Yahoo! JAPAN

コミュニティカフェ「ヤハタココ」オープン1周年 地域と人と企業を巻き込む【北九州市八幡東区】

北九州ノコト

(アイキャッチ画像:ヤハタココ)

創業132年目を迎えた木材・新建材の卸売業、建築業を行う「福原材木店」が、地域活性化を目指して生んだコミュニティカフェ「ヤハタココ」(北九州市八幡東区前田2-4-11)。今年11月にオープン1周年を迎えました。

単なるカフェではなく、地域活性化を目指す事業だからこそ、開業支援や企業と人をつなぐ場としても活動しています。今回は、そんなヤハタココの取り組みの一部を紹介します。

人と人、人とチャレンジを結ぶカフェ「ヤハタココ」

昨年11月、北九州市八幡東区前田に、コミュニティカフェ「ヤハタココ」が誕生しました。

当初は一から建物を作ることも考えていたそうですが、そんな中、近所の2階建オフィスが空きました。ヤハタココが入るビルは、地域の人々の間でも「あの保険屋さん」として根付いていた建物で、昭和時代から八幡のまちを見守り続けていました。

当初はスタイリッシュな外観を想い描いていたそうですが、気取った外観は地域には馴染まないのではないかと考え直し、長年まち並みの一部であった「あの保険屋さん」の外観を残すことを選んだのだそう。

気軽に集える「Community(コミュニティ)」であり、仲間と過ごす「Company(カンパニー)」でありたい、そしてそこには「Coffee(コーヒー)」がある。これらの頭文字をとり、関わる全ての人にとっての大切な「ここ(場所)」でありたいという意味がヤハタココには込められています。

ホットドッグ店「SUNDOG」(シェアキッチン)

北九州市小倉北区にあるホットドッグ店「SUNDOG(サンドッグ)」。

小さな店内、テイクアウトを主体としたお店は、コロナ禍でキッチンカーでの移動販売も並行して行うようになりました。

ヤハタココのシェアキッチンでは、お店にはない新しいメニューを毎月考案し、そしてヤハタココでテストマーケティングをしています。

オーナーからすると「屋内で夏は涼しく冬は暖かい環境で、直接お客さんと会話ができるシェアキッチン、常連さんばかりがくるヤハタココではその情報収集と手応えを得るには最適な場所だ」といいます。

フルーツサンド店「ULUSANDCAFE」(シェアキッチン)

自宅で仕込みをし、キッチンカーでのみ各地で営業をするフルーツサンド店「ULUSANDCAFE(ウルサンドカフェ)」。

「いつか自分のお店を持ちたい」という夢から、コロナ禍で「一旦キッチンカーで開業しよう!」ということになったそうです。旬のフルーツを使い、オリジナルのクリーム、季節ごとにしか味わえないメニューもあり、意欲的に展開をしています。

ヤハタココのシェアキッチンは、来客がない時間には仕込みができ、お客さんがくれば販売もする広さと配置がとても理想的なんだとか。

また、ヤハタココのコーヒー豆を使ったコーヒークリームサンドも考案し販売。そんな出会いをチャンスに変えるオーナーは、手話対応もしており、出店の際には、たくさんの手話をされる来店者もいました。

「キッチンカーではそんな暇がなかった」と、テーブルに座っている方と離れていても手話で会話をする姿は、これも大事なコミュニティだと感じさせます。

足もみ「あしへの想い」(コミュニティスペース)

沖縄出身の彼女は、このまちに嫁いできて、若石リフレクソロジー(足揉み)を勉強していました。

子供の頃から足裏の反射区図を見ながら、身内の足をマッサージすることが好きで、いつか多くの人の足揉みをしてみたいという想い。プロ若石健康法マスターという資格を取得し、ヤハタココへやってきました。

開業に向けて、「ココで100人足揉みの修行がしたい!」という、熱い想いにひかれ、二階の貸し出しを了承。彼女の人柄が素敵で、本当に心地よい!と予約で埋まるほど好評なのだそうです。

「ヤハタココ」でつながり寄り添う人々

そのほかにも、書道教室、フラワー教室、ハンドメイドマルシェや料理教室が開催されました。来店者のほとんどがヤハタココの常連で、八幡のまちに住んでいる方々ばかりだそう。

1日の来店者数は、平均30名程度。派手な看板はなく、のぼりもない、昭和からずっとある保険会社の建物は、足を踏み入れると、来客者は皆驚かされます。1人1人とコミュニティを築いていくことに重きを置いたヤハタココは、毎週来てくれる人や、週に2回も3回も来てくれる人で成り立っているそうです。

ある常連さんは、「ヤハタココに来れば、つながりたいと思わずにはいられない誰かと会えて、やりたいことに一歩踏み出す勇気が持てる」と嬉しそうに語ります。

昭和の時代、福原材木店の社屋前には木材を加工する青空作業場がありました。冬はドラム缶に端材を入れて暖をとり、大工や地域の方々が集まり、お茶を片手に世間話をしていたといいます。

木材が積み上げられた加工場、そこにはいつも誰かと会えて、話ができるコミュニティの場だったのかもしれません。あの頃の加工場を今は地域のコミュニティカフェとして、ヤハタココがそんな場所になっていければと次の1年をまた目指していくのだそう。

※2023年11月22日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

【関連記事】

おすすめの記事