【独自インタビュー】本当に虫歯ゼロの子に育った方法を大公開! 「はみがきを嫌がらない方法は?」「虫歯になりやすい食べ物は?」現役小児歯科医が徹底解説
光が丘こども歯科・矯正歯科の現役小児歯科医に、虫歯予防に効果的な方法を直接質問! 実際に虫歯ゼロの子どもに育てた方法を伝授していただき、「仕上げみがきはいつまで?」「矯正は必要?」などリアルな疑問にも答えてもらいました。
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これは多くの親が願うことでしょう。でも、「きちんと歯をみがけている?」「おやつは食べても平気?」「仕上げみがきはいつまで必要?」など心配事はつきません。
なんとなく知識はあるものの、「本当のところはどうなの?」と疑問をもっている人も多いのではないでしょうか。
そこで、はみがきや虫歯予防に関するヒントを、「光が丘こども歯科・矯正歯科」の小児歯科医・尾高あき子先生(以下、尾高先生)にうかがいました。
尾高先生は、自身も子育てをされた先輩ママ。すでに成人されているという尾高先生のお子さんは、なんと虫歯ゼロ! どうしたら虫歯のない健康な歯を維持できるのでしょうか。その秘訣を聞いてみました。
光が丘こども歯科・矯正歯科 写真:公式サイトより
尾高先生の実体験から学ぶ、虫歯ゼロのヒント
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「私が小児歯科医になったばかりのとき、1歳児健診などにうかがい、保護者に向けてお子さんの食事指導をしていました。まだ自分の子どももいない私でしたが、授業で教えられたとおりに話していたんです。
おやつに関しては、『おにぎりとお茶、ふかし芋と牛乳、などでもいいんですよ』と指導していたのですが、本当にそれでいいのか試したい気持ちが生まれました。それなら、自分の息子に試してみようかと(笑)。のちに息子が本当に虫歯にならなくて、これでよかったんだってわかりましたね」
そもそもおやつとは、1回の食事では摂取量が足りない子どもにとって補助食としての意味を持つもの。そのため、おやつが甘いものである必要はないと尾高先生は話します。
小児歯科医としての知識があるだけではなく、育児で実践もされてきた尾高先生。ここからは、ご自身の経験も踏まえて、虫歯にならない秘訣や、子育ての現場で悩みがちなポイントについて直接質問してみました。
子どものはみがき・虫歯予防Q&A
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親からの虫歯菌の感染。どこまで気をつければいい?
「温かい食事を親がフーフーと冷ましたり、親が使った箸やスプーンで子どもの口にも運んだりするのは、やはり避けたいですね。わが家では、小さいころからはみがき粉の共有もしたことがありません。はみがき粉は、歯ブラシに直接触れるものだからです。
子どもの口のまわりにキスすることも、虫歯の原因になります。とはいえ、幼い時期にスキンシップをまったく取らないかというと、そんなことはないですよね。だから、ママもパパも赤ちゃんが生まれる前に定期的に歯科健診をすることが大切だと思います。
親がなるべく虫歯菌をもたないようにすれば、それだけ子どもに感染するリスクも減らせますよね」
ダラダラ食べはなぜNG?
「口の中にいつも糖分があるのは、虫歯になりやすい状態。ずっと食べ続けていると、その状態を継続していることになります。
うちの子もソフトキャンディなど甘いものを食べていましたが、ダラダラ食べはさせませんでした。食べる時間は食べる時間、としっかり決めていましたね。
食べたあとには歯をみがき、難しいときにはうがいをしたりお茶を飲んだりすることも大切だと言われています。食べるときにしっかり食べておけば、お腹いっぱいになるのでお菓子もいらないんですよね」
虫歯になりやすいのは何歳?
「より虫歯に気をつけるべきと言われているのは1歳半から2歳半前後ですね。
この年齢は、親が使ったスプーンなどを介して虫歯菌がうつり、虫歯になりやすい時期。生え始めの乳歯は虫歯菌がすみつきやすい時期でもあるので、このときになるべく感染リスクをおさえることが重要です」
子どもの仕上げみがきはいつまで必要?
「推奨されているのは、小学校高学年まで。私も、その時期までは仕上げみがきを続けました。学校に行き始めると、お昼のはみがきの面倒は見られなくなりますが、家にいるときは見るようにしていました。
でも、中学生になって手を離したとたんに、食べてそのまま寝てしまうこともありましたね(笑)。それでも、大人になるまで虫歯ゼロを維持できているのは、幼少期の習慣のおかげで、口のなかが虫歯になりにくい状態になっていたからかもしれません」
虫歯になりやすい体質ってあるの?
「唾液の量が多い子どもは、虫歯になりにくいです。特に、さらさらとした唾液の子どもは虫歯が少ない印象ですね。
わかりやすい例を挙げると、大人でも、下の歯の前歯は虫歯になりにくいんです。なぜなら、下の歯の後ろ側に唾液が出てくる出口があるから。常に流れている場所なので、糖分や虫歯菌は流されて虫歯になりにくいのです。
でも、お子さんの唾液が少なくても大丈夫。しっかり嚙むことで唾液量を増やせますよ」
歯並びが悪いと虫歯になりやすい? 矯正は必要?
「歯並びが悪いと、そこに汚れがたまることで虫歯や歯肉炎になりやすいのは事実です。子どものころは歯肉炎で止まっているとしても、大人になると歯周病になり、歯がグラグラしてさらに歯並びが悪くなる可能性もあります。
歯の健康を考えると、矯正はしたほうがいいですね。幼いうちは骨が完全に出来上がっていないので、あごを広げることも比較的簡単にできます。歯並びにも個人差があるので、悩まれている場合は、一度矯正の先生に相談されるといいですね」
乳歯が虫歯になると永久歯に影響する?
「昔は『どうせ生え替わるから虫歯になってもいい』なんて言われていましたね。でも、乳歯の虫歯がひどくなって神経が死んでしまった場合、膿が神経の根っこに出てきて、永久歯についてしまうリスクがあります。虫歯になりやすい永久歯になってしまうので、できれば小さいうちに虫歯を治しておきましょう」
虫歯になりやすいお菓子は? お菓子とうまく付き合うには?
「お菓子の存在を知ったあとに、取り上げるのはかわいそうですよね。お菓子は種類によって虫歯リスクも変わるので、程度を知っておくと判断の目安になりますよ。一般的なお菓子を例に、虫歯になりやすい順番で並べてみますね」
チョコレート>キャラメル>あめ>ガム>ジュース>スポーツドリンク>クラッカー>ポテトチップス
「このなかで最も虫歯になりやすいお菓子はチョコレートです。チョコレートって歯の溝に入りやすいですよね。キャラメルも、口のなかに残りやすい。糖分が多く、歯に残りやすい食べ物ほど、虫歯リスクが高いということですね。
一方、果物のリンゴやバナナは虫歯になりにくいです。特にリンゴは繊維質が多く、歯に詰まりにくいからだと考えられます」
みがき残しを防ぐ正しいはみがきの方法とは?
小学校高学年まで仕上げみがきを続けたという尾高先生。やはり、虫歯予防に正しいはみがきは欠かせません。
尾高先生に、正しいはみがきの方法をお聞きしました。
「大人もやりがちですが、大きく動かして複数の歯を一度にみがくと、みがき残しが生まれる原因になります。たとえば奥の歯から始める、とスタートを決めて、奥から1本ずつみがきましょう」
歯は平らではなく曲線でできているので、くぼんでいるところに歯ブラシを届かせる意識が大切です。1本の歯に対して何回も手を動かしながら、丁寧にみがくといいですね。
はみがきタイムを親も子も笑顔で過ごすために
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はみがきが大切なことだとわかっていても、始めたばかりのころは嫌がるケースも多く、親としては億劫になってしまうもの。子どもがはみがき嫌いにならないためにできることはあるのでしょうか?
「小児歯科で昔から言われていることですが、ママやパパって、虫歯にするわけにいかないと思ってとても怖い顔をしていることが多いんですよ。その顔が、子どもにとっては怖いんじゃないかな」
考えてみれば、普段やさしい身近な大人が、突然怖い顔でやってきて無理やり口に何かを入れてきたら恐ろしいはずです。はみがきの時間が苦痛になってしまうのも無理はありません。
「ママやパパのやさしい声や嬉しそうな声は、子どもも知っています。その声で、『気持ちいいね』『歯がきれいになったね』と、言葉をかけながら行うことが大切です。
でも、実際はそうは言っていられないことも知っています。私自身、昔は子どもに『早くして』とよく言っていました。今では後悔しているんですけど。もっと笑ってあげればよかったな、私の怒った顔しか覚えていないだろうなって。
育児書どおりにいかないのが現実ですが、怖い顔はやっぱり怖い。少し大きくなってきたら、簡単にカレンダーなどを使って〈はみがき頑張り表〉を作るのもひとつの工夫です。『よくできたね』と毎日シールを貼っていけば、きっと子どもも楽しいはず。ちょっとした楽しみを作ることがポイントですね」
本来は、食べたらみがくのが基本。でも、小さい子どもはご飯を食べている途中で寝てしまうこともあるじゃないですか。ときには、『まあ、しょうがない』と思う日があってもいいんじゃないかな。もちろん、それが毎日になると困るんですが。完璧であることに必死になると、ママやパパにとっても、子どもにとってもよくない気がします。
今まさに子育てをされているママパパには、気持ちを楽に持ってほしいなと思います。そして、『虫歯がないか診てもらおう』と、歯医者にも気軽に来てもらえたらいいですね。
歯のケアについて正しい知識を持っていても、それを無理にわが子へ押し付けてこなかった尾高先生。あくまでも、「指導内容どおりにしたらどうなるか」と、試してみる姿勢で取り組まれていたように感じられます。
体質などによっても、虫歯になりやすい人とそうでない人はわかれます。「この方法で、必ず子どもの歯に虫歯を作らない!」と結果までコントロールしようとするのではなく、できることに取り組んで、その先の結果は「見届ける」という姿勢が大切なのかもしれません。
「はみがきは楽しい!」を絵本からはじめる方法も
はみがき自体にネガティブなイメージを持たないことは、歯の健康を守るために大切なファーストステップ。はみがきに親しむ方法として、絵本を活用するのはいかがでしょうか。
『スティッチと やって みよう はみがき できた? ミラーつき(ディズニーブックス)』は、はみがきに初挑戦するスティッチの様子を楽しく描いた絵本。はみがき前の読み聞かせにぴったりです。最後のページにはぴかぴかミラーがついているので、自分の歯を映すことができますよ。
©Disney
『スティッチと やって みよう はみがき できた? ミラーつき(ディズニーブックス)』
定価:1100円(税込)
サイズ:たて150mm×よこ150mm
ボードブック/8見開き16ページ
対象:1歳ごろから
講談社刊
いっぽんいっぽん、ていねいに。 ©Disney