冬ツーリングの心強い味方!グリップヒーターの選び方
気温が低い真冬のライディングでは、ウインターグローブを着用していても手がかじかんでしまうことがあります。そうなると、普段どおりのライディングができなくなることも考えられます。そんな冬のライディングで心強い味方となるのがグリップヒーターです。電気でグリップを暖めてくれるため、冷たい風が吹く日でも一定の温度を保ち、快適で安全な操作が行えます。
真冬の到来を前に防寒対策を考えているライダーの皆さんへ、グリップヒーターの有用性やタイプごとのメリットとデメリット、上手なグリップヒーターの選び方をご紹介します。
4つあるグリップヒーターのタイプ
グリップヒーターにはいくつかのタイプがあり、使いやすさや取り付け方法が異なります。どれを選ぶかによって、快適さやコストが大きく変わるため、ご自身のバイクや使用目的に合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは代表的な4つのタイプについて、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。
1, 標準装備型
国内バイクメーカー4社でグリップヒーターを標準装備しているバイクの例は、以下の表のとおりです。
カワサキスズキホンダヤマハ・Ninja H2 SX SE
・Ninja 1100 SX / SX SE
・VERSYS 1100 SE
・W800
・MEGURO K3・Vストローム1050DE / 1050
・Hayabusa・Gold Wing Tour
・CB1300 Final Editionシリーズ
・Rebel 1100
・NT1100
・CRF1100L Africa Twinシリーズ
・CB1000F SE
・NC750X
・X-ADV
・TRACER9 GT
・TRACER9 GT+ Y-AMT
・FJR1300AS
・TMAX560
標準装備型のグリップヒーターは、メーカーが設計段階から組み込んでいるため、見た目が自然なうえに耐久性が高く、違和感なく操作できる握りやすさが特徴です。配線も車体内部を通されているため、後付けするグリップヒーターで起こりがちな断線等のトラブルは少ないと考えられます。
標準装備されている車種は限られているため、ご自身が乗りたいバイクに装備されていないこともあります。あらかじめグリップヒーターが備わっているバイクを購入したい場合は、メーカーサイトや販売店で確認しましょう。
2, スロットルパイプ交換型
スロットル部分ごとヒーター付きのものに交換するタイプが「スロットルパイプ交換型」です。ヒーター機能がスロットルパイプと一体化しているため、取り付け時に複雑な配線加工を行う必要がないのが魅力です。グリップの形状もオーソドックスなものが多いため、バイク本来の握り心地に近い自然な操作感を得られます。
国内バイクメーカー4社向けの製品が中心ですが、ご自身のバイクに合うかどうかは製品情報に記載されている適合車種やバイク用品販売店などで確認しましょう。また、スクーターに多い115mmサイズのグリップには合わない場合もあるため、購入時には適合確認が必要です。
3, グリップ交換型
「グリップ交換型」は、ヒーター機能を内蔵したハンドルグリップ型製品です。スロットルはそのままにグリップのみを交換する方式なので、ハンドル径や長さに合わせて選べるなど、バリエーションが豊富な点がメリットです。前述のスロットルパイプ交換型よりも適合するモデルが多く、製品価格も比較的リーズナブルです。
バイク本来のグリップに近い握り心地を味わえる製品もありますが、従来のグリップより太く感じるものもあります。その場合、操作に違和感を覚えるかもしれません。また、取り付ける際には配線加工が必要となり、バイクによってはスロットルパイプも加工しなければならないケースがあります。バイクショップやバイク用品店に取り付けを依頼する場合は工賃が発生するため、購入前に取り付け工賃と合わせて確認しましょう。
4, 巻きつけ型
グリップの上からヒーターを巻きつけるタイプが「巻きつけ型」です。工具が不要で、配線加工も比較的簡単なため、カスタム初心者でも導入しやすいパーツです。バイク用USBポートから電源供給できる製品もあり、その場合は配線加工が不要です。使用しない季節は外して保管でき、複数のバイクで使い回せるのも魅力です。
紐や面ファスナーで固定するタイプと、ハンドルにはめ込むタイプがあり、用途に応じて選べます。
巻きつけるタイプであるため、グリップは従来よりも太くなり、握りづらさを感じる可能性があります。また、温度調整機能がない製品が多いため、個人差もありますが期待していたほどの暖かさを感じられない場合があります。
4つのタイプのなかでも特にリーズナブルな製品が揃っているため、グリップヒーターを試してみたい方にオススメです。
製品選びのポイント
グリップヒーターを選ぶ際は、まず適合車種指定の有無を確認しましょう。特に記載がない製品は、比較的どのバイクにでも適合する汎用品となります。
適合車種が指定されている製品は、その車種のサイズや配線に合うように設計されているため、他車種には取り付けられません。ご自身の愛車が適合車種となっている製品があれば、そちらを選ぶようにしましょう。
ご自身のバイクに適合する製品がなく、汎用品を選ぶ場合は、購入前にハンドルの外径とグリップの長さを必ず測りましょう。サイズが合わない製品は装着できなかったり、操作時に違和感が出たりする可能性があります。グリップが太くなると握りづらくなるため、できるだけ従来のグリップに近い外径の製品を選びましょう。
賢いグリップヒーターの選び方を聞いた
グリップヒーターの製品選びや取り付けを検討する際にどんな点に気をつければ良いか、バイク用品店の担当者は次のようにアドバイスします。
「大きく分けて4つのタイプのグリップヒーターについて、それぞれのメリットとデメリットを知ったうえで製品を選ばれると良いでしょう。グリップヒーター製品を取り扱っているお店によって『スロットルパイプ交換型』と『グリップ交換型』で工賃が変わることがあるので、お買い求めの際は遠慮なくお店の担当者にお聞きください。
片道1時間未満の通勤や通学での使用なら、取り付けが簡単な『巻きつけ型』でも十分な暖かさを得られます。冬場でもロングツーリングを楽しみたい方は、握った際の違和感が少なく温度調整ができる『スロットル交換型』をオススメします。指先が冷えて手がかじかむと、暖かい日と同じようなライディングができなくなってしまいます。無理のない運転を心がけることはもちろんですが、手の状態を保ってあげることも大切です。
最近のバイクは電子制御スロットル搭載車が増えているため、こうしたバイクにグリップヒーターを取り付ける際は、電子制御スロットル対応製品を選ぶようにしましょう。非対応製品の場合、配線が干渉することで電子スロットルの動きが阻害されたり、最悪の場合断線してしまう可能性があります。ご自身のバイクに電子制御スロットルが内蔵されている場合は、どのグリップヒーターなら取り付けて問題ないか、バイク用品販売店の担当者にご相談ください」
グリップヒーターで冬のライディングを快適に
グリップヒーターは、真冬のライディングでも快適な走行をサポートしてくれる心強いアイテムです。グリップヒーターのタイプによって、取り付け方法や操作感、コストが異なるため、寒さ対策を万全にするためにも、ご自身のバイクに合ったグリップヒーターを選びましょう。きっと冬のライディングがより快適なものになります。