日常使いできるトゥールビヨンの大本命
複雑機構の代名詞ともいえるトゥールビヨン。地球の引力が時計の歩度に影響を与えるのを防ぐために、天才時計師アブラアン-ルイ・ブレゲが発明し、1801年に特許が取得された機構だ。調速機と脱進機をまとめた周期的なその動きは、精巧かつダイナミック。見る者すべてが、時を忘れて目を奪われてしまう。トゥールビヨンは、機械式時計の愛好家ならずとも、憧憬の象徴である。
巧みな技術と制作期間を要するトゥールビヨンは、いわずもがなデリケート。実用とはかけ離れがちだが、創業者の偉大な発明を受け継ぐ現代のブレゲは、日常使いに最適な大本命を発表した。
人気のスポーツウォッチコレクション「マリーン」に加わったこのトゥールビヨンは、最新の自動巻きキャリバー581を搭載している。シリコン製ひげゼンマイなどの先端技術が取り入れられており、振動数は4Hz、パワーリザーブは80時間と頼もしい。ムーブメント厚は、ペリフェラル式のローターを採用することにより、わずか3mmと極薄。その結果、42.5mm径のケースは厚さ9.35mmに抑えられている。これならシャツの袖に干渉する心配もなく実にエレガントだ。
さらに100mの防水性能も確保しており、スポーティカジュアルにもマッチする。アクティブな休日の装いや、旅でも活躍すること間違いなし。オンオフ問わず、最高級の複雑機構をさらりとつけこなすことができるのだ。ラグジュアリーの日常使いを、この1本で楽しみたい。