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沖堤防でのカサゴ釣りで20cm級好捕【三重・四日市】インチクブラクリ仕掛けにヒット

TSURINEWS

沖堤防でキャッチしたカサゴ(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

春風に乗ってほのかに花の香りが漂う3月17日、カサゴを求めて三重県四日市市の沖堤防・四日市一文字に釣行した。

一文字堤でカサゴ狙い

若干の眠気が残るなか、街灯に照らされたほの暗い道を抜けて渡船丸に乗船。

乗船した渡船丸(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

日の出とともに港に別れを告げ、午前6時30分から釣り始めた。気温10度、風速2mと穏やかだが、暗然たる雲が空を覆い尽くしていた。

四日市一文字(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

仕掛けは、サオ・シマノハイパーX166MH、カウンタ両軸リール・シマノBB151DHHG、ライン・シーガーPEラインX8の1号、リーダー・トヨフロンLハード4号、仕掛けはハヤブサのインチクブラクリ・ブラチク6号。エサはイカの短冊を用意した。

一文字堤はカサゴポイント豊富

カサゴは年中釣れるが、大型が狙える繁殖期はいよいよ終盤だ。産卵シーズンは12月から3月。成熟した個体は体つきが一回り大きくなっており、3月は一年で最も大型の割合が高くなる。ハリとエサのサイズを上げて小型を防ぎ、デカサゴに狙いを定めるのが定石だ。

私情を挟んでしまうが、卵胎性のメスは1回の産仔で3万匹ほどの魚を産むので、資源保護のためリリースしてほしい。

また、四日市一文字はカサゴが住み着くポイントが豊富にある。なかでも周辺に設置されたテトラおよび堤防ブロックの隙間にはエサとなるカニや小魚が多く、特級のポイントとなっている。

周辺に設置されたテトラ(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

テトラ周辺は不発

手始めにテトラの隙間に仕掛けを投入してカサゴを探る。ゆっくりと仕掛けを落として着底させ、30cm上下させた後に30秒ほどアタリを待つ。反応がない場合は諦めて次のポイントを探す。基本的に釣れる穴は決まっているので、実績を積んだ穴から順に巡って確率を上げる。

一通り巡ったが、釣果は1時間で抱卵個体が1匹だけ。前日の徹夜組が多かったためか、この日は全くカサゴの存在を感じられなかった。

唯一釣れたカサゴはフォール中にヒットしたので、魚の活性は高くエサの選択は間違っていないと考察。テトラ周辺の魚の数が少ないと予想し、思い切って新規ポイント開拓に専念した。

ブロックの隙間から21cmカサゴ登場

まずは沖堤防の岸壁に沿って落とし込むが反応はない。外海側は海藻が発生しており根掛かりのリスクが高いので、堤防ブロックの隙間に的を絞った。

隙間に狙いを絞った(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

幅は場所によるが最大で20cmほど。ラインが側面で擦れないよう慎重に水面まで仕掛けを送る。水深は5mと穴釣りにしては深みがあるので、30秒ごとに0.5m沈めてアタリを待つ。

すると水深3mで待望のアタリが。エラ張りをされると岸壁から抜けなくなるので、フッキングと同時にカサゴを水面まで持ち上げて手中に収めた。釣れたのは21cmの良型カサゴ。ようやく確保できた妻へのお土産に愁眉を開く。だがあとが続かない。

カサゴ猛攻一投1匹

気づけば迎えの船まで残り30分。片づけを考慮すると釣行は残り15分が限界だ。カサゴはどこへ。焦りながら堤防の継ぎ目を淡々と探し回る。

すると継ぎ目がひび割れて脱落した10cmほどの裂け目がふと目についた。まさかこんな小さな隙間にいるわけがないと思いつつ仕掛けを投入してみる。するとイカの短冊が水面に触れた瞬間、20cmを超える良型が釣れた。まさに秒だった。

余韻は心の奥でかみしめながらエサを付け替えて投入する。今度は3秒落下させると釣れた。あまりの早さに目の覚めるようなポイントだ。時間が許す限りやまないカサゴの猛攻を一投1匹で楽しんだ。

20cmオーバーのカサゴ登場(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

最終釣果

最終釣果はトータル10匹、キープサイズ4匹となった。カサゴの活性は繁殖期ということもあり高いようだ。ただ潜む場所を見つけないと厳しい展開となるため、広範囲に探ることが重要だ。

この時期は春眠暁を覚えずと言うが、目の覚める釣果を上げてほしい。ちなみに私は釣行前夜から楽しみすぎて眠れないので春眠を拝みたい。

キープした4匹(提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

<週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤/TSURINEWS編>

出船場所:四日市港 この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年4月5日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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