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ゴールデンウィークに行くべき芸術祭5選

タイムアウト東京

ゴールデンウィークに行くべき芸術祭5選

大型連休は、旅の目的をアートフェスティバルにするのはどうだろうか。日本各地で、ゴールデンウィーク期間中に参加できるイベントを紹介する。

3年に1度の大型芸術祭「横浜トリエンナーレ」や、唯一無二の写真芸術祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」などが2024年も開催。気になるものは早めにチケットを購入して、足を運ぼう。

Photo: Keisuke Tanigawa 旧第一銀行横浜支店展示風景

横浜トリエンナーレ

3年に1度開催されるアートの祭典「第8回横浜トリエンナーレ」が、横浜で開幕。横浜の街らしい「国際性」を一つの特徴としてきたが、今回は北京を拠点に国際的に活動するアーティストでキュレーターのリウ・ディン(劉鼎)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)の2人をアーティスティックディレクターとして迎え、その強みを存分に打ち出す。

中国近代文学の祖、魯迅(ろじん)の著作に着想を得た「野草:いま、ここで生きてる」という一見不思議なテーマを掲げた今回の展示は、グローバリゼーションの暴力性やナショナリズムの台頭など、さまざまな問題に直面する現代社会に丁寧に向き合った、非常に見ごたえのある内容となっている。

同展には、日本初出展者を含む多様な国と地域を持つ全93組のアーティストが参加。そのうち日本初出展は31組、新作を発表する作家は20組だ。

メインとなる国際展「野草:いま、ここで生きてる」が、リニューアルを経た「横浜美術館」や、2020年まで「YCC ヨコハマ創造都市センター」が入居していた「旧第一銀行横浜支店」、「BankART KAIKO」などで開催されるほか、地域連携のプログラム群「アートもりもり!」も、横浜駅から山手地区におよぶ広いエリアで展開される。

Photo: Claudia Andujar courtesy of The Instituto Moreira Salles

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭

写真イメージを巡るさまざまな作品を展示する、国内でも唯一無二の写真芸術祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」が今年も開催。京都市内の各所で一連の写真展が開かれ、第一線で活躍する国内外の写真家による新作や撮り下ろしが多数展示される。

2024年は「SOURCE」をテーマに、生命や世界の源を探求するような展覧会を実施する。

ケニア生まれでイギリス育ちのジェームズ・モリソン(James Mollison)は、世界中の子どもたちの寝室を撮影するプロジェクト「Where Children Sleep(子どもたちが眠る場所)」で、現代社会が抱える問題を提起。インド出身のジャイシング・ナゲシュワラン(Jaisingh Nageswaran)の作品には、社会から疎外された人々の生活、闘争と忍耐が描かれている。

日本からは川田喜久治、潮田登久子、川内倫子など参加する。

会場は、建仁寺や新聞社ビルの地下室をはじめ、文化的価値の高い名所が名を連ねており、写真とともに京都の趣深い建造物が楽しめるのも大きな魅力だ。全会場をゆっくりと回りたい人には、パスポートの購入を勧めたい。

※開催時間は、各展示とイベントにより異なる

Photo: Tomomi Nakamura

百年後芸術祭-内房総アートフェス-

千葉県誕生150周年記念事業の一環で実施される、千葉県ならではの新たな芸術祭「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」。千葉県市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の内房総5市が連携して開催する大規模なイベントだ。

アートを主とする「LIFE ART」と、音楽を主とする「LIVE ART」を両軸に、49日間さまざまな展示やパフォーマンスが行われる。

「LIFE ART」では、国内外から招聘(しょうへい)した現代アーティストたちの作品を、内房総5市の各所で展示。魔術と救済、人間と非人間など両義的な中間領域を探求する小谷元彦が手がけた「V(仮設のモニュメント5)」や、SIDE COREによる高度経済成長期から「東京湾アクアライン」が開通するまでの木更津を象徴したような「dream house」をはじめ、見逃せない作品が揃う。

「LIVE ART」では、芸術祭の総合プロデューサーである小林武史が4会場でそれぞれ異なるスペシャルライブを開催。それぞれにコンサートタイトルが付き、通常の音楽ライブでは観られない異次元のアート的表現を展開する。出演アーティストは、櫻井和寿、スガシカオ、宮本浩次、荻野目洋子など。小林も全ステージでパフォーマンスを披露する。

日程などの詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。

Photo: Rai Shizuno

AOMORI GOKANアートフェス つらなりのはらっぱ

青森県内にある「青森県立美術館」「青森公立大学 国際芸術センター青森」「弘前れんが倉庫美術館」「八戸市美術館」「十和田市現代美術館」を会場とした「AOMORI GOKANアートフェス」が初開催。9月1日(土)まで楽しめる。

「つらなりのはらっぱ」という共通テーマで各会場が企画する「メイン企画」。青森県立美術館では、同施設の設計者である青木淳が提唱した「原っぱ」論を援用し、展示室のみならず、館内外の至るところでアートを発見・鑑賞・体験できる場を設けることで、美術館全体に大きな「つらなり」を生み出す。そのほかのヴェニューも、個性的な展示を行うため注目したい。

また、本アートフェスの共通企画として、現代美術家の栗林隆による、原子炉の形状をした構造物に薬草の香りを帯びた蒸気を発生させて、観客が中に入って体験することが可能な体験型インスタレーション作品「元気炉」が、5館を巡回することが決定。スケジュールや詳細は、公式ウェブサイトをチェックしてほしい。

画像提供:アートサイト神津島

アートサイト神津島

伊豆諸島に位置する神津島を舞台にしたアートイベント。ミュージシャンの嶺川貴子、U-zhaan、テニスコーツ、アーティスト集団のオル太、詩人のカニエ・ナハ、ダンサーの上村なおか、ラッパーの環ROYらが身体表現やライブパフォーマンスを展開する。

美しい景観を舞台に島の自然と対峙(たいじ)し、共生することで、独自の鑑賞体験や時間をアーティストと観客で作り上げる。島に滞在しながら「漂流」や「自然の脅威と雄大さ」を意識して、参加者の身体を芸術とともに研ぎ澄ましていく企画に足を運ぼう。

また、4月28日(日)には東中野にある「梅若能楽学院会館」で、出演者たちが集結するオープニングイベントも行われる。

なお同イベントは、ゴールデンウィーク後の5月18日(土)〜26日(日)に開催。日程に注意してほしい。

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