政治資金規正法の改正、「これでよくなる」と思う人はいる?
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティーを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、6月3日の放送はジャーナリストの二木啓孝を招き、「自民党の裏金問題を受けた政治改革、今後どうなる?」というテーマでお届けした。
鈴木純子(文化放送アナウンサー)「自民党と立憲民主党、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、与野党が提出した政治資金規正法改正案をめぐって、あすの衆議院政治改革特別委員会で採決する方針で合意しています。あすの特別委員会には岸田総理が出席し、質疑を行います。(中略)二木さん、改正案の中身についてですが、週末に動きがありました」
二木啓孝「去年の裏金問題から、政治資金規正法の改正ということで連日、いろいろと報道されて、ゴチャゴチャしてよくわからん! というね。今回の規制法で大きく3かたまりあります。まず1つ、議員や政党がパーティーを開いてお金を儲けるっておかしいじゃないか、という政治資金パーティーの問題。それと政策活動費、党からお金が来る。これをノーゼロでどんどん公開しろ、というのが1つ。もう1つ、悪いことした議員の罰則。いわゆる連座制をどうするか。この3つのかたまりの政治とカネの問題について有権者、国民、リスナーの人で『なるほど。これで政治がよくなるね』と思う人が何人いるか」
長野智子「いやあ……いないですよ。こんな中途半端な案で」
二木「政治資金パーティーについてこれまで20万円超は名前を明らかにしなさい、と言っていた。だいたい小分けしていたんですけどね、(たとえば)100万の人が19万8000円ずつ小分けにして。それはおかしいじゃないか、と言って今度は自民党が『わかりました、10万円です』『(根拠は)キリがいいから』と」
長野「『キリがいいから』、本当に言っていましたね(笑)」
二木「それで5月31日に公明党の山口那津男代表と岸田さんが『じゃあ5万円にします』と。それでも自民党の中では公開基準を下げると、国民や事業者が政治参加することが困難になると。なんでだろうね(笑)」
長野「名前を公開されちゃうとパーティー券を買いたくない人が出てくる、ということですよね」
二木「そう。少なくとも『こういうこと』と出せよ、と言えばいい。財界のほうは『健全な民主主義を守るための経費だ』と言う。だったら野党にもやれよ、という話で」
長野「ですよねえ」
二木「そういうかたちで結局、5万円ということになった。それで透明性が確保できるかという問題ですが、政治になんでそんなお金がかかるの、という話なんです」
長野「そうです!」