりハイハイできるように靴を脱いで上がってもらっているんです。

——まさしく「お部屋」ですね。

山本さん:あと「店で見たときには素敵に見えたのに、買って帰って自宅で見たらイメージが違った」ということがないようにしたくて、お部屋に近い雰囲気のなかで商品を見ていただきたかったんです。

——たしかに、自分の生活のなかに雑貨があるイメージをしやすいです。こちらのお店では、どんな雑貨を置いているんでしょうか?

山本さん:食器がいちばん多いですね。あとはハンカチ、靴下、財布といったファッション小物、食品、フェアトレード商品です。

——雑貨を選ぶときは、どんなことを基準にしているんですか?

山本さん:使っていくうちに味わいが増してきて、愛着が湧いてくるようなデザインの雑貨を選んでいます。そこにあるだけで嬉しかったり、毎日使うことが楽しかったりして、長く使えるものをオススメしたいですね。

——だから飽きにくいシンプルなデザインが多いんですね。

山本さん:そうなんですよ。それから使い心地が良くて、身体や自然環境に優しい天然素材を使ったものも多いですね。食品にも添加物を使っていないオーガニックな商品を選んでいます。

——健康への意識が高いお店なんですね。

山本さん:食べものは私たちの身体に入って健康に大きく影響するわけですから、食の大切さは考えるようになりましたね。世の中には摂取したくないものが使われている食品も多いので、安心して買える食品だけを集めた期間限定販売のイベントも開催しているんです。いつかは食料品店もオープンしたいと思っています。

——他にも将来やってみたいことってありますか?

山本さん:リユース品の販売もやってみたいんです。少し前にも個人的に使わない食器を販売して、その売り上げ全額を「能登半島地震」で被災された方々に寄付しました。生活雑貨がゴミにならずに、他の人から喜ばれるのはこちらも嬉しいんですよね。

——「リユース」といえば「はんぶん庫」という本棚がありますね。

山本さん:廃校になる小学校の図書室にある本の半数が廃棄処分になると聞いたので、引き取って店内の読書スペースで読んでいただいたり貸し出したりしています。一冊の本を共有するという意味で「はんぶん庫」と名付けたんです。

——雑貨や本への愛を感じます。

山本さん:雑貨そのものよりも、そこに込められた思いだったり記憶だったりに価値があると思うんです。だから同じ商品ではあっても、ひとつとして同じものはないと思っています。愛着を感じながら、長く使い続けていただけると嬉しいですね。

雑貨スタジオ Room

三条市猪子場新田139-6

0256-46-8182

11:00-16:00(土曜祝日は13:00-17:00)

日月曜休

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