「デストロイヤー」「インカのひとみ」など珍しいジャガイモの品種を食べ比べてみた!
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
先週は、「生活はフライドポテトでアガる⤴︎⤴︎」をお送りしましたが、じゃがいも企画はまだまだ続きます!
先週水曜日「好きなじゃがいもの種類」というテーマでメッセージ募集したところ、たくさんいただきました!中には初めて聞く品種もあり、これは実際に食べてみよう!ということで、リスナー推薦の珍しいじゃがいも3種を徹底比較しました!
ちなみに、元東京成果の加藤宏一さんによると、じゃがいもは、産地や品種によって旬がかわってくるんだそうで、4月の九州産「ニシユタカ」、5月・6月の静岡産や千葉県産の「男爵」「メークイン」、そして、9月以降に北海道産の「男爵」「メークイン」が始まり、貯蔵した物が年明けの3月まで出回ります、ということです。以前「きたあかり」という品種をご紹介いただきました。
「とうや」-気品を感じる滑らかな食感
茨城県鉾田市・38歳・女性 ラジオネーム・れもん さんのイチオシ。
推しのジャガイモは『とうや』です!
北海道で生まれた品種で、洞爺湖にちなみ名付けられたそうです。
初めて食べたのは、農家だった祖父母が育てたもので、
なめらかな食感に感動しました。
少し黄みがかった色で、煮崩れしにくいため煮物向きです。
ポテトサラダにすると、絹のような口当たりになります。
何ともいいますか、気品を感じるジャガイモです。
ほか、3名の方からもオススメいただきました。
北海道で生まれた「とうや」は、洞爺湖にちなんで名付けられた品種。やや小ぶりで、最大の特徴は切ると現れる黄みがかった色と滑らかな食感。
外は普通のじゃがいもだが、中が黄色。やや小ぶり。
丸い形で煮崩れしにくく、でんぷん変化が低いため粉っぽさがないのが特徴。
「黄爵」という名前で流通することもあるそうです。
味わいのポイント
口当たりがなめらか
煮崩れしにくい
ポテトサラダにすると「絹のような口当たり」に
塩だけで食べるのがおすすめ
スタジオでは、ジャガイモ自身の味を確認するため、
加熱処理しただけでそのままで試食。
濡れたキッチンペーパーとラップで包んで、
600ワットの電子レンジで3分加熱しました。
スー&杉山 :口当たりも面白いんですけど、断面見てもやっぱり艶があるというか、粉々してない!塩をつけて美味しい!
番組では、「食べチョク」という産直通販サイトで、
1.5キロで、税込1,200円。送料702円で購入しました。
また、スタッフが小田急OXの「農家さん直送コーナー」で1袋・税込204円で販売されているのを見つけました。
「デストロイヤー」-見た目のインパクトと甘みが魅力
神奈川県・ラジオネーム・赤い電車さんのイチオシ。
プロレス好きなスーさんはご存じかもしれませんが、
「デストロイヤー」という品種があります。
赤紫色の皮に黄色い中身で、火を通すとホクホクと甘みのある
フライドポテトにもおすすめのお芋です。
正式名称はグランドペチカというらしくこれも技のようでカッコいい。
近所の農家さんが珍しいジャガイモを多く栽培されていて直売所をされているので、おすすめの調理方法を聞きながら楽しんでいます。
こちらもほか、4名の方がおすすめしてくれています。
ぱっと見、さつまいもかなと思う見た目の「デストロイヤー」。
2000年に長崎県で登録された品種で「レッドムーン」という品種の変異株。
旬の時期は5月から6月ごろです。
名前は、昭和に活躍したプロレスラー
「白地に赤い線が入った覆面のザ・デストロイヤー」から名前をとっているそうです。
芽(目)の周りだけ赤く染まるところから。
正式名称は、「グランド・ペチカ」。「ペチカ」とはロシア式の暖炉を意味する言葉で
「グラウンド、地面から暖炉の炎が出ている」という意味だそうです。
味わいのポイント
ホクホク感が強い
火を通すとさらに甘みが増す
バターとの相性が抜群
フライドポテトにおすすめ
おなじく、600ワットの電子レンジで3分加熱しました。
スー&杉山 :でんぷん化が高い気がする!ホックホック!バターと合う!
番組は、産地直送の通販サイト「「産直アウル」で2kg税込1,820円(送料込み2,420円)で購入しました。
「インカのひとみ」-まるでスイーツのような甘さ
神奈川県川崎市 ラジオネーム・あさころも さんのイチオシ。
ポケットマルシェ、通称ポケマルで毎年 北海道の農家さんから
購入している「越冬熟成のインカのひとみ]です。
少し黄色いお芋で、
越冬熟成されているので甘味が増していてとっても美味しいんです。
一人暮らしなのにいつも3kg買って、人におススメして
自分でも食べてすぐなくなります(笑)
おすそ分けした友人からは「夕飯のメニューの中で一番美味しかったよ」
と言われるほど、蒸したり、チンするだけで主役になる味わいです♪
2006年に登録された品種。
「インカのめざめ」は聞いてことある方もいるかもしれませんが、そもそも「インカのめざめ」は、南米アンデス原産の小粒な品種のじゃがいもを日本向けに改良した品種です。
アンデスでは普通のジャガイモの3~5倍の価格で取引され、スウェーデンでは「アーモンドポテト」、北米では「ナッティポテト」と呼ばれています。
『インカのヒトミ』は皮をむくと、果肉は鮮やかな黄色。
ナッツに似た食感で、よりなめらかな食感とサツマイモのような風味があります。
『インカルージュ』は、という新品種もあるそうです。
味わいのポイント
さつまいものような強い甘み
小粒でホクホク感も抜群
後味は栗のような風味
そのままでもバターをつけても美味しい
番組では、北海道羊蹄産で、低温熟成されたものを購入しました。
こちら小さめなので、600ワットの電子レンジで2分加熱しました。
スー&杉山 :これはデザートです!
「食べチョク」で2キロ・税込2,300円。
送料や割引などあって、合計3,201円でした。
ほかのサイトでは売り切れも多く、かなり希少な品種なんだそうです!
じゃがいもの新しい楽しみ方
「今回結構感動したのは、どれが一番美味しいじゃなくて、個性が全然違うから全部美味しいんですよ」(スー)
それぞれの特性を活かした食べ方を試してみるのがおすすめです。
とうや:塩だけでシンプルに、または煮物、ポテトサラダに
デストロイヤー:バターと合わせて、またはフライドポテトに
インカのひとみ:そのままスイーツ感覚で、またはチーズと組み合わせたグラタンに
普段のスーパーでは品種名まで表示されていることは少ないですが、道の駅や農家の直売所、通販サイトなどで見つけたら、ぜひ試してみてください。いつもの食卓がちょっと贅沢になること間違いなしです。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)