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ネットで使われている“ゾルトラーク”って何? 元ネタ『葬送のフリーレン』での本来の意味とともにその意味と内容を解説します!

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

勇者一行が魔王を討伐した後の世界を描いたファンタジー作品『葬送のフリーレン』。エルフの魔法使いフリーレンが人の心を知る旅を描いた物語で、現在テレビアニメ第2期が放送されています。

本作に登場する様々な用語の中でSNSを中心にとりわけ頻繁に使われている「ゾルトラーク」。本作を知らなくてもこの言葉だけは見かけたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本稿では、「ゾルトラーク」の本来の意味や作中でどのように登場しているのか、またSNSではどのような使われ方をしているのかなどを詳しく解説していきます。

【写真】『葬送のフリーレン』ゾルトラークとは?用語解説

ゾルトラークとは魔法の名前

ゾルトラークとは作中に登場する魔法の名前です。元々は魔族・腐敗の賢老クヴァールが開発した史上初の貫通魔法であり、人類の防御魔法だけでなく魔法耐性を持つ装備さえも貫通し、人体そのものを貫く強力な攻撃魔法でした。それゆえに「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」という意味を持つようになります。

しかし、強力すぎるその魔法は人類の研究対象となり、数多くの魔法使いが挙って研究・解析を進めた結果、ものの数年で解析しつくされ、人類の魔法体系に組み込まれることに。

魔法の構造がわかってしまえば対策も容易であり、ゾルトラークも防ぐことのできる新しい防御術式による強力な防御魔法が開発され、それと同時に装備の魔法耐性も格段に向上し、使い手の技量にもよると思われますが、ある程度のゾルトラークを防げるように進化しました。

かつて「人を殺す魔法」という意味を持っていたゾルトラークは、「一般攻撃魔法」という新しい意味を持ち、非常に汎用性の高い優れた攻撃魔法として広く人類に普及しました。

人類の魔法の主流となった「一般攻撃魔法(ゾルトラーク)」は、人類同士の戦争にも用いられるようになり、南側諸国においては最も人を殺した魔法と言われるまでに。人が殺されないために研究・解析されたはずの魔族が使う「人を殺す魔法」が、結果的に「人を殺す魔法」として人が使うようになってしまっているとは、何とも皮肉なことです。

ネット上ではどういう意味で使われてる?

ゾルトラークの作中の描写から、ネットでは「高度な技術が一般化されたもの」「強すぎるあまり対策された結果脅威ではなくなったもの」という意味で使われるようになりました。

具体例としては、スマートフォンやAIが当たり前のように使われるようになったこと、小説や漫画、アニメなどで当時は画期的だった表現が時を経て常套的な表現と認識されるようになること、昔は命を脅かす感染症だった病が予防接種によって罹患しなくなったり軽症で済むようになったことなどが挙げられます。

こういった現象を一言で「ゾルトラーク化」と言い表し、「医学界のゾルトラーク」「アニメ界のゾルトラーク」などの言い方をすることも。筆者の個人的な見解ですが、現在では花粉症の対策や研究が進んでおり、そのうちゾルトラーク化するのでは、と思っています。

また、元々の意味に近い「人を殺す魔法/一般攻撃魔法」として使われることも。嫌なことがあったり、嫌な相手と遭遇したときなどに「ゾルトラークしたい」「心でゾルトラークしてた」のように使っている方も多いようです。

『葬送のフリーレン』におけるゾルトラーク

初登場は第1巻第5話「人を殺す魔法」。フリーレンがかつて勇者一行での旅の道中で封印したクヴァールを、それから80年後に弟子であるフェルンとともに討伐するというストーリーです。

勇者一行がクヴァールを封印したのは、相手が強すぎるあまり封印するしか術がなかったから。ゾルトラークはそれほどまでに強い攻撃魔法であり、クヴァールが封印されてからその研究と解析が始められました。

80年の時を経て、封印から解かれたクヴァールはフリーレン達に向けて即座にゾルトラークを放ちますが、それをフェルンは防御魔法によって簡単にガード。あまりの容易さに動揺するフェルンの様子から、人類にとって当たり前の魔法になっていることがうかがえます。

最後はフリーレンによってさらに強化されたゾルトラークでクヴァールは討たれることとなりました。

半世紀にわたるゾルトラークの研究解析は人類の魔法史に刻まれる出来事であり、人類の魔法研究を象徴するような存在でもあります。魔族が人を殺す魔法として生み出したゾルトラークを人類は研究するだけにとどまらず、改良に改良を重ねて完全に人類のものにしてしまったのですから、そう認識されるのも納得です。

名前こそ「ゾルトラーク」と呼ばれていますが、「人を殺す魔法」とは威力も速射性も格段に上がっており、もはや別物と言っても過言ではない変貌を遂げています。

また、長命のフリーレンや魔族たちにとっては比較的新しい魔法であり、フリーレンいわく「反射神経で無意識に防御できるほどの年月は経っていない」「どうしてもその対処はたった一瞬、ほんの誤差のような時間だけれども思考する分だけ遅れる」とのこと。

一方、フェルンをはじめとする現代の魔法使いたち(老人であるデンケン含め)にとっては、生まれた時から当たり前にある魔法であるため、発動にも対処にも思考を必要としないと言います。

実際、フェルンはその隙を突いてゾルトラークで魔族を討伐しており、人類が魔族に対抗するうえで大きな武器となっていることを示しています。

「魔族を殺す魔法」への変化

実は、人類の「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」研究に多大に貢献したのがフリーレンです。具体的にどのような形で尽力していたかの描写はありませんが、魔法に精通する彼女の協力がなければ、今ほどの成果は得られていなかったと思われます。

「一般攻撃魔法」となったゾルトラークを、フリーレンは魔族を殺すことに特化したものに独自で改良。貫通力やスピード、速射性、射程距離などが非常に高いものになっており、これを受けた魔族リュグナーは「あれは人を殺す魔法(ゾルトラーク)と呼べる代物ではない。魔族を殺す魔法だ」と評しました。

フリーレンはフェルンにも「魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)」を教え込んでおり、彼女は師匠よりも早く撃てるまでに成長。今では魔力探知範囲の外の遥か彼方から敵の心臓部を一撃で仕留めるという、まるで狙撃手のような技を習得しています。

フリーレンやフェルンは当たり前のように使う「魔族を殺す魔法」ですが、受けた魔族たちの驚く様子を見るに、使える魔法使いは非常に限られているよう。魔力を圧縮する技術やそれを保ったまま遠くに飛ばせる技術など魔法使いとして様々な技術がなければ到底習得できるものではなさそうです。

作中では彼女たちの他に、デンケンが高圧縮かつ高速度のゾルトラークを使用しています。

これからも登場する「ゾルトラーク」

物語序盤で登場して以降、たびたび登場している「ゾルトラーク」。攻撃する姿も相まってとても格好良い魔法で、何だか口に出して言いたくなる名前なのも魅力のひとつである気がします。

穏やかな旅の様子と迫力ある戦闘シーンが見どころの『葬送のフリーレン』。「ゾルトラーク」は今後も大事な場面で登場します。魔族を「ゾルトラーク」で撃ち抜くフリーレンやフェルンにぜひ注目してください!

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