上越市吉川区「コウノトリ」のヒナ すくすく成長
国の特別天然記念物「コウノトリ」のヒナが上越市吉川区でふ化し、まもなく1か月になります。多くの人に見守られ、ヒナは順調に成長しています。
5日(水)正午ごろのコウノトリの様子です。親鳥の足元にヒナがいて時折立ち上がって羽ばたくようなしぐさをしています。
ヒナは体長20センチほどに成長していて、親鳥とおなじように翼の先が黒くなっているのが分かります。
巣があるのは吉川区の農道に立つ電柱の上です。観察を続けてきた地元の橋爪法一さんによりますと、4羽のヒナがかえっているということです。ふ化してまもなく1か月。これまでに親鳥が魚やヘビを捕ってきてヒナに与える様子や、木の枝などで巣をつくろう様子が見られたということです。
橋爪さんは「日々大きくなっている。大雨や強風の日はもちろん、先日の地震の時は心配したが、無事に乗り切って元気そう」と話しています。
見守っているのは橋爪さんだけではありません。周囲で農作業をする人や近くのお寺の住職もコウノトリを暖かく見守っていて、わずかな異変があると橋爪さんに電話で知らせてくれるそうです。
ヒナが巣立つのは、ふ化してから60日から70日後といわれています。橋爪さんは「なんとか巣立ちの瞬間に立ち会いたい」と期待を膨らませています。
上越市では、保護のため巣の詳しい場所を明らかにしていません。市では見つけても近寄らず、近くを通る際も立ち止まらずに通り過ぎるよう呼びかけています。