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周と真昼の関係性を考えると、ふたりきりのシーンでは「大きな声を出す必要がない」!? 『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件2』藤宮 周役・坂 泰斗さんインタビュー

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

「小説家になろう」掲載からGA文庫(SBクリエイティブ)で書籍化を果たし、2023年1月から3月にかけてTVアニメ第1期が放送されたライトノベル『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』(著:佐伯さん イラスト:はねこと)。

そのTVアニメ第2期が、2026年4月よりTOKYO MXほかで放送中です。

アニメイトタイムズでは、そんな本作のキャスト・スタッフ陣にインタビューを実施。第6話放送後の今回は、藤宮 周役・坂 泰斗さんにお話を伺いました。

正式に交際が始まり、猛スピードでその関係性を深めている周とヒロイン・椎名真昼。第2期第6話までの物語を振り返りつつ、坂さんご自身の感想などを伺いました。「親密な恋人同士をお芝居で表現する」という本作ならではの苦労が周と真昼の関係性が深まるにつれてより大変になっている部分があるようで……!?

【写真】『お隣の天使様2』藤宮 周役・坂 泰斗インタビュー

この作品はひとりで視聴することをおすすめします

──第2期では周と真昼が恋人関係となりました。そんな関係性の変化によって生まれるお芝居の違いなどはありましたか?

藤宮 周役・坂 泰斗さん(以下、坂):周の心境は大きく変化しています。一番わかりやすいのは、喋る時の口調が少し軽やかで柔らかくなったことでしょうか。第1期から徐々に変化していって真昼との距離感も変わっていったのですが、結果的に言葉尻が弾むといった意図してない変化もありましたし、より幸せな空気感が出るようになりました。

真昼との掛け合いは石見さんと隣同士で会話しながら収録したのですが、第1期より周と真昼の距離感が近づいていると思いました。そして、そんなふたりの間にはもう大きな声をわざわざ出さずとも通じあえるものがある……そんな雰囲気も感じましたね。

──第2期の周と真昼は、第1期よりさらに幸せな空気感をまとっていると。

坂:第1期はまだ付き合う前だったので、ふたりとも「イチャイチャしているつもりはない」と言っていました。はたから見たらそれ以外の何ものでもないのですが、正式にお付き合いすることになり、今までは何気なく言っていたことが気恥ずかしくなったり、逆に周のほうからグイグイ迫れるようになったり、そういう変化はあったと思っています。

──改めて第1期を見返すと、周から自信を感じるようになっていきました。

坂:周が真昼からもらった言葉に「自分を卑下しすぎるのも、認めてくれる人に失礼」というものがあります。それを受けて自己肯定感が低くて中々自分を認めてあげられずにいた周の中に「真昼に対して胸を張れる自分でいたい」という気持ちが生まれたのかなと。

──そんな真昼の魅力、そして真昼役の石見さんのお芝居で印象に残っていることを教えてください。

坂:真昼は「受け止められる人」だと思っています。相手が引いた時は引っ張り出してくれるし、そこから出てきたものを受け止めてくれる深さがある。それは石見さんのお芝居にも現れていて、押しつけがましくない心地よさがあるんです。

予定調和ではないお芝居といいますか、第三者がいない状態でのイチャつき加減もおかげで自然に成立しました。ここをこうしようああしようという相談はあまりしなかったのですが、それでも自然と受け止めてくれたし受け止められたかなと思っています。

──対する周の魅力についても教えてください。

坂:僕の感覚からしても周はモテるだろうなって(笑)。何を言わずとも察するなんて難しいと思うのですが、相手が嫌なことやしてほしいことを察するじゃないですか。「言いたいことは言ってくれ」「受け止められるから」というスタンスなのはまさにモテ男ですよね。

また、そういう時も押し付けがましくなくて、周自身はそうするのが当然だと思っているし、まだ至らないと思っているところが周らしさ。自己肯定感が完璧に高まったとは言えませんが、それでもグイグイ行くところは行けるようになっているので……なんといいますか、ズルいですね(笑)。

特にふたりきりの空間での距離の詰め方は真昼じゃなくてもズルいと思います。でも、その根本は「受け止めてあげたい」「幸せにしたい」という優しさなんです。

──ありがとうございます。第1期では真昼の方からかなり積極的に周にアプローチをしていた印象も。そんな真昼に翻弄される周を演じる際のポイントは?

坂:確かに真昼は第1期から積極的にアプローチをしてくれていましたし、そこが彼女の芯の強さなのだと思います。だから周も真昼の側に居心地の良さを感じていたのですが、周には「これを好意として受け取ってはいけない」という自己否定のような感情があり、彼女の好意を素直に受け取れずにいました。

第1期の終盤でそんな彼女の強さに甘えてはいられないと考え、第2期の物語に繋がっています。第2期では真昼の好意や強さに素直に向き合えるようになったのかなと思っていますし、だからこそより気恥ずかしさや嬉しい気持ちが強くなっている……やっぱりそこが大きな変化だと思いますね。特に第2期の第2話ではそれを強く感じました。

──そんな第2話のお気に入りシーンを教えてください。

坂:たくさんあるのですが……やっぱり水着解禁回ということでしょうか!

「ふたりきりなら水着姿をたくさん見たのですか?」なんて言われても「いやぁ……それはさぁ!」としかならないですよね! 「当たってるんだけど……」からの「当てているというのが正解なのでしょうか」にしても……まあ、ね(笑)。

──(笑)。

坂:やっぱり男性目線で考えると人生でそんなことを言われる機会なんて無いから、素直に照れくさくなりますし、今までになかったような掛け合いだなと思います。十分に距離感が近かったところから、さらにグイグイくるようなイメージがありました。そして周も、そうやってくっついてきた真昼に対して「堪能するぞ」と返せる。収録していても第1期にはなかった楽しさだったなと思っています。

ここからさらに周と真昼の距離感が縮まっていくのですが、お芝居をしている時の僕は周なので、気持ちが前のめりになってしまう瞬間があったんです。もしかしたら、前のめり過ぎたかもしれません(笑)。

ハッとそのことに気付く瞬間があったのですが……でも首元にキスをするのは相当ですよ(苦笑)。「そこまでいくのか!」とか「独占欲が出ててきちゃったね!」とか、変な納得の仕方をしていました(笑)。

──他の男性に見せたくないから隠すというのは、まさに周の独占欲ですよね。

坂:僕には無い発想と強引さが周のカッコよさなんだと思います。第1期からご覧になっている方からの声で多かったのが、「周がカッコいい」というものでした。どうやら周には女性ファンもおられるようで、女性目線で見た時の紳士的な振る舞いや押しつけがましくない雰囲気も周らしさとして受け止めてもらえているようです。真昼との関係性をはたから見るとイチャイチャしているようにしか見えませんが、それもこの作品らしさですしね。

第2期の収録ならではの苦労とは!?

──第2期第3話では真昼と一緒に周の実家に帰省しました。

坂:収録時から感じていたのですが、真昼との会話とかなり雰囲気が変わり、修斗と志保子との会話は親子であるからこそテンポ感が良いんですよ。お互い長い付き合いだからこそ、食ってかかるくらいの勢いでも成立する場面もあって。

特に志保子に対しては周にしては珍しいくらいツッコミを入れていたけれど、それも志保子の懐の深さ故なのかなと思います。逆に修斗は受け止めてくれる、しっかり周の話を聴いてくれるので、本音を隠しがちな周がそれを吐露できるような温かさを感じていました。

──高校生の息子がいるとは思えないくらい、ふたりとも若いとも感じます。

坂:高校生の息子がいたとしても、お互いに「好きだよ」と言える両親なんて理想ですよね。周の人格形成にも大きく関わったと思いますし、何気ない気遣いも感じます。周の真昼に対する思いやりや行動は、志保子に対する修斗を見ていたから……という部分もあるんじゃないかと思います。

──さらに地元の友人だった東城と偶然再会したことで、周が今は過去をどう捉えているのかも見えてきました。

坂:第1期では、周の過去は触れづらい暗いものとして描かれました。しかし、真昼との出会いを経てそれを乗り越えた第2期では、東城と遭遇しても全然暗い雰囲気ではないんですよね。晴れ晴れとした心境といいますか、暗い過去は気にも留めないという気持ちを強く感じましたね。

傷つきはしたけれど乗り越えた。だからこそ、今はフラットな気持ちで話せていることが印象に残りましたし、周自身は無自覚だったと思うんです。これから決戦に臨む……というような心境ではなく、嫌な思い出の当事者との会話が暗い雰囲気にならないのは凄いなと。

坂:「その子、ひっかけたのか?」なんて挑発されたら、鋭い返し方もできると思うんです。だけど、そんな発言すら許せてしまうのが今の周。お芝居としても、そんな彼の成長や心の豊かさを感じながら収録に臨んでいました。

真昼は隣で心配そうにしていましたけれど、周としても自分のことをとても大切に思ってくれているし、心配してくれていることもわかっていて。だから、周にとってはそんな真昼から与えられているものが大きいんだろうなと。

──また、ふたりのスキンシップもより甘さが増しているように思います。より近くなったふたりの距離感を表現する上でこだわっていたことはありますか?

坂:周と真昼の物理的な距離が非常に近いことから、演じる我々の声はその分だけ小さくなりました。もう「ここにいる(すぐにでも触れあえる距離感)」訳ですから、大きな声を出す必要がないんです。なので、ウィスパー感は意識していたと思います。

第2話では首元にキスをしたり、第3話では本当に唇を重ねるキスをしたり……思い返しても階段を2段どころか3段飛ばしで上るような展開の早さですね(笑)。お芝居をしている時はそれが当然という距離感で演じてはいるのですが、休憩時間などでマイク前から離れたタイミングは流石に気恥ずかしくて顔が熱くなってしまいました。

──(笑)。お芝居だとしても、そういった瞬間はあるものなのですね。

坂:僕と石見さんは当事者としてお芝居をしているのでまだ良いのですが、おそらく一番しんどいのは後ろでそれを聴いている人たちだろうなと(笑)。例えば第3話なら、修斗役の古川慎さんと志保子役の金元寿子さんがアフレコブースにいらっしゃって、後ろの席に座って聴いていましたから。

ですが、そんな両親も劇中ではイチャイチャしていましたし、基本的には学生組も親たちもペアがある作品なので、各々が各々に対して「これは、何を見せられているんだ……!?」と思っていたのではないでしょうか。それがこの作品の良いところだと僕は思っています!

──作品を見ているだけでも自然と口角が上がっていきますし、生の収録現場なんてそれはもう口角が上がってしまいそうですね(笑)。

坂:本当にそうだと思います。なので、何度も言っていることではありますが、この作品はひとりで視聴することをおすすめします。絶対にニヤけてしまいますし、その顔を見られたくない方はおひとりでご覧になるのが一番良いと思います!

──そして、第4話になると周も真昼もお互いの気持ちをより隠さなくなっている様子が強く見えてきていて。

坂:第1期の収録はコロナ禍にぶつかっていたので、実は周と真昼も別の部屋で収録していたんです。だから、横並びで甘い掛け合いを収録するのは第2期からだったので、やっぱり第1期とは違うなと感じていました。

台詞数が多い作品なので、やっぱり台本とタイムだけを見て収録していると成立しない瞬間がある。お互いの言葉を受けて返して、そうやって収録することで当時苦労したことが今はないなと実感しました。ただ、同じ場所でああいったシーンを収録することで、顔が熱くなるようなまた別の苦労はあり、それは第1期とは違う感覚でした(笑)。

──続いての第5話では、地元の友人である花田との再会がありました。

坂:東城に続いての再会ですが、花田との関係は悪い訳ではありませんでした。だけど、やっぱり周の過去との決別、成長の部分なのだろうなと思いました。もちろん昔の縁は大切なものですが、意図して離れていかなければならない瞬間もあって。

人は自分の成長や周りの環境の変化によって変わっていくものがあるし、そこに対して周にも悲しさはもちろんあると思います。でもそれ以上に、お互いの道を歩めている前向きさを感じました。それくらい真昼からもらったものが大きかったのだろうなと。本当に強くなったなって思います。

──夏祭りにも訪れたかと思います。そちらについてはいかがでしたか?

坂:いっくん(赤澤 樹)&ちぃ(白河千歳)と一緒に回りましたが、第1期の4人の空気感とはまた違うんですよね。とにかく楽しいことと仲の良さは変わらないし、八代拓さんと白石晴香さんが、ふたりのノリの良さやそれを表現するアドリブをたくさん入れていて。本当に4人でお祭りを楽しんでいるような感覚で収録できたかなと思います。

いっくんとちぃがいると空気が明るくなるし、やっぱり欠かせない存在です。ふたりのおかげで夏祭りのドキドキも増したと思います。また、今後はそんなふたりのお話にも触れられるのですが、周と真昼だけじゃなくてここも描いてくれるなんて素敵なことだと思います。

──放送されたばかりの第6話はいかがでしたか?

坂:僕個人としてはこれまでで一番重いといいますか、これまでとは空気感が違う話数だったと思います。周が負の感情を出すことが今までになかったし、きっと真昼が絡まない限りはこれから先もないんじゃないかと思ったくらいです。

ですが真昼のお父さんである朝陽さんが大人な対応で、周のそういう感情を上手に躱していくんですよね。それでもなお「幸せにする自信がある」と言い切る周の覚悟や芯の強さも含めて、今までに出したことが無いものを出すエピソードでした。

もちろん、こういう関係になることを決断した真昼のご両親の意思は尊重されるべきなので、決して誰が悪いという訳ではありません。だから周も全力で怒りをぶつけられないし、“天使様”でなければならなかった真昼のバックボーンも見えてくる。良い意味でも悪い意味でも大人のやりとりだなというのは感じていました。

──自分のことでは怒らなかった周が、真昼のことだと感情を出すんですよね。

坂:ふたりとも相手のことになるとそうなんですよね。周も真昼も自分のことには区切りをつけているけれど、お互いのことに関しては本気で怒るし心配するし守りにいく。素敵な関係性だなと思います。

──ありがとうございます。最後に第7話以降の見どころも教えてください。

坂:ここまでは周の過去に触れられましたが、ここからは真昼と付き合い始めてふたりの世界が広がったからか、フォーカスされていなかった登場人物が出てきます。そんな人たちを踏まえて周と真昼がどうイチャイチャしていくのか、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います!

【インタビュー:胃の上心臓 編集:西澤駿太郎】

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