七里ガ浜で高校と自治会が結束 地域祭り参加、花火でお返し
七里ガ浜高校と、地元自治会の連携が進んでいる。8月に開催された七里ガ浜自治会主催の地域の夏祭りに、高校生が運営スタッフ、ステージ出演と約100人が参加。一方、9月8日の高校文化祭の花火打ち上げには自治会が一部費用を負担し、警備員も派遣するなど友好関係が深まる。
友好が深まるきっかけとなったのは2年前の夏。コロナ禍で中止していた七里ガ浜自治会の夏祭りが復活に向けて動く中で、自治会から七里ガ浜高校へ声を掛けた。祭りに参加しませんか?
誘いを受けた同校の長瀬淳教諭(63)が、自身の受け持つ生徒会やボランティア部の生徒たちに話をすると前向きな回答が返って来た。そして、2022年8月、3年ぶりに再開した地域の夏祭りに運営スタッフとして高校生10人ほどが参加。23年には20人、8月17・18日に行われた今年は運営だけで40人以上が協力。縁日コーナーの手伝い、自転車整理、ごみ収集とイベントを支えた。
運営、ステージ高校生が100人
さらにステージ参加する部活が増え、今夏は吹奏楽に軽音楽、ダンス、チアダンス部が出演し会場を盛り上げた。運営と合わせると、約100人が祭りに参加していた。
運営スタッフとして初参加の生徒会長・児玉慧さん(2年)は、「小さい子どもからお年寄りまで幅広い年代と触れ合えたのが楽しかった」と笑みがこぼれる。高校生の協力について自治会の小原達美会長(69)は「高齢化が進む中で、とんでもない戦力。イベント活性だけでなく、地域活性につなげていきたい」。
高校生が加わって3年目の夏祭りを終え、自治会メンバーは9月7日に高校を訪れ感謝状を手渡した。また、8日の高校文化祭でグラウンドから打ち上げられる花火に、七里ガ浜自治会ら4自治会が今年初めて出資。これまで40発だった打上発数も75発に増え、七里ガ浜の夜空を彩った。
茅ヶ崎から学校へ通うボランティア部田部眞守さん(2年)は、連携をこう捉える。「住民と交流することで、学校がある地域を理解できる」。小原自治会長は「地域のファンが増え、住みたいと思ってもらえれば街が続いていく」と語った。