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さまざまな機器をワイヤレス化できるFiiO「BTA30 Pro」でハイレゾ音楽生活を満喫

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さまざまな機器をワイヤレス化できるFiiO「BTA30 Pro」でハイレゾ音楽生活を満喫

FiiOから有線と無線の架け橋となるBluetoothレシーバー&トランスミッター搭載のUSB DAC「BTA30」の進化モデル「BTA30 Pro」が発売された。大きな相違点はUSB接続時にLDACでの送信に新たに対応したことと、DACを旭化成エレクトロニクス「AK4490」からESS「ES9038Q2M」に変更し、DSD256、PCM384kHz/32bitまで対応範囲を拡大したこと。ビギナーからベテランユーザーまで、さまざまな使い方ができるメディアHUB「BTA30 Pro」の詳細をレポートしよう。

FiiO「BTA30 Pro」。アルミ合金を使ったボディは梨地仕上げでシックで高級感がある

自宅でもワイヤレスイヤホンを高音質で楽しむ

スマホからイヤホン端子が消えてから、ワイヤレスイヤホンの普及が一気に進んだように思える。接続ケーブル不要で使えるワイヤレス機器は快適だが、音質的には有線接続に負けていた。それを改善するために生まれたBluetoothの高音質コーデックがAACであり、aptX、aptX HD、そしてLDACである。最新モデルのソニー「WF-1000XM4」もLDAC対応になり、ワイヤレスイヤホンも、いよいよハイレゾ時代に突入した。

しかし、BluetoothでLDACを実現するためには受信側のイヤホンだけでなく、送信側のスマホまたはDAPもLDAC対応が求められる。このハードルは高く、もしスマホがiPhoneなら、どのモデルも未対応である。そこで活用したいのが、BTA30 Proだ。

iPhoneからは無理だが、MacまたはWindowsのノートやデスクトップPCにUSB接続して、ハイレゾ音源をLDACで送信できる。PCだけでなく光デジタルと同軸デジタル入力端子を使って、ゲーム機やテレビ、CDプレーヤーの音をBluetoothで飛ばせる。これがトランスミッター機能である。自宅のシステムが高音質なワイヤレス送信対応モデルに変身するのだ。

リアパネルには左からRCAピン端子のアナログ出力、光デジタル出力、同軸デジタル入出力、光デジタル入力、Bluetoothアンテナ端子、USB-C電源/デジタル入力端子が並ぶ
出力機器の接続はUSB、同軸、光から選べる。Bluetooth送信には制約はあるが、2台同時接続までは可能だ

コーデックで音質は違うのかを試聴で検証

実際にコーデックでどれぐらい音質が違うのだろうか。試聴に使ったのは強力なANC機能で人気のソニー「WF-1000XM4」。まずはアップル「iPhone 11 Pro」のワイヤレス接続で聴いてみる。コーデックはAACだ。WF-1000XM4らしい爽やかな高域が再生されるが、全体的に周波数帯域がカマボコ型で低音も高音もあっさりとした感じに聴こえる。ハイレゾ音源を聴いても音数が少なく厚みのない音になる。そもそもiPhone自体がハイレゾ未対応なので仕方ない。

続いて、BTA30 Proを使い、Mac miniに入れた同じ音源をLDACで送信してみると、音が鮮明で音数も増え、左右の広がり感もまったく違う。低音から高音までヌケがよく、ワイドレンジを実感できた。低音に量感があり、ボーカルの音像定位が明確で、声のニュアンスが伝わる。再生機器が違うので、音質に差が出るのは当然の部分もあるが、MacでLDACが使えるのはありがたい。

今度はスマホ用アプリ「FiiO Control」を使って、LDACのコーデックの品質を変えてみよう。4段階の4番目の音質優先と、接続安定性最優先の1段目に切り替えて同じ曲を再生する。これでも違いは明らかだった。1段目まで下げると情報量が減って、高域は時々、歪みっぽい音になり、ボーカルのニュアンスも消えて、平面的な音になった。ちなみに、LDAC非対応のイヤホンでも、BTA30 ProはaptX HD、aptX LL、aptXに対応しているためSBCよりも高音質な音楽データを送信できる。コーデックが対応している場合は、ぜひ活用したいところだ。

LDAC対応のソニー「WF-1000XM4」を使ってコーデックによる音の違いを検証
Mac miniにUSB-C接続するとサウンドにBTA30 Proが認識されるので、選択すれば設定完了
LDAC接続中は、STATUSランプが白色に点灯する
スマホ用アプリ「FiiO Control」を使えば、LDACの送信品質(画像左)、音量の固定の割合(画像中央)、DACのデジタルフィルターの切り替え(画像右)など本体からは操作できなかった機能が使える

レシーバーとしても活用したい

BTA30 Proにはレシーバー機能がある。これとUSB/DAC機能を組み合わせて使うと、スマホやDAPに入っている音楽データやストリーミングサービスなどを自宅のオーディオシステムで再生できる。SBC、AAC、aptX、aptX HD、LDACとほぼすべてのコーデックに対応する。出力は光または同軸のデジタルと、RCAピン端子のアナログ接続が選択できる。アナログ出力にアクティブスピーカーを組み合わせればミニマムなオーディオシステムが構築できる。DAC側で音量調整できるため、デスクトップシステムにも最適だ。

実際にBTA30 Proのアナログ出力をデスクトップサイズのモノラルパワーアンプFX-AUDIO「FX-501J」に接続し、10cmフルレンジスピーカー「Ishida model」を鳴らしてみた。DAPにはAstell&Kern「A&ultima SP1000」を使い、aptX HDでワイヤレス接続した。ペアリング方法はシンプルで、BTA30 Proのペアリングボタンの長押しでLEDが赤と青の点滅に変わる。これでDAP側のペアリング相手先リストに機器名が表示されるので、これを選択すればペアリング完了になる。

レシーバー機能を使ってiPhone11Proとワイヤレス接続した時のiPhoneのBluetooth接続画面

ハイレゾ音源、手嶋葵「ただいま」(96kHz/24bit)を聴いてみると、透明感があってみずみずしいボーカルが左右のスピーカーのセンターにピタリと定位した。ニュアンスも再現され、ハイレゾの情報量の多さがわかる。これなら、ワイヤレスでも十分高音質と言える。有線と聴き比べてみてもその差はわずかで、ワイヤレスの利便性を考えると手放せない機能だ。高性能のDACを持っていれば本機をデジタル接続して、さらなる高音質が追求できるだろう。

120(幅)×25.8(高さ)×55(奥行)mmとコンパクトサイズなので、デスクットップのすき間にも余裕で設置できる

トランスミッターとしてだけでなく、レシーバーとしても使え、USB/DAC機能があり、デジタルプリアンプとしても使えるFiiO「BTA30 Pro」は気になる弱点もなく、日本語マニュアルも付属、ビギナーでも安心して使えるハイコスパなデジタルHUBとして注目の製品と言えそうだ。

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