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英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』全国公開~2022年“ロミジュリ”大豊作のワケとは?/桜沢エリカのコメントも紹介

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ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』

英国はロンドンのコヴェント・ガーデン、ロイヤル・オペラ・ハウス(ROH)で上演されたロイヤル・バレエ団、ロイヤル・オペラによる世界最高峰のバレエとオペラを、東宝東和株式会社配給により、TOHOシネマズ系列を中心とした日本全国の映画館で鑑賞できる『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2021/22』。すべての上映作品に、人気の高い案内人による舞台裏でのインタビューや特別映像等が追加されており、日本にいながらもそのボリュームある内容や迫力ある音響でライブで観劇しているような臨場感を味わう事が出来るとともに、大スクリーンに映し出される細やかな表情や美しい映像を楽しめることで、人気を博している。

2022年4月8日(金)~4月14日(木)には、シーズン3作目としてロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』が全国公開される。原作は英国の生んだ劇聖、W.シェイクスピアの戯曲である。今回はシェイクスピアの普遍性と先進性と、本作の見どころを、舞踊評論家・森菜穂美氏の解説とともに紹介する。

Anna Rose O'Sullivan as Juliet and Marcelino Sambé as Romeo in Romeo and Juliet The Royal Ballet © 2019 ROH. Photograph by Helen Maybanks

ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』(振付:ケネス・マクミラン 音楽:セルゲイ・プロコフィエフ)は、1965年に初演されて以来、世界中で現代の偉大な古典作品と評価されている。英国ロイヤル・バレエではこれまで530回以上も上演され、今なお新鮮さを失わない、英国ドラマティック・バレエの最高峰といえる作品だ。

実は2022年の今年、日本のバレエ界では『ロミオとジュリエット』の当たり年。K-Ballet Company、東京バレエ団、松山バレエ団、NBAバレエ団と上演が続く。ちなみに映画界では『ロミオとジュリエット』を下敷きにしたミュージカル映画の金字塔『ウエスト・サイド・ストーリー』が公開され、アリアナ・デボーズがアカデミー賞助演女優賞を受賞し、話題を呼んだことは周知のとおり。では、400年以上前に生まれたシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』がなぜ、今も多くの人々に支持されるのか?

Marcelino Sambé as Romeo and Anna Rose O'Sullivan as Juliet in Romeo and Juliet © 2019 ROH. Photograph by Helen Maybanks

森氏によれば「そこには、今だからこそ心に響く普遍的なメッセージがあるからです。二つの名家の争いは、ロシアとウクライナの紛争に見られるような、今も絶えない国際紛争や、Black Lives Matterに象徴される人種差別や貧富の差、格差による分断を象徴するように感じられます。憎しみの連鎖がより大きな悲劇を生み、無垢だったはずの若者が悲劇を迎えてしまうことで争いの虚しさを伝えています」とのこと。(ちなみに、本作の音楽を手掛けたプロコフィエフは帝政ロシアのエカテリノスラフ県バフムート郡で生まれたが、これは現在のウクライナ、ドネツィク州であり、昨今ニュース報道を通じてその地名を頻繁に耳にするようになった。)

Romeo and Juliet. ©ROH.

続けて森氏、「もう一つ忘れてはならないのは、ジュリエットの描き方です。ジュリエットは14歳と少女の設定ですが、たった一人で家の権威に立ち向かい、両親の意思に反して愛を貫く決意をして勇気ある選択をします。このような強いヒロイン像が400年以上も前に生まれたことに、シェイクスピアの先進性を感じます」と語る。

Romeo and Juliet. ©ROH.

さらに、マクミラン振付の魅力を、「時に雄大で時に繊細、ドラマティックで華麗な旋律が心を揺さぶるプロコフィエフ作曲による音楽と、3つのパ・ド・ドゥの振付の巧みさとの一体化です。さらに、3幕で窮地に追い込まれたジュリエットが、バレエダンサーにも関わらずベッドの上にただ座り、身動きもせず、ただ前を見据えるシーンは屈指の名場面」とし、本作で主演を演じた、アナ=ローズ・オサリバンと、マルセリーノ・サンベの演技を絶賛する。昨年プリンシパルに昇格したばかりのジュリエット役・アナ=ローズを、正確なテクニックと音楽性に加え、ナチュラルでデリケートなニュアンスを演技によって伝えられるニューヒロインと評し、ロイヤル・バレエでは史上2番目の黒人男性プリンシパルとなるマルセリーノについては、彼の天性の身体能力から導き出される超絶技巧とリズム感を高く評価している。

Marcelino Sambé as Romeo and Anna Rose O'Sullivan as Juliet in Romeo and Juliet The Royal Ballet © 2019 ROH. Photograph by Helen Maybanks

そして、「このシネマシーズンでは、生の舞台の興奮を楽しめますが、特にドラマ性が高い『ロミオとジュリエット』は、出演者の顔の表情のクローズアップも要所で登場し、生の舞台では得られない体験もできます。幕間のインタビューやリハーサル映像も見どころのひとつ。名ジュリエットの一人であるリャーン・ベンジャミンと、先日引退し指導者になったエドワード・ワトソン、二人の元プリンシパルによる生のトークも興味深くファンには見逃せません」とコメント。

現代に通じる普遍的メッセージと、比類なき疾走感と高揚、常識を覆すようなマクミランによる振付、さらに、次世代を代表するフレッシュなダンサーたちが圧倒的な表現力で演じる、英国ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』がいよいよ日本で公開となる。

Romeo and Juliet. ©ROH.

最後に、本作をいち早く観た、バレエ大好きな漫画家・桜沢エリカ(「バレエ・リュス ニジンスキーとディアギレフ」「バレエで世界に挑んだ男 スタアの時代 外伝」etc.)からコメントが寄せられたので、ここに紹介する。

■桜沢エリカ(漫画家)

なかなか現地に行くことが叶わないこのコロナの時代に、ロンドンでの最新の舞台映像が観られる幸せをかみしめました♡

桜沢エリカ

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