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<管理栄養士が解説>子どもが朝食を食べてくれない問題、解決のヒントは前日の夜にあった!

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春の新学期シーズンはいつも以上に朝がバタバタしてしまいますよね。「朝ごはんをしっかり食べさせて、元気に学校に行ってほしい」と思いながらも、なかなか実践できていないママも多いはず。そこで今回は、『時間×食事で賢い子が育つ! 簡単・最強子育て』などの著書も持つ管理栄養士の古谷 彰子先生に、朝食から始める早寝早起きを習慣化するためのコツについて詳しく話を聞きました。

子どもが朝食を食べてくれないのは、体が寝ていてお腹が空いていないから!

――子どもの朝支度において、子どもが朝食をなかなか食べてくれないこともあります。この原因は何なのでしょうか。

古谷 彰子先生(以下、古谷先生):体が起きていないから食べられないということが挙げられます。一般的に体内時計は朝起きてから1時間ほどで体が起きて、お腹が空いてくるように作られています。そのため朝起きて子どもが朝食を食べたがらないというのは、まだ体内時計が夜中ということ。大人が夜中に無理やり起こされて、「ご飯を食べなさい」と言われても食べられないのと同じです。ですから、朝食をしっかり食べるためには早く起きること、早く起きるためには「早寝すること」が大事になってきます。

――夜の早寝のためには夕食ではどんなことに注意すればいいでしょうか。

古谷先生:夕食は早めに軽く済ませることです。その分を朝食でしっかり食べさせたほうが、日中元気に活動ができます。日本では夕食を手作りして栄養バランスもバッチリ、ボリューム満点なメニューにしがちです。しかし働いている親御さんが夜ご飯を手作りしようと思うと、必然的に時間がかかりますよね。その分夕食の時間が遅くなり、寝る時間も遅くなり、朝起きても前日の夕食が多かったためにお腹が空いていなくて朝食が食べられないという悪循環になってしまうんです。夕食はスープとご飯、うどんなど簡単なもので軽く済ませれば十分。夕食が軽くて21時前など早めに寝れば、子どもは朝6時くらいに「お腹空いた」と勝手に起きてきて、朝食をしっかり食べるようになると思います。7時までに朝食を食べたら、諸々の準備が7時30分までには終わるのではないでしょうか。

早起きのために夕食は軽く済ませてみて

――朝型のリズムにすることが大事なのですね。早めに寝させるためのコツはありますか?

古谷先生:夜型の家庭だと、子どもが夜なかなか寝ない習慣が家の中で作られている可能性があります。ちなみに私にも小学生の娘がいますが、19時くらいから部屋を暗くして早寝モードにしています。またテレビやYouTube、スマホは夜遅くに見ると寝つきが悪くなるので、寝る1時間前になったら家族でスマホを触るのはやめにして寝る支度をする。どうしても見たい番組は逆に朝に。「朝早く起きたら好きな動画を見られるよ」「朝の準備が終わって学校に行くまで、時間が余ったら続きを見てもいいよ」「続きは明日の朝ね」といったルールです。朝食の時間は何も見せていません。

「早く朝ごはん食べなさい!」よりも、効果的な声がけは?

――「早く食べなさい!」と言うと、逆にイライラして食べてくれないケースも多そうですが、言葉ではどのように促すのがおすすめでしょうか。

古谷先生:「早く寝なさい」「早く朝ごはん食べなさい」と言葉でガミガミ言うよりも、そういうルールのもとでやるべきことをやったら好きなことができるとなれば、子どもも自発的に早寝になりますし、朝は体がしっかり目覚めているので朝食もパクパク食べてくれると思います。朝起きるのが遅かったり、朝食をなかなか食べてくれなかったりするお子さんをお持ちの親御さんは、ただでさえ忙しいお仕事が終わり、頑張って夕食を作りどっさりと食べるという意識を見直すのも一つかもしれません。これから寝るだけの時間ですので、そこまで胃や腸に負担をかけなくても大丈夫。温かいスープやお粥など、お母さんの精神的、時間的負担を軽くして見てはいかがでしょうか? もし、栄養面が気になるなら「朝たくさん食べよう!」と言って、最優先として早く寝させることを意識してみてほしいです。

――小学校に入学したら、たいてい徒歩で8時台に着くよう登校すると思います。今まで幼稚園や保育園生活で8時台に起きていたのに、いきなり6時台に起きるというのも難しいかもしれません。

古谷先生:まずは今までより寝る時間や起きる時間を30分だけ早めることからスタートし、慣れていったらもう30分早めるといったように、徐々に前倒しにするステップを踏んでいくのがいいと思います。焦らず、ママたちが無理のない範囲でやっていくのが一番ですから、4月の間は生活が慣れるまで夕食も朝食もいったん手作りをやめて加工品に頼るなどして、まずは朝型のリズムを整えることに重点を置いてみてほしいです。

だいたい新しい生活リズムは1週間から10日間くらいで慣れていくものです。ですから朝型になれたのに夜型に戻ってしまうというのも、1週間から10日くらいであっという間。4月のうちから朝型になるように頑張っても、ゴールデンウィークで夜更かしばかりして夜型に戻ってしまえば、また最初からやり直しということにもなります。特にゴールデンウィークの間は、寝る時間と起きる時間は普段と変えないことが大事です。

文・AKI 編集・有村実歩 イラスト・きたがわなつみ


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