そもそも血液って何?!人の体に流れる約5L近くの血液を構成する成分とは?【図解 血管・血液の話】
そもそも血管って何?【図解 血管・血液の話】
5L近くの血液が体を流れている
血液は体重の約8%を占めるといわれています。個人差はありますが、日本人の成人の血液量は1㎏あたり約80mL。体重が60㎏の人なら、約4.8Lもの血液が体中の血管を巡っています。その中身は、「赤血球」「白血球」「血小板」の3種類の血球(細胞成分)と、「血しょう」という液体成分の2つの成分で構成されています。それぞれどんな働きをしているのか、簡単に見ていきましょう。
まず、血球の多くを占めるのが赤血球。赤血球の役割は、肺でとり込んだ酸素を全身へ届け、逆に二酸化炭素を回収することです。そのため赤血球が減少すると、体に酸素が行き渡らなくなり、動悸やめまいなどの貧血状態を起こします。
次に、白血球は体に侵入する異物から体を守る免疫細胞です。ですから、細菌やウイルスに感染すると白血球の数値が高くなります。種類もいくつかあって、細菌などの異物をやっつける「好中球」、アレルギーに関わる「好酸球」「好塩基球」、病原体などの異物を食べる「単球」、主にウイルスを攻撃する「リンパ球」があります。
血小板は出血を止める細胞で、血管に傷がついて穴が開くと、血小板がふさいで止血します。減少すると出血が止まりにくくなります。
以上の3つの血球を除いた液体成分が「血しょう」です。血しょうには、栄養分を各組織に運び、代わりに老廃物を回収する役割があります。
3つの血球と血しょうからなる血液
さまざまな栄養分を体のすみずみにまで届ける血液は、3つの血球(赤血球、白血球、血小板)と血しょう(たんぱく質やミネラル分などが溶けた液体)からなります。日本人の血液量は体重1kgあたり約80mLといわれています。
・赤血球
肺で酸素を受けとり、全身の各細胞の近くまで移動して酸素を届ける役割を担うのが赤血球。逆に不要となった二酸化炭素を全身から回収するという大切な役割もあります。
・白血球
免疫機能を担うのが白血球。白血球の多くを占め、異物侵入を防ぎ殺菌する「好中球」をはじめ、アレルギーに関わる「好酸球」、「好塩基球」、マクロファージや樹状細胞に分化し、免疫細胞として働く「単球」、免疫反応に関わる「リンパ球」など数種類あり、それぞれ異なる働きを担います。
・血小板
血小板は血液全体の1%以下。血管が損傷を受け、穴ができたときなどに損傷部分で固まり、穴をふさいで出血を止める重要な役割を担っています
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』