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ポイント還元率は1.1%!クレカ投信積立サービスに後発で参入した「マネックスカード」の狙いと勝算

Marketing

マネックスカードの特長と魅力

「楽天証券×楽天カード」「tsumiki証券×エポスカード」「SBI証券×三井住友カード」「auカブコム証券×au PAYカード」など、証券会社とクレジットカードが提携し、カード決済で投資信託の積立が始められる「クレカ投信積立」のサービスが増えました。従来の投信積立は証券口座に資金を都度入金する必要がありますが、クレカ投信積立は購入する投資信託と投資タイミング・金額を設定しておくと自動的に買い付けを行い、約定金額がクレジットカードで決済される仕組み。手間が大幅に軽減され、現金の投資ではつかないポイント付与の対象になるのもお得です。上限は月5万円と金融庁により定められていますが、この金額の範囲内で積立投資を始めたい人にとって、魅力的なサービスと言えます。

この流れに乗って、今年2月25日から「マネックスカード投信積立サービス」を始めたのがマネックス証券です。まず、マネックスカードの特徴についてマネックス証券 プロダクト部マネジャー・木下直樹さんが説明します。

「マネックス証券口座開設者向けのクレジットカードで、2021年5月から発行を始めました。国際ブランドはJCB、年会費は初年度無料、次年度以降は550円ですが、年1回以上のカードショッピング利用で無料になります。ショッピング利用のポイント還元率は1.0%で、当社独自のマネックスポイントを付与します」

証券口座から自身の銀行口座に資金を引き出す「即時出金サービス」は、通常1回の利用につき330円かかりますが、マネックスカードの会員は月5回まで無料とのこと。また、ショッピング利用のポイント還元率0.5%のカードが目立つ中、マネックスカードの1.0%は破格の水準です。加えて、ポイントの交換先も多岐にわたります。

「株式手数料や暗号資産への交換から、dポイントやTポイント、Pontaポイント、nanacoポイント、Amazonギフト券、エアラインのマイルへの交換、さらにはポイントを日本赤十字社に寄付することも可能です。こうした使い勝手の良さもあり、発行開始からまだ1年たっていませんが、多くのお客様にご利用いただいています」(木下さん)

ちなみに、マイルはJAL・ANAのどちらにも交換できるそうで、ポイントプログラムとしては珍しいケース。両方に搭乗する機会がある人にとって、マネックスポイントは便利です。

差別化ポイントで若年層に訴求

マネックスカードによる投信積立サービスは、マネックス証券がカード発行当初からアナウンスして準備を進めていたサービスで、満を持してのローンチとなりました。

サービス概要は次の通りです。

申込単位:原則1000円以上1円単位(ファンドにより異なる場合あり)積立設定上限額:毎月合計5万円以下(つみたてNISAの場合、毎月3万3333円まで)対象銘柄:マネックス証券で取り扱う積立可能銘柄(一部銘柄は対象外)対象口座:特定/一般、NISA、つみたてNISAマネックスポイント還元率:1.1%

驚きなのは、ポイント還元率の高さです。主要ネット証券のクレカ投信積立サービスのポイント還元率は約定代金の0.5%~1.0%なのに対して、マネックスカードは1.1%と最高水準を打ち出しました。

「より多くの方にマネックス証券を認知してもらいたく、あえて1.1%にしました。ポイント還元率の高さとポイントの使用用途の幅広さが、他社との差別化になるサービスの特長です」(プロダクト部・小堤渉平さん)

気になるのは、すでに競合ひしめくクレカ投信積立サービスの世界に、なぜ今、後発で参入したのかということ。ネット証券の老舗で知名度が高く、すでに多くの口座を持つマネックス証券があえて始める理由とは…。

「当社では投資経験が豊富な40~50代がメイン顧客層となっております。当社としても、投資経験がなくとも資産形成にご興味があるお客様や若年層にご利用いただきたく、手軽に投資できるクレジットカードつみたて投信サービスを始めました」(小堤さん)

マネックス証券ではスマートフォン向けのアプリ・ツールのリリースに加えて、「ワン株(単元未満株)」買い付け時手数料の無料化、今年3月には現物取引手数料の引き下げも発表するなど、投資のハードルを下げ、より多くの人に口座を開設してもらうべくサービスの改定を行っています。投信積立サービスもその一つと言えそうです。

「おかげさまで、今年2月7日に投信積立サービスの申込受付を開始する旨を公表したところ、既存顧客・新規口座開設者ともにカードの申し込みが増え、一時期はカードの発行が遅延するほどでした」(小堤さん)

社長自らSNSとYouTubeで情報発信

想定を超える滑り出しの良さを見せたマネックスカード投信積立サービス。プロモーションも工夫して展開してきたそうです。

「お客様へのメール配信、マネックス証券Webサイト内のバナー掲載はもちろん、公式SNSを活用したプロモーションを展開してきました。ただし、情報を一気に出すのではなく、マネックスカードの発行から投信積立サービスの開始まで期間が空いたので、メールやSNSで『いまは準備中』『投信つみたてのポイント還元率1.1%』『投信つみたての申込受付開始』など、進捗ごとに何度もお知らせしたのは、今までになかった試みです」(マーケティング部・羽間莉沙子さん)

マネックス証券の公式Twitterのフォロワー数は約8.2万人(2022年4月14日現在)いるので、定期的に進捗状況を知らせるだけでも、多くの注目を集めます。加えて、同社代表取締役の清明祐子社長も自身のTwitterで情報を公開し、フォロワーから寄せられた質問に答えるなど、積極的にコミュニケーションを取ることで新サービスを浸透させていったそうです。

「TwitterでのUGC発生や拡散を狙って、カードの機能表やポイント還元率の比較表をわかりやすく作成しました。さらに今回は、投資やポイ活関連のYouTuberの方たちが当社のサービスに注目して取り上げてくださったのも特徴的でした。なかには、口座開設からマネックスカードの申込手順まで解説するコンテンツもあったほどです」(羽間さん)

クレカ投信積立サービスやポイントプログラムは、投資に興味のある20~30代にとって気になる話題の一つ。投資やポイ活関連のYouTuberには視聴回数を稼げるコンテンツとして認識されているようです。

「スマホネイティブの世代にはSNSでの訴求がうまくいったと思います。今後はさらに幅広い世代にアピールするため、外部広告の活用を検討しています」(羽間さん)

ポイント還元率を発表したときは、清明社長と小堤さんがYouTubeでライブ配信を行い、チャットでも質問を受け付けました。


「マネックスカード投信積立 重大発表」と題したライブ配信を行うマネックス証券代表取締役社長 清明祐子さん。

「『買付日の変更はできるのか』『対象銘柄は何か?』などたくさんのご質問をいただきました。他のスタッフに協力してもらいながらご質問にお答えし、その日に回答できなかったものについては社内で確認を取り、正確かつ迅速にお答えできるよう日々取り組んでおります」(小堤さん)

YouTubeを含むSNSを活用したプロモーションは効果的で、当初ターゲットに想定していた20~30代の顧客が伸びていることから、この世代に情報が的確に届いている手応えがあるとのこと。今後はポイントによる投資信託の買い付けも議論されているようで、サービスはさらに進化しそうです。

記事執筆者

大正谷成晴

おしょうだに・しげはる
フリーランスの編集・ライター。2001年よりビジネス誌を中心に活動を始め、投資・資産運用全般、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。
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