志摩沖のエビング釣行で35kg級キハダマグロをキャッチ【三重】自己記録更新に歓喜
更新された熊野灘パヤオが好調だ。連日メバチを中心とした良型マグロが上がっているなか、7月6日に三重県志摩市和具の遊漁船に単独釣行した。午前5時半に船長にあいさつを済ませ、早速釣り座を決めた。キャスティングアングラーはミヨシ。私は予約順で大ドモだ。隣は津の2人組のベテラン。胴は若者が続いた。
いざパヤオへ出船
6月の釣行は新設の2番だったが、今回は4番と遠距離にあるパヤオだ。8時ぎりぎりに到着し実釣開始。6月の開始当時は70mラインと浅いタナで食わせていたが、6月終盤から深いタナで食うようになり、ジギングの本格シーズンに突入している。
「150~200mラインで始めてください」とアナウンスが入り、深場に強い電動タックルのエビングで始めた。ストレートテンビンにウロコジグシルバー400g。ワームはタコカーリーのブルーグローとダイワのスティックピンクの2個付けだ。
電動リールのカウンターで180m辺りから緩やかにスタート。ビーストマスターの巻き取り速さ16は私の定番。30分ほど経過したころ、ミヨシのアングラーにヒット。エビングで20kg程度のメバチが上がった。僚船も同じタイミングでヒットしたようだ。
パヤオ周辺では漁船や遊漁船を含め20隻ほどが集まり、カツオやマグロのボイルもあって活性は高い。潮が効き始め、400gのジグでは指示ダナに入っている時間が減ってきた。これに加え、魚影もさらに深い200mラインを通過するアナウンスが増えてきた。
早速指示ダナの通過時間をキープするため、150号のオモリに変更。9時半ごろ、ミヨシのアングラーに2匹目がヒットし、またもメバチの20kgを取り込んだ。
ここで胴のアングラーが2人、熱中症気味となり日陰で腰かけて休んでもらう。猛暑のなかの釣りは水分補給と休息も重要だ。
待望のヒットに興奮
10時を過ぎると魚探に反応するものの、アタリは遠のいてきた。そんななか、隣の2人組のベテランさんにヒット。小ダル(小さなメバチ)だ。小さくても本命。
11時半ごろ、200mまで落として、シャクリ始め、120mラインで再度フォールを開始。と、その時いきなりティップが舞い込んだ。テクニカルレバーを最速にして、できる限り巻き取る。かなりの重量感で、すぐにドラグが滑りだした。
ドラグを締めて、ギンバルファイト開始。レバーを駆使しながら巻き上げたが、100m前後から抵抗が強い。
ここでストレートポンピングにチェンジ。スプールを押さえ、1mずつ確実に引いてはピックアップボタンで距離を縮めた。何度か引き込まれそうになったが、それをしのぎリーダーが入った。
この瞬間のために1年間鍛えてきたが、もうフラフラだ。スプールを押さえる左手が徐々に利かなくなってきた。最後の力を振り絞って寄せ、船長がテンビンをつかむ。ギラッと映り込んだ魚影は黄色。キハダだ。船長が手繰り寄せて、一発でモリを打ち込んだ。
34.5kgキハダ浮上
そして同船したアングラーの協力を得て、船上に上がった。30kg程度の美しいボディ。ファイト時間は25分。シングルファイトで釣り上げたことが本当にうれしく、船長とがっちり握手を交わした。
この後、一向に活性は上がることなく、午後1時に沖上がりとなった。渡船場に着いて検量すると34.5kg。これまでのキハダの記録は22kgだったので、更新することができた。
最後に、パヤオの釣行で心がけていることがある。今回は幸運に恵まれシングルファイトできたが、これにこだわると同船アングラーの待機時間が長くなる。上級者の釣り方は参考になるので、メンバーチェンジも賢明な判断だと思う。ドラグを締めても寄せられず堂々巡りが続くようなら、交代しようと私は決めている。
<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年8月2日号に掲載された記事を再編集したものになります。