【知られざる神戸名物・野球カステラの歴史を紐解く】春日野道『手焼きカステラもりもとや』の野球カステラ 神戸市
多様な交流が行われ、誇るべき文化が数多く生まれてきた神戸。その中でも長い歴史を持ち、地元民から愛されてきた「野球カステラ」をご存じでしょうか?
現在、神戸市内で販売を続けているのは7、8軒になっているとのこと。今回は実際に店舗を巡り、店と野球カステラの歴史を紐解きます。
今回伺ったのは、神戸市中央区にある創業100年を超える老舗煎餅店『手焼き煎餅 おおたに』。以前取材させていただいたお店ですが、今回改めて訪問させていただいたのにはワケがあります。
というのも、この場所では今年1月『手焼きカステラもりもとや』がオープン。店主の森本さんは大谷さんに習う形で、この場所で新たに「野球カステラ」の製造・販売をスタートさせたのです!
そもそも、森本さんが大谷さんからその作り方を習い始めたのは去年7月。2人の息子さんが少年野球をしており「上の息子が卒団するタイミングで、自分で焼いた野球カステラをプレゼントしたいと思い始めました」と森本さん。
森本さんが焼いた野球カステラは息子さんやその友達に手渡され、大変喜ばれたのだとか。「その顔が見れたのも嬉しかったし、”技術の継承”という点においても魅力的だと感じ、携わりたいという気持ちが芽生えたんです」とそのきっかけを話してくれました。
焼く難しさについては「焼き型は1つ2kgほどと重く、火加減も難しかったです」と話す一方で、手際よくどんどん作っていく姿が印象的。作られたものを見ても、道具の形がしっかりと出ています。
『おおたに』店内で焼き上げられますが、おおたにで販売されているものとは味も形も違っています。バターが多めに入っているそうで、しっとりしていてとても香ばしいのが特徴!よりもっちりとした食感で、つい手が伸びる味わい…!
また使用している型が違うため、形の違いを楽しめるのも嬉しい♪特に「優勝旗」に関してはこれまでどのお店でも見たことがなく大変珍しいうえ、裏には優勝の「優」の文字が刻まれており”遊び心”も感じられました♡
『もりもとや』の野球カステラは受注販売を受け付ける形で販売されていますが、月に一度、この場所で実演販売なども行っています。「おいしいとかかわいいとか、私が初めて野球カステラをもらった時と同じ感想を聞くと嬉しくなります」とにっこり。
「今後はプロテイン入りのものを作ってみたり、米粉で作ってみたり…。そのほか抹茶やチョコ味など”味変”も考えています。少しずつペースを上げて、受注の数も増やしていけたら」と話してくれました。
変わり種の味に関してはもちろんのこと、現在「野球カステラ」の専門店は県内になく、その点においても新たな試みといえるでしょう。
「野球少年である息子にプレゼントしたい」という想いから始まった野球カステラは、そう遠くない未来、県内で頑張るすべての野球少年たちに届くのではないでしょうか。
場所
手焼きカステラもりもとや
(神戸市中央区割塚通7丁目2-11(『手焼き煎餅 おおたに』内))