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「雪うなぎ」に注目!豪雪地帯の恵みで育てる 雪解け水がもたらす効果とは【北海道・美唄市】

Sitakke

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この冬も、北海道内各地で大雪が相次いでいますが、この「やっかいモノ」の雪を「宝モノ」に変えようとするマチを取材しました。

1月の美唄市。

積雪は87センチ、ひと冬で8メートルの雪が降る、道内有数の豪雪地帯です。

信号機が埋まるほど積もる豪雪地帯の美唄市

そんな美唄市郊外の雪原に温室があります。

池に入れられたのは、体長25センチほどのウナギの稚魚3500匹です。

「ニホンウナギ」と呼ばれ、食用として人気が高い品種です。

温室では、12日から道内初のウナギの養殖が始まりました。

周囲に、海も湖もない内陸部の美唄で、どのように養殖するのでしょうか?

その秘密は、そばにあるデータセンター。

企業が取り扱う膨大な情報を蓄積する、サーバーが集まった施設です。## 熱が出るなら食べ物を作ろう!雪エネルギーの力とは

サーバーはデータを処理する際、高い熱を発します。

その熱を、このデータセンターでは冬に貯蔵した雪を使い、冷却しています。

一方、温室ではキレイな雪解け水を濾過してウナギの池に。

データセンターから出る熱を利用して、ウナギの生育に最適な水温、29度から30度にキープして養殖します。

ホワイトデータセンターの本間弘達さんは「データセンターから出てくる熱は、使わなければ環境を破壊しているのと一緒。だったら食べ物を作ろうという発想でウナギの養殖に取り組んでいます」と話します。

このデータセンターでは、2019年から雪エネルギーを使った養殖の研究に着手。

これまでにアワビやウニに挑戦し、5年にわたる試行錯誤でたどりついたのが、水質と水温の管理が難しいとされる「ウナギ」でした。

ポイントは、美唄の雪どけ水。

分子の粒が小さく、その分、ウナギにも栄養がしみこみやすいのではないかと考えたそうです。

実際に、天然水はウナギにも優しく、稚魚がわずか半年で出荷できる大きさに成長します。

また、雪どけ水も、豪雪地帯の美唄市には無限にあります。

いま、道内で流通する国産のウナギはすべて本州産。

「道産ウナギ」の誕生にうなぎ料理店も注目です。

札幌の、「うなぎのかど屋」でも「車で1時間のところで作っている人とつながって仕入れられるのは、夢のような話」と歓迎します。

雪の恵みで育てるウナギは、その名もずばり「雪うなぎ」。

内陸育ちのウナギのうな重がこの夏、食べられることになりそうです。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年1月12日)の情報に基づきます。

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