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子どもに言いがちな言葉「みんなやっているよ」が良くない理由 #「ビリギャル」の著者に聞いた

saita

子どもに言いがちな言葉「みんなやっているよ」が良くない理由 #「ビリギャル」の著者に聞いた

2013年に発売された『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)の著者である坪田信貴さん。これまでに1300人以上の子どもたちに「子別指導」をおこなってきました。そんな坪田さんから見た、親がつい使ってしまいがちな「間違った声かけ」について教えてもらいました。

教えてくれるのは……坪田信貴(つぼた・のぶたか)さん

坪田塾塾長。心理学を駆使した学習法により、これまでに1300人以上の子どもたちを「子別指導」、多くの生徒の偏差値を急激に上げてきた。著書はベストセラーとなった『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)のほか多数あり。

親の「苦手だね」という声かけは、実は呪いの言葉になっている

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お子さんが点数の悪い算数のテストを持って帰ってきたとしたら、あなたはどんな言葉をかけますか? もしかして、ため息をつきながら「本当に算数が苦手だよね」なんて声かけをしていませんか? その声かけ、じつは「算数が苦手になぁれ~」という呪いの言葉かもしれません。

「『〇〇が苦手だね』という声かけはお子さんいとっては『そうか私(僕)は〇〇が苦手なんだ』と弱点の決めつけになってしまいます。そうではなく、できたところへ目を向けてあげてください。

たとえば、テストの結果が悪かったとしても正解の部分に着目し、『ここができるようになったね』と、ほめてあげてください。頑張ったところを認めてもらえれば次はもっと頑張ろう! という気持ちに変化します。不正解の部分については、『ここは難しかったね、やり直してみようか』と話せば得点がとれなかったテストが宝に変わります」

日本人が大好きな言葉「みんなやっているよ」がダメな理由

子育てに関わらず、日本人がよく使ってしまう言葉に「みんなやっているよ」という言葉があります。
この言葉のどんなところがダメなのでしょうか?

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「『みんなやっているよ』という言葉は、よく国民性を比較するときに出てきます。有名な「沈没船ジョーク」をご存じですか? 世界各国の人が乗った豪華客船が沈没しかかって、脱出ボードの数が足りないとき船長が各国の人に何と言って海に飛び込ませるかというと、

アメリカ人には「飛び込めばヒーローになれますよ」
イタリア人には「海で美女が泳いでいますよ」
フランス人には「決して海に飛び込まないでください」
ドイツ人には「規則ですので海に飛び込んでください」
そして日本人には「みんな海に飛び込んでいますよ」だそうです。

『みんなやっているよ』という言葉は『みんなやっているから、あなたもやりなさい』ということに繋がります。たしかにみんながやっていることは集団行動や規律を大切にする意味においては悪いことではありません。
しかし『みんなやっているよ』という声かけを繰り返していると、自分で判断したり選択することよりも、周りに合わせることを良しとする価値観が植え付けられてしまいます。ですから授業中に立ち歩いている子がいたとしたら「みんな座っているよ」ではなく、「今は座って話を聞く時間だよ」と、伝えるなど大人の工夫が必要です」

「ママが我慢するからいいよ」は子どもにマイナスのイメージを植え付ける

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子育て中のお母さんは、子どものことを優先し我慢することも多いかもしれません。でも「ママが我慢するからいいよ」という自己犠牲を表現する言葉が、子どもにとって幸せな言葉といえるでしょうか。坪田先生はこの言葉はいずれ大人になる子どもたちに「我慢せずに楽しいことができるのは子どものうちだけだよ」というマイナスのイメージを植え付けるといいます。

それよりも、
「ママはすごく恵まれているんだよ」
「お父さんはラッキーなんだよ」

という声かけが必要だといいます。実際にそう思えないことや、我慢を強いられることもありますが、子どもの存在は親にとってかけがえのないものです。ですから我慢することはあるものの、「一緒に過ごせて幸せ」ということを子どもに伝えることは大事ですね。
坪田先生によると、「周りの大人が楽しそうにしていると、子どもたちは未来をポジティブに考えられることができる」とのこと。人生の楽しいところや面白いところはどんどん見せていきたいですね。

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いかがでしたか?
坪田先生の考え方は決して押し付けではなく、親の心にすっと入ってきます。
「『人に迷惑をかけるな』と言ってはいけない」 (SB新書)にはさらに気づきを与えてくれる言葉がたくさん紹介されています。ぜひ手に取ってみてください。

安田ナナ/ライター

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