今週のヘラブナ推薦釣り場2024【静岡・門池】
とくに大型が釣れるわけでもなく、またたっぷり数釣りができるでもない。しかし、なぜか癒やされる釣り場というのはあるもの。静岡県沼津市にある門池もそんな釣り場の一つだろう。思考回路を働かせ何とかウキを動かしゲットした1枚は、すぐにウキが動く管理釣り場では味わえない感動がある。また駐車場の関係で、ここは朝早くからの入釣が難しい。遅出でのんびり支度をし、夕方までじっくり地ベラを狙ってみよう
門池の概況
門池公園内にあり水深は深い所で4~5m。現在は減水気味なので、もっとも深い配水塔付近で3m前後だろう。水源は東を流れる黄瀬川からの取水で同池東側に注ぐ。
8月9日現在、水位はマイナス50~60cmほどで釣りに影響するほどの大減水ではない。ただしアオコが発生しており、とくに風下側では見た目の水質があまりよくない。
釣況はいい人で、尺~尺2寸の地ベラが4~5枚。日並みがいいとこれに数枚がプラスされる。逆に悪い日だとオデコも覚悟。昨秋放流された尺前後の放流ベラは、大多数がカワウの食害を受けたと思われる。残存もいるはずだがどこに隠れてしまったのか。
ポイント
門池のポイントを紹介しよう。
中央ひな壇
とくに配水塔の東側が人気で、連日常連がエサ打ちをしている。水深は現在の水位で3m弱。8~9尺竿使用の人が多く、タナはチョウチンか1m前後の浅ダナ。底釣りは外道が多いので避けるべき。
芝生
弁天島北側に広がる芝生エリア前。満水時は水辺へ降りるのに苦労させられるが、現在は減水しているので水際に台を設置しやすい。竿13尺以上の宙釣り、または15尺以上の底釣りが面白いだろう。
ジャカゴ
日当たりがいいので真冬に人気のポイントだが、この時期は逆に暑くてやってられない。底釣りでは根掛かりが多いので宙釣りに分がある。
公園ワンド
かつては隠れた名ポイントだったが、近年は狙う人が減少し実績は未知数。東側駐車場からは近い。
床屋前
ジャカゴ同様に冬~春のポイント。取水口から水が入っていると流れが着く。この時期でも魚はいると思われるが、水深が浅いので宙釣りでは狙いづらい。
釣り方とエサ
ひな壇が前提なら竿7~9尺の宙釣りが主流。10尺以上だとハリスの長さによっては底に着いてしまう。ブルーギルやクチボソなど小型のジャミが活発なので、エサは両ダンゴ。グルテンでは釣りにならない。また小バリも不可。開くエサを大きめのハリに抱かせてタナまで持たせるイメージ。レギュラーサイズは尺前後だが10号以上でもヘラなら食ってくる。さらにナジミ途中のジャミによるハリス絡みを防ぐため、太めのハリスが有効だ。しなやかなハリスに気を使うことなく、ゴッツくて張りのあるハリスがここでは使いやすい。
底釣り希望なら西の芝生エリアが面白い。竿は15尺以上でエサは両ダンゴ。宙釣り同様ジャミに悩ませると思うが、根気よく打ち返していればウキは静かになる。そうなった時がチャンスだが、底の宿命でアタるのはヘラとは限らない。マブナや中型のコイ、まれにニホンナマズなどもハリ掛かりする。しかし宙釣りに比べてウキの動きは楽しめるので退屈はしない。
またいわゆるドボカメ(角麩セットのドボン)も有効だが、ジャミがうるさいうちは、角麩が取られてしまう。構わずバラケを打ち込んで落ち込みでアタるくらい魚を寄せてみよう。場合によっては両ダンゴをしのぐ釣果が得られるだろう。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年8月23日号に掲載された記事を再編集したものになります。